+ NDD DISC REVIEW +

ndd a.k.a NO-DOUBTによるレビュー。音楽中心に徒然と。微力でもアーチストや表現者への還元に繋がれば。

■LEE EVERTON / "Inner Exile"

2010年04月30日 | REGGAE/DUB/SKA
Inner Exile
Inner Exile
posted with amazlet at 10.04.30
Lee Everton Rootdown (2008-04-29)売り上げランキング: 128371

LEE EVERTON / "Inner Exile"
(REGGAE/SSW)
評価:★★★★☆

グレヒのセールで未開封盤を20%OFFで約1000円でディグったレイドバック系メロウ・レゲエシンガーソングライター、リー・エヴァートン(スイス出身)の2008年の1st。ハッキリ言って完全に白いですがガチなレゲエミュージックというよりはジャックジョンソンあたりのサーフミュージックの流れを汲んでいると言ってもいいかも。

ルーツ・レゲエ、ブルース、カントリー、ソウルと横断しつつ溶け合うレゲエのリディム。爪弾かれるアコースティックギターと少しだけ低めで少ぽさも残る甘めのボーカル。ガチなルーツとか苦手な人には入門編としても良いのでは?

国内盤は藤原ヒロシが帯書いてたりするあたりからも非マッチョなシャレオツ系にも受けそうな、良くも悪くも日本人のストライクゾーンど真ん中のオーガニックレゲエ。特に主張が強すぎないあたりも今の時流とマッチしているというかホームリスニングにも車の中なんかでもOKなんで重宝しそうな夕暮れ系の一枚。

Inner Exile


R.I.P GURU

2010年04月22日 | TOPICS
Nujabes氏の急逝に続いて偉大なるMC、GANG STARRのGURU氏が亡くなりました。写真はプリモのオフィシャルBLOGから引用。僕個人としてはHIP HOPの真の意味での魅力や、ブレイクビーツとして鳥肌が立つようなHIP HOPのトラックの体感など全てGang Starrを通じて得たものでした。

今となっては一度きりでしたが来日公演で名古屋クアトロに来た際のライブを観ておいてよかった。タンテとマイクだけというシンプルな構成にゲストでFreddie Foxxxが参加してたっけ。

DILLAといい近年はロックスターは長生きでHIP HOPサイドの方が短命な気がします。これからこのような自分の青春とも呼べるべき偉人たちとの別れが多くなるんだろうななんて少ししんみりしてしまいましたが、HIP HOPを聴くことの喜びを与えてくれたGURUの冥福をお祈りします。

■マイベスト GANG STARR



【01.YOU KNOW MY STEEZ(12")】
なんと言ってもフリップ系トラックの最高傑作。個人的にはブレイクビーツの歴史上でも重要曲だと思ってます。

【02.Mass Appeal】
プリモのコスリがフックというGANG STARRの独自のスタイルが一種の完成系へと辿り着いたクラシック。異常なまでの緊張感とシリアスでクールなGURUのラップもまたド渋

【03.DJ Premier In Deep Concentration(12")】
GURUはラップしてないですが、クール&ギャングのメロウマッドネス使いのインストトラック。この曲で心がB-BOYになりましたw

番外:
とりあえず男ならこの2枚組みベスト買っとけや!

Full Clip: A Decade of Gang Starr
Gang Starr
Virgin (1999-06-23)
売り上げランキング: 11232


■コトリンゴ / "songs in the birdcage"

2010年04月07日 | J-POP
songs in the birdcage
songs in the birdcage
posted with amazlet at 10.04.07
コトリンゴ
commmons (2007-06-27)
売り上げランキング: 44151


コトリンゴ / "songs in the birdcage"
(J-POP)
評価:★★★★☆

今年の頭くらいに中古で安く買って以来、実は一番聴いているアルバムかもしれないコトリンゴの1st。2007年作だけど古さはまったく無し。

教授の肝いりってこともあって、Amzonのレビューなんかにも多く比較対象として言及されているように矢野顕子にも通ずるところはあるが、個人的にはもっともっと透明で現代風な感じ。

どこか童話っぽい感じのする世界観とメランコリックでメルヘンチック。本人演奏の繊細で微細な表現が素晴らしいピアノ演奏がまたその世界を増幅させているんだろうな。教授の志向するPOPSってこういうのなんだろうな。

エレクトロニカ的な音処理が端々にあるのは少し気になったりはするが、アルバム中でも秀逸のピアノの旋律と歌が完全に溶け込んでいるM-10「こんにちわまたあした」のような作風で一枚まとめあげたりなんかしたら最高すぎるんだけど。

2nd以降もすぐにでも聴きたいのだけど、まあこのご時世にCDに3000円ってもう成立していないので、中古で地味に探すかな。ずっとwebサイトとかでライブ情報チェキってますが(死後)、名古屋になかなか来ねーんだよな(泣)。誰か呼んで!

songs in the birdcage