どうなんだろう、この横着ぶりは。一度ばかりか、二度までもこの手で切り抜けたので、すっかり癖になってしまったんだな、このおっさんは。
というわけで、今日もネタをひねりだす手間を怠けて、本棚ルーレットだ。
さーて、今日は、このへんで、…えいっ!
ばーん! なにもこんなに効果音を使わなくてもいいが、とにかく、今日はこの本だ。
『漂流』吉村昭著、新潮文庫。
こ、これはまたしぶい、しぶすぎる、ほとんどいぶし銀の世界だ。どうせ吉村昭であれば、『宣告』の方をとればいいのに。いや、『宣告』はもっと、しぶかったか。
吉村昭という作家は知る人ぞ知る、大作家である。戦記ものや、社会派ストーリーを重厚な筆致で描く。まさに本格派とも言うべき作風だ。
有名なのは、上にも書いた死刑囚を扱った『宣告』、それから映画の原作にもなった『破獄』、私は読んだことがないが、『戦艦武蔵』、『魚影の群れ』、そして『蜜蜂乱舞』など(これは読んだ。中身はすっかり忘れたが)。
重い。非常に重い物語が多い。
この『漂流』は、江戸時代にしけに遭遇した男たちの漂流と無人島での生活、サバイバルを描いたものだ。生き残った者がひとりまたひとりと倒れていく中で、主人公たちは壮絶な生きざまで過酷な環境を生き抜いていくというストーリーだ。
吉村昭の小説は実に、極限状況であらわす人間の本性というか、真実を赤裸々に描くといったものだ。ぎりぎりのところで、最後に残る人間性というものはどんなものなのか。
そして、生きる、ということはどういうことなのか。
あまりに本格的すぎて、こんなあほなブログで取り上げて、軽々と論ずることはできないような作品群なのである。
ただ、そんな生真面目なとらえかたをしなくても、ストーリーそのものは、魅力的でぐいぐいと読ませる。今も、どんな話だったかな、と少しページをめくっていると、ついつい読み込んでしまい、ふと気がつくと十数ページもめくっていることに気がつくというありさまだ。
あぶないあぶない。これじゃ、全部読んでしまうわ。
そのくらい、すごい小説であり、作家である。
みなさんも、くだらない、日常にやや疲れた時には、この吉村昭の小説をお試しあれ。
きっと、後悔することはないと思う。なんなら、紹介料をわしにくれ。
ではの。
やばい、読み返したくなってきた。
でもだめ。
わたしたちには時間がないのよ! …誰?
というわけで、今日もネタをひねりだす手間を怠けて、本棚ルーレットだ。
さーて、今日は、このへんで、…えいっ!
ばーん! なにもこんなに効果音を使わなくてもいいが、とにかく、今日はこの本だ。
『漂流』吉村昭著、新潮文庫。
こ、これはまたしぶい、しぶすぎる、ほとんどいぶし銀の世界だ。どうせ吉村昭であれば、『宣告』の方をとればいいのに。いや、『宣告』はもっと、しぶかったか。
吉村昭という作家は知る人ぞ知る、大作家である。戦記ものや、社会派ストーリーを重厚な筆致で描く。まさに本格派とも言うべき作風だ。
有名なのは、上にも書いた死刑囚を扱った『宣告』、それから映画の原作にもなった『破獄』、私は読んだことがないが、『戦艦武蔵』、『魚影の群れ』、そして『蜜蜂乱舞』など(これは読んだ。中身はすっかり忘れたが)。
重い。非常に重い物語が多い。
この『漂流』は、江戸時代にしけに遭遇した男たちの漂流と無人島での生活、サバイバルを描いたものだ。生き残った者がひとりまたひとりと倒れていく中で、主人公たちは壮絶な生きざまで過酷な環境を生き抜いていくというストーリーだ。
吉村昭の小説は実に、極限状況であらわす人間の本性というか、真実を赤裸々に描くといったものだ。ぎりぎりのところで、最後に残る人間性というものはどんなものなのか。
そして、生きる、ということはどういうことなのか。
あまりに本格的すぎて、こんなあほなブログで取り上げて、軽々と論ずることはできないような作品群なのである。
ただ、そんな生真面目なとらえかたをしなくても、ストーリーそのものは、魅力的でぐいぐいと読ませる。今も、どんな話だったかな、と少しページをめくっていると、ついつい読み込んでしまい、ふと気がつくと十数ページもめくっていることに気がつくというありさまだ。
あぶないあぶない。これじゃ、全部読んでしまうわ。
そのくらい、すごい小説であり、作家である。
みなさんも、くだらない、日常にやや疲れた時には、この吉村昭の小説をお試しあれ。
きっと、後悔することはないと思う。なんなら、紹介料をわしにくれ。
ではの。
やばい、読み返したくなってきた。
でもだめ。
わたしたちには時間がないのよ! …誰?