アートセラピストのイギリス便り

アートセラピスト間美栄子のシュタイナー的イギリス生活のあれこれを綴った友人知人宛のメール通信です。

第八十話 苦しい中にもアンビションあり

2011-01-15 00:01:41 | アートセラピー

  

 

*冬至も過ぎ、よわよわしい日差しも回復しつつある今日この頃、キッチンの窓辺においておいた鉢植えのクロッカスはちゃんと初春の気配を感じて、花を咲かせています。

私はお昼休みにもしお日様が出ていたら、寒さに負けず近くのフィールドに行って、サンソーキングして眼の中に光を入れて、ディプレッション予防をしています。あと3ヶ月、がんばらなくちゃ。

 

第八十話 苦しい中にもアンビションあり

 

あまりに長く寒い冬なので、気分転換に、若い同僚たちに連れられてロンドンに「クラビング」に行きました。昔で言うところのディスコなのですが、コンタクトレンズにお化粧、なずなから借りた赤いミニドレスと、仮装パーティみたいないでたちでいってきました。正直な話、自分の年齢などは遠の昔に忘れてしまったので、恥も何もないのですよ。ボディコン、ワンレン、気分は30歳。ずうずうしい?カカカ。

 

いっしょにクラビングしたわが病院唯一のイギリス人フルタイムセラピスト、キャピキャピの作業療法士が12月末にNHS(健康保険)の病院に転職して以来、仕事の量と責任がかなり増えて、四苦八苦しています。おまけに、理学療法士のレジィはクビになってしまい、チームワークで持っていた私たちの仕事は厳しい状況に落ち込んでいます。レポート、ミーティングと、ペーパーワークがやまのように押しかかってくる中で、いいセラピーセッションをしていくため、ストレスを解消しつつ、何とかやっている、という有様です。

 

「アートセラピー」というと「医療」というよりも、なにかオールタナティブなセラピーの一種のような印象が日本ではあるかもしれませんが、イギリスでは3000人ほどのアートセラピストのうちNHS(健康保険)の精神病院などに勤務するアートセラピストがほとんどで、給料も、大学院卒(修士)の国家資格のため、ほかのセラピスト、理学療法士、作業療法士などよりも高給になっています。高くつく医療サービスなので、不景気で、予算カットとなると、首切りも多くなるというわけで、生き残りをかけて、アートセラピストがPhD(博士課程)でリサーチをするというケースも出てきています。

 

わたしも病院を見学に来る訪問者、入院希望の患者さんの家族などに何度も、アートセラピーでどんな効果があるのか、話をしているうち、最近はかなり説明するのも上達しました。なんと言っても、一年半たち、何人かの患者さんに眼に見える変化が現れてくれたので、実例を挙げながら、自信を持って、精神的、認知的、機能的効果を話すことができるというわけです。(「ソウルレベルで」とは説明しません)

最近はソロエキジビジョンもできる患者さんも多くなり、描きためた絵をはりめぐらすと、いくつかのセラピー上のターニングポイントもはっきり見ることができます。

 

わたしの新ブログ「アートセラピーインスピレーション」は、アートセラピーのセオリーを整理し掲載していく中で、なんとかわたしも論文を書いてPhD(博士課程)を完結したいという目論見なのですが、どうなることか。http://blog.goo.ne.jp/miekoaidajp

 

間美栄子 2011年 115  http://blog.goo.ne.jp/nefnefnef

 



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