+ NDD DISC REVIEW +

ndd a.k.a NO-DOUBTによるレビュー。音楽中心に徒然と。微力でもアーチストや表現者への還元に繋がれば。

■Pierre Aderne / "Alto Mar(沖へ)"

2010年02月21日 | BRAZIL/LATIN/BOSSA
Alto Mar
Alto Mar
posted with amazlet at 10.02.21
ピエール・アデルネ Rip Curl Recordings (2007-08-06)売り上げランキング: 71630


Pierre Aderne / "Alto Mar(沖へ)"
(BRAZIL/SURF MUSIC)
評価:★★★★☆

フランス生まれリオ育ちのピエール・アデルニの2nd。以前から気になっていたアーチストではあったんだけど、勝手にMPB寄りなのかなと想像していたら聴いたら全然違いましたww

ブラジル版ジャックジョンソンと呼ばれているのも納得というか、まさしくその通り(笑)。アルバムの表題が"沖へ"ってくらいだから当たり前なんだけど海、感じます!最初はあまりピンと来なかったんだけど聴き込むと結構馴染んでくるというか、ジャックジョンソン周辺のサーフミュージックとの決定的な違いはやっぱブラジルの血が音に流れているところで、なんかそこが妙に癖になるというか。

基本はサーフロックの部類に入れてもいいと思うんだけど(それっぽいギターの弾き方の局も多いし)。とは言っても英語じゃないってところやボッサのバックキングのようなリズムやコード進行や、モロではないけど、ジョアン風の囁くような歌い方や、USのロックにはないパーカス系の使い方などが味です。

ライナーにもありましたが、まさに海辺でハンモックに揺られながらビール片手に聴きたい感じ。かなりリラクシンでフォーキーな作品で、気分はもうリオの海辺!・・・って行ったこと無いけどね!

Alto Mar

ミュージック・マガジン 2010年2月号

2010年02月15日 | BOOK/MAGAZINE
「どうなる?これからの音楽生活」というなんだかとても大きいテーマの特集だったのですが、イチ音楽好きとして読んでおこうと思い、久々に音楽雑誌を購入。

内容はこんな感じ

 ・音楽産業の今と、音楽ファンの生きる道(高橋修)
 ・レコード会社から音楽サービス企業へ~ユニバーサル・ミュージックCEOに聞く(油納将志)
 ・これからは自分達の音楽産業を作っていける!(飯田仁一郎/リミテッド・エキスプレス・ハズ・ゴーン?)
 ・今、一番元気なレーベル、カクバリズムの方法論(松永良平)
 ・音楽の100年後の未来を夢想する(高橋健太郎)
 ・「リトル・ピープル」はどこにいる~21世紀のポップカルチャーとは?(仲俣暁生)

友人の外道スライム氏いわく「ねぼけたおっさんの寝言みたいな内容だわ」という表現もまあわからんではないですが、確かに論調としてはリーマンショックに端を発する不況の影響結び付けてあったり、iTune筆頭に配信系との因果関係など既に語りつくされた感のある記事も多かったが、個人的には興味深く読みました。

やはり僕らが音楽産業の消費の中心にいたころとは変化が起きているのは間違いないと思うのは事実。とはいえアナログはいいよねーみたいなノスタルジーに浸ってても意味はないし、現に野外フェスの乱立をみてもわかるように、金の落ち場所が変わってきたというか、一言で言えば消費行動が変わってきてるのでもうその市場原理に付いていかざるえないと言うか。

まあ自分も聴けりゃいいわってのはコピったり、Youtubeやマイスペで済ますけど。んでもこれは欲しいってのは配信じゃなくてCDで買うし。「音楽は今や水のような存在、いや水より安い」なんてブライアン・イーノの言葉も言いすぎじゃない。

