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ndd a.k.a NO-DOUBTによるレビュー。音楽中心に徒然と。微力でもアーチストや表現者への還元に繋がれば。

■高木正勝 / "おむすひ"

2016年08月14日 | OTHERS
高木正勝 / "おむすひ"
インストゥルメンタル
評価:★★★★☆

おむすひ
おむすひ
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高木正勝
felicity (2013-02-20)
売り上げランキング: 3,961


「おおかみことどもの雨と雪」でコンポーザーとしてネクストレベルに行ったし、もっともっと世界的に評価される音楽家になるであろうと肩入れしている高木正勝。

2010~13年間で配信のみで発表していた作品をまとめた2CD作品。コンセプトアルバムで無いのに、その音楽は全て優しくて慈悲に包まれているように思える。エレクトロニカの旗手として頭角を現していた頃より今の方が個人的には好きだな~。彼自身が人里はなれた田舎で自然と共生しているというのも影響があるのかな。

キラキラしていて、どこか懐かしく、なんとなく親しい人を思い出してしまうような叙情的で牧歌的なインスト集。とても好きです。

おむすひ

Takagi Masakatsu - Kaze Kogi

■はじまりのうた(OST)

2016年06月08日 | OTHERS
はじまりのうた(OST)
サウンドトラック
評価:★★★★☆

はじまりのうた-オリジナル・サウンドトラック
サントラ キーラ・ナイトレイ セシル・オーケストラ アダム・レヴィーン シーロー・グリーン ヘンリー・スタインフェルド ユニバーサル ミュージック (2015-01-21)売り上げランキング: 1,065


同名映画BEGIN AGEIN、邦題「はじまりのうた」のサントラ。映画も音楽が好きな人間、何らかの表現活動をしている(していた)人間には琴線に触れまくりのすっっっっごい良い映画なのですが、同様に劇中に流れる音楽も素晴らしく、勢いで購入。

キーナライトレイ演じる主人公が元敏腕プロデューサーと組んで、一つの作品を作り過程でそれぞれの抱えた心の傷や問題と向き合うことで再生していく明日。

ネタバレになるとアレですが、マルーン5のアダム演じる元恋人のライブ会場からエンドロールまでのラストシーンは筆舌に尽くしがたい程素晴らしかった。劇中でもキーになっている"LAST STAR"が色々なバージョンで収録されていて嬉しい。

はじまりのうた BEGIN AGAIN(字幕版)


はじまりのうた BEGIN AGAIN [Blu-ray]
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■『言の葉の庭』/新海誠

2013年07月07日 | OTHERS
劇場アニメーション『言の葉の庭』 DVD
東宝 (2013-06-21)売り上げランキング: 116

『言の葉の庭』/新海誠

「ほしのこえ」「秒速5センチメートル」の新海誠監督の最新作。スクリーンで観たかったけど時間も取れなく、DVDで観ましたが、前評判にたがわぬ美しい描写。ジブリとも細田守とも違う方法論で日本のアニメーションを高みに持っていっている存在。

エンターテイメント性は弱いかもしれないが、文学性というか叙情性に満ちた表現は技術とかではなく、ピクサーでも絶対作れない。(作らないだろうけど)。60分という短い作品なんだけど、ラストのカタルシスで主人公2人の感情の蓋が開くシーンは琴線に触れまくりましたね。まさに雨の日だけの約束の無い逢瀬。

60分という短い時間の中で制限もあるとは思うのですが、行間を読むようなセリフに頼らない心理描写は少し弱いのかもしれないけど、これからの作品でいつかとんでもない名作を生み出す可能性のある監督かもしれない。ただあんな老成した15歳はいないかも、18歳くらいの設定でも良かったかもなーと。

エンディングに流れる大江千里の「RAIN」って曲を秦基博がカヴァーしてるんだけど、メチャいい曲。

「言の葉の庭」公式サイト

『言の葉の庭』 予告篇 "The Garden of Words" Trailer


秦 基博/Rain






■ヤン富田 / "ミュージック・フォー・アストロ・エイジ "

2012年05月02日 | OTHERS
ミュージック・フォー・アストロ・エイジ
ヤン富田 ソニーレコード (1992-11-01)売り上げランキング: 49171

ヤン富田 / "ミュージック・フォー・アストロ・エイジ "
(INST/EXPERIMENTAL)
評価:★★★★☆

御大ヤン富田大先生の2枚組み大作にして日本のエクスペリメンタルコズミックリゾートポップミュージック名盤。スティールパン奏者としても知られるヤン先生ですが、どうもやってることが先鋭的過ぎていまいち理解されにくいポジションなのかなと。

この作品もジョンケージのあの「4分33秒」やサン・ラをカヴァーしてるあたりで既にとっつきやすい作品では無いのは明白ですが、スティールパンの生まれたトリニダードドバゴでの録音体験での偶発的要素を取り入れていたり、アナログテープレコーダーへの偏執っぷりなど、その辺りの詳細をライナーで読むだけでも楽しめる。

スティールパンが重要な位置を占める作品ではありますが、いわゆるリトルテンポ的なゆるくて気持ちよい感じとはまた違う独特のミニマリズムやコラージュ、幻想的でコズミックな世界観に満ちた電子音楽作品。個人的にはこれは1枚目のM-7"ビヨンド・ザ・ブルー・スター・ゾーン・パート2"の気持ち良さったら筆舌に尽くしがたいけどね。

ミュージック・フォー・アストロ・エイジ


Yann Tomita / Beyond The Blue Star Zone Part 1