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ndd a.k.a NO-DOUBTによるレビュー。音楽中心に徒然と。微力でもアーチストや表現者への還元に繋がれば。

ミュージック・マガジン 2010年2月号

2010年02月15日 | BOOK/MAGAZINE
「どうなる?これからの音楽生活」というなんだかとても大きいテーマの特集だったのですが、イチ音楽好きとして読んでおこうと思い、久々に音楽雑誌を購入。

内容はこんな感じ

 ・音楽産業の今と、音楽ファンの生きる道(高橋修)
 ・レコード会社から音楽サービス企業へ~ユニバーサル・ミュージックCEOに聞く(油納将志)
 ・これからは自分達の音楽産業を作っていける!(飯田仁一郎/リミテッド・エキスプレス・ハズ・ゴーン?)
 ・今、一番元気なレーベル、カクバリズムの方法論(松永良平)
 ・音楽の100年後の未来を夢想する(高橋健太郎)
 ・「リトル・ピープル」はどこにいる~21世紀のポップカルチャーとは?(仲俣暁生)

友人の外道スライム氏いわく「ねぼけたおっさんの寝言みたいな内容だわ」という表現もまあわからんではないですが、確かに論調としてはリーマンショックに端を発する不況の影響結び付けてあったり、iTune筆頭に配信系との因果関係など既に語りつくされた感のある記事も多かったが、個人的には興味深く読みました。

やはり僕らが音楽産業の消費の中心にいたころとは変化が起きているのは間違いないと思うのは事実。とはいえアナログはいいよねーみたいなノスタルジーに浸ってても意味はないし、現に野外フェスの乱立をみてもわかるように、金の落ち場所が変わってきたというか、一言で言えば消費行動が変わってきてるのでもうその市場原理に付いていかざるえないと言うか。

まあ自分も聴けりゃいいわってのはコピったり、Youtubeやマイスペで済ますけど。んでもこれは欲しいってのは配信じゃなくてCDで買うし。「音楽は今や水のような存在、いや水より安い」なんてブライアン・イーノの言葉も言いすぎじゃない。

確かに時代は「所有」から「共有」に変わってきていて、それは何も音楽に限ったことではない。まあパッケージとしてのCDの対価が国内盤3000円なんてもう時代とズレまくっちゃってるから売れないのはしゃーないとして、音楽を生み出したクリエーター達へ正当な対価が還元されるスキームは必要とされている気がします。

特集の中にもあったけど、ライブビジネス隆盛の昨今においてライブでは再現不能な録音物としての音楽の価値や、iPodの功罪かアルバム通して聴くという行為が形骸化し、「聴きたくない曲は聴かない時代」とはまさしくその通りなんで、カラオケの為にベスト盤だけ買うなんていうレベルの低い消費行動が促進されちまってるんだろうなとも思う。

実際ここ名古屋でもレコ屋とかかなり消えてしまっているし。レコ屋で必死こいてディグってるのって実際30代以上っぽいしな。まあおっさんの戯言かもしれませんが、レコ棚のレコードは全部どこで買ったか言える自信がありますよ俺は!(で?って言われそう)

リスニングという行為とその対価という意味では非常に興味深い特集でした。

MUSICMAGAZINE(ミュージックマガジン) 2010年 02月号 [雑誌]


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