確かに時代は「所有」から「共有」に変わってきていて、それは何も音楽に限ったことではない。まあパッケージとしてのCDの対価が国内盤3000円なんてもう時代とズレまくっちゃってるから売れないのはしゃーないとして、音楽を生み出したクリエーター達へ正当な対価が還元されるスキームは必要とされている気がします。

特集の中にもあったけど、ライブビジネス隆盛の昨今においてライブでは再現不能な録音物としての音楽の価値や、iPodの功罪かアルバム通して聴くという行為が形骸化し、「聴きたくない曲は聴かない時代」とはまさしくその通りなんで、カラオケの為にベスト盤だけ買うなんていうレベルの低い消費行動が促進されちまってるんだろうなとも思う。

実際ここ名古屋でもレコ屋とかかなり消えてしまっているし。レコ屋で必死こいてディグってるのって実際30代以上っぽいしな。まあおっさんの戯言かもしれませんが、レコ棚のレコードは全部どこで買ったか言える自信がありますよ俺は!(で?って言われそう)

リスニングという行為とその対価という意味では非常に興味深い特集でした。

MUSICMAGAZINE(ミュージックマガジン) 2010年 02月号 [雑誌]

そもそも情報アーキテクチャとは何か

2010年02月09日 | Web/Design/Art
自分の職場は企業内のweb系の部門(謎)だったりするので、使用している用語やリテラシー含めチーム内のバラつきが大きく、そこが課題だったりします。

社内でのMTGやパートナー企業との調整時などでも、そこで使われている言葉を知り、翻訳なしで対話できるといいよねということで社内の勉強会でスピーカー担当として「そもそも情報アーキテクチャとは何か?」をテーマに、IA/情報設計廻りに関してのミニ勉強会やりました。こうやって体系的に書籍などをしっかり読み返すことは自分にとってもいいことだったり、新たな気づきがあるなと。(偉そう)

自分なりにわかりやすく「IA」ってものを噛み砕いてまとめてみました。
せっかくなんでSlideShareにて公開してみました。
識者の方から見たら間違いもあるかもしれませんが、そこは寛大にww
勉強会資料

http://www.slideshare.net/nodoubt/201002-about-ia

下記のwebサイトや文献等を参考資料として使わしていただきました。
一部文書や図など引用しております。ありがとうございます。
IAの基礎を知るにはいい本ばかりです


【株式会社コンセント】
http://www.concentinc.jp/labs/
http://www.concentinc.jp/downloads/cnt_web-mngmnt-forum_091218.pdf


【Web担当者Forum】Webサイト設計にインフォメーションアーキテクトは必要か
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2008/12/04/4468










■Saigenji / "la puerta"

2010年02月08日 | BRAZIL/LATIN/BOSSA
la puerta
la puerta
posted with amazlet at 10.02.03
saigenji Happiness Records (2003-08-15)売り上げランキング: 85357

Saigenji / "la puerta"
(BRAZIL/JAPANESE)
評価:★★★★☆

ライブが良いと聞きながらもいまだ未観のSaigenjiの2nd。ずいぶん前の作品なんですが
とあるコンピに収録されていたギターインストがどうしても欲しくて購入。amazonで中古価格440円って、本当最近はオブジェクトとしてのCDの価値が下がっているなあと痛感。

まあ一聴しただけで相当の実力者だとわかる生粋のギタリスト。ただキレイにブラジル音楽をなぞっいるのではなく、ほぼ日本語歌詞のオリジナル楽曲を聴いてもわかるように、ブラジル音楽の芳醇さを日本的解釈で表現しているよう。

お目当てのサブダージ溢れるバーデン風味なギターインストM-8"choro"はまさにsaigenji流ショーロ。サンプリングしてビート載せたらそのまんまNujabesみたいになりそう。本当にキラーチューンだわコレ。

カヴァーされつくされているカーペンターズのM-10"Close To You"のアレンジも素晴らしい。全曲好き!という感じはないですがブラジルの青空のように爽やかな一枚。購入した値段分以上の価値はあるよ。

la puerta