なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

森の京都で白い花~エゴノキ・オオバアサガラ・ウツギなど

2023-06-08 05:30:46 | 植物

昨日はベニバナヤマシャクヤクとクリンソウの今年の様子をご紹介しましたが、今日はその他の花。
地元ではもう終わってしまった花や、南部では見られない花などをいくつか見てきました。
とりあえず今日は木の花を載せていきますね。

まずは駐車場所からほど近い渓流沿いで咲いていたこちらの花。
初めて見たときは名前が分からず苦労しました。


木の全体像がうまく撮れなかったのですが、杉の木を額縁のように写したのがこちら。


遠目にはまるで白い藤の花のように見えますが、花の様子は全く違います。


こちらはタイトルにも挙げたオオバアサガラ(エゴノキ科アサガラ属)です。
え~エゴノキ科って今調べて知りました。
花弁が細く5裂した花を多数円錐状に付け、花の中から長いおしべが多数突き出しています。
そのせいで、花全体がしゅわしゅわと繊細に見えます。
本州以南の沢沿いに分布し、パイオニア植物なんだそうです。
でも地元南部には全然ないので、結構分布には偏りがあるのかもですね。

お次は簡単。
宇治の山ではとっくの昔に実になってしまったこの花。
木が白く見えるほど満開でした。


少しずつズームで見てみると・・・もうお分かりですよね。


エゴノキ(エゴノキ科エゴノキ属)です。
ロケーションがいいと花が綺麗に見えますね。


中にはもう花が終わってしまった木もあったので、この1本だけ奥手だったのかもしれません。
(結構日当たりはいい場所だったのに・・・)
で、花も実もない時期のエゴノキですが、枝が平たく張り出しているので意外と分かるかもしれません。
今回気づきました。


先走りましたが、まずは山神様にご挨拶です。
昨今の異常気象、自分自身で備えるのはもちろんですが、神様へのお祈りも忘れないように・・


これで安心、先に進むとまたまた白い花。


ご存じウツギ(アジサイ科ウツギ属)です。
地元ではちゃんと花を見ないうちに実になってしまいましたが、ここではまだまだ綺麗でした。
時期によっては一番見かける花かもしれません。


もう一つ、白い花を見つけました。


まだほとんど蕾だったのですが、ここだけ咲いていました。
こちらは地元宇治にもあったのですが、道路わきに生えすぎていてあえなく伐採・・・
少し引いて見てみると、こんな感じでした。


こちらイボタノキ(モクセイ科イボタノキ属)です。
セイヨウイボタノキ(プリベット)は今年あちこちで咲きましたが、同じ仲間です。
道路そばや崩壊地などにも生えるそうで、伐採の憂き目にあうことが多そうですね。
花はいい香りがするのですが、受粉が終わった花一輪だったので、あまり感じませんでした。

ここまでが白いお花ですが、ピンクのお花も・・といってももう終わりかけ。
というか、ほぼ終わってる!?


こちらはタニウツギ(スイカズラ科タニウツギ属)です。
ウツギと名前の付く木の中でも、漏斗型の花を付けるスイカズラ科です。
とてもきれいなピンクの花を付けるのに、今年は花が早かったのかタイミングを逃しました。


アーカイブですが、一昨年北部で見かけたタニウツギの写真です。

鮮やかで、花付き抜群ですよね!


最後は花ではないこちら。


つやっつやの黄色いキイチゴ。ナガバモミジイチゴ(バラ科キイチゴ属)です。
思わずパクリといただいてしまいました。甘酸っぱ~い♡



モミジイチゴに比べて葉が長いことから名づけられたそうです。
モミジイチゴを見たことがないので分かりませんが・・・
関西に分布するのはこちらのナガバだけです。

ということで、木本編はこの辺りでおしまい。
明日は最終回、草本編をお届けしますね~といっても、変わったものは何もないですけど。

【2023/5末 森の京都】



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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
おはようございます (shu)
2023-06-08 05:50:53
今回は知っている花が7割ほどありました。
中でもタニウツギは今週観てきたばかりです。
私の印象では日本海側の山に多いように思います。

エゴノキ、ウツギもよく観ますが、花が終わると分からないです。
そうやって思うと花が終わった後の樹木の同定は難しいですね。
顔無しさんの名前を当てるようなものです。

モミジイチゴとナガバモミジイチゴの分布の境界はどこなのでしょう。
伊豆半島ではモミジイチゴだったと思います。
同じようにアズマシャクナゲとホンシャクナゲの境界線もどこなのかと、昨夜調べていました。
長野県の東(甲武信ヶ岳付近)ではアズマシャクナゲでした。
同県の西の方はホンシャクナゲですね。
同じ県の高い所ではハクサンシャクナゲが観られます。
詳しい境界線は私には分かりませんし、調べた範囲では不明でした。
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おはようございます^^ (attsu1)
2023-06-08 07:51:11
shuさんのほうでは、なつみかんさんのコメント
こちらでは、shuさんのコメント、
どちらも2番手の私です^^;

オオバアサガラ、
またエゴノキの仲間らしい花、目を引きますね
見てみたいです^^
そして、まだエゴノキが咲いているのに、森の涼しさを感じます。
エゴノキって絵になる景色を作ってくれますよね


ウツギも色々な種類があるんですが、
白いウツギが多い中、
タニウツギ、こうしたピンクが混ざると目立ちますし、可愛いさを持っていますよね
以前も書きましたが、ウツギで1番好きなのは、
ピンクが混ざるサラサウツギです^^


台風が来ますねぇ
被害が無いと良いのですが(T_T)
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オオバアサガラ (アブリル)
2023-06-08 07:52:37
オオバアサガラは初見です。とっても可愛い
ちょっとだけ ホルトノキ に似ていますね
やっぱ、木の花はいいね~ (^^♪
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オオバアサガラ (ダリアクミコ)
2023-06-08 09:26:45
なつみかんさん
お早う御座います!

オオバアサガラもエゴノキ科なんですね
初めて見ました。エゴノキこんな大ききで