+ NDD DISC REVIEW +

ndd a.k.a NO-DOUBTによるレビュー。音楽中心に徒然と。微力でもアーチストや表現者への還元に繋がれば。

■nuu / "あかり"

2006年04月24日 | J-POP
あかり

nuu / "あかり"
(J-POP)
評価:★★★★☆

12345678910と数え歌で始まるNHK風な牧歌ソングのM-1はスティールパンとショーロクラブのギタリスト笹子氏の素晴らしいガットの調べが涼しげで気持ちよい。どこか民謡のような懐かしい一曲。この人のギター本当に良いです。タイトルもそのまんま「12345678910」。

M-3「さぁたぁあんだぎぃーのうた」は沖縄風味前回のポジティブなパワーに溢れる陽気な南国ソング。よく沖縄の映画で近所の家でみんなで泡盛飲みながら騒いでるシーンがあるがまさにそんな感じ。後半の三線の早弾きが圧巻。

なんとなく僕の大好きな名古屋の男女ユニットEttにも近い空気感。この手の作品にありがちなやたらとスピリチュアルを全面に押し出してくる感じや変な神系のキャラ感も希薄なので純粋にイチPOPSとしてとても良質です。キラーチューンは無いですが・・・。

あかり

■パウリーニョ・ダ・ヴィオラ / "今、我が時"

2006年04月18日 | BRAZIL/LATIN/BOSSA
今、我が時~メウ・テンポ・エ・オージェ

パウリーニョ・ダ・ヴィオラ / "今、我が時 メウ・テンポ・エ・オージェ"
(ショーロ/サンバ/BRAZIL)
評価:★★★★☆

サンバ/ショーロの生きる伝説的存在パウリーニョのアルバム。自身のドキュメンタリー映画のサントラらしいのですが映画を観てない人でも全然問題無しの最高に味わい深く陽気で優しい一枚。

ハッキリ言って極上!ボサノヴァともまた違うショーロ独特のリズムが心地よい。マリーザ・モンチも参加してますがほとんど本人が歌っていてそれがなんか人生は捨てたもんじゃないよと語りかけてくるよう。サンバの流れを組んでるがアッパーじゃなくてストライク真ん中のアコースティックな響き。

「新録のベスト盤」らしく往年の名曲を再演してる(らしいってかオリジナル知らんわ)。全曲いい感じですが、中でもM-9「サウダーヂから逃れるために」M-15「ハファエルのための夕べ」は極上。LIFE IS BEAUTIFUL!

今、我が時~メウ・テンポ・エ・オージェ

パウリーニョ・ダ・ヴィオラ・フォー・カフェ・アプレミディ
↑コチラもなかなか良いです

■JOHN COLTRANE / "My Favorite Things"

2006年04月16日 | JAZZ/FUSION
My Favorite Things

JOHN COLTRANE / "My Favorite Things"
(JAZZ)
評価:★★★★★

JHON COLTRANEの普及の名作。とにかくこの作品は"My Favorite Things" に触れる以外ないのですが、この曲一部では原曲よりこちらのほうが有名なのではないでしょうか?

長尺のこの曲ですが曲が進むにつれどんどんその表情を変えて一気に引き込まれていくでしょう。コルトレーンのサックスのみならず中盤のピアノ中心のパートも素晴らしい。もちろん後にファラオに引き継がれるスピリチュアルJAZZの片鱗も感じられます。

内容については語りつくされている盤ですがおそらくさほど高くない値段で掘れると思われますのでまだ持ってないという方は気が向いたら手にとってみてください。そういえば昔ダサいカヴァーがJR東海のCMにも使われていましたがその気持ちもわからなくはない世界遺産級名盤。

My Favorite Things

■MORELENBAUM2・SAKAMOTO / "CASA"

2006年04月05日 | BRAZIL/LATIN/BOSSA
カーザ

MORELENBAUM2・SAKAMOTO / "CASA"
(BOSSA NOVA/JAZZ)
評価:★★★★★

年と共になのか?最近は本当に打ち込みをあまり聴かなくなってきた。自身の結婚準備やら個人仕事のサイト制作やらで自分の時間がマジで無いっすわ。レコ屋行く時間すら捻出できず。という訳でとりあえず手元のお気に入りを聴きなおしてる感じの最近。

ジョビンを敬愛してやまない坂本龍一が現代のブラジル音楽シーンの重鎮モレレンバウム夫妻と遠隔競作したという今作は個人的には無人島持ってく系の作品。もち全曲ジョビンのカヴァー。

パウラの瑞々しくもどこか哀愁を感じさせる歌も素晴らしいが、なんといっても旦那のジャックのチェロがこの作品の主役であることは間違いないだろう。

美しきピアノ曲M-6「CHANSON POUR MICHELLE」はまるで映画のワンシーンを想起させるかのような極上のインストゥルメンタル。M-11の名曲「O GRANDE AMOR」は重厚に洗練された大人のボッサJAZZにアレンジされた情感溢れるアダルティな装い。

ある意味究極にお洒落!しかもいやらしさが無いという点において秀逸。一部以外にはあまり話題にならなかった作品ですが間違いなく傑作です。

MORELENBAUM2・SAKAMOTO/カーザ

Day In New York
ライブ盤もおすすめ

■Chet Baker / "Sings"

2006年04月03日 | JAZZ/FUSION
Chet Baker Sings

Chet Baker / "Sings"
(JAZZ VOCAL)
評価:★★★★☆

「But Not for Me」があまりにも有名すぎる今作ですが最初この作品を聴いた時に一発でやられたのを思い出します。

男性とは思えないくらい甘くて色気のある独特の声がこの人の最大の魅力ですが本職は歌ではなくてあくまでもトランペッター。リーダー作には歌ってないのもわりと多かったりします。

JAZZ VOCALの傑作であることは間違いないのですが、JAZZ界のジェームス・ディーンと呼ばれてた割りには後半はドサ回り的な結構悲惨な人生だったりするは意外と知られて無い話。

まあそんなチェットベイカーが一番輝いていた頃の名盤。このアルバムではないですが「LET'S GET LOST」も必聴。

Chet Baker/Sings

↓「LET'S GET LOST」収録、こちらも名盤
チェット・ベイカー・シングス&プレイズ