ハグハグの日々 Ⅳ  ~ 南日本海人、ライダー変身

ご訪問有難うございます。南日本海人、夏山裕のブログです。家族を愛し、人生に感謝して、日々をハグしながら送っています。

しし(鹿)おどし

2010年05月27日 | アウトドア&ガーデニング
 ろくな庭があるわけでもないのだが、例のししおどしというやつにあこがれる。日本庭園にある、竹で作った水の流れるやつである。テコになっていて、一定の水が竹に流れ込むと反対側に傾き水を逃がし、反動で元にもどって石に当たって音を出す。
 コーン。
 そういう庭の置物である。音を出すことによって静寂感を際だたせるという、日本独自の感覚のものである。
 最近、こうした静かな落ち着きが恋しい。
 世間がごちゃごちゃと騒がしいということもある。日本という社会が、ざわついて、浮き足だっているように思えてならない。
 先日、知人の関係の弔事があって、お通夜に出席したのだが、その時のお坊さんの講話が心に残った。
 船乗りが、闇夜に沖で方角がわからなくなってしまい、帰るに帰られず途方に暮れたという状況である。船乗りは、不安でパニックとなり、たいまつを掲げて一生懸命方角を見定めようとするのだが、全くわからない。時間が経ち、やがてたいまつも燃え尽きた。そして船は闇に包まれることになった。
 するとどうだろう。夜の暗闇の中、陸地の方向が白くぼんやりと光を発していたのである。漁師はその陸のほのかな明かりに向かって船を進め、無事に陸に帰ったという。
 そういう話を紹介された。
 そして、明るいところや、騒がしさの中では見えないものがある。その見えないものの中にこそ、大事なことがあることもあるというお話だった。
 なるほどなあと感心した。
 いい時には見えないこともあるという。確かにそうなのかもしれない。お通夜の席の話だけに、こころに残った。
 うちの極小庭に手作りのししおどしでも作るかな。
 あ、水がない。
 コーン。

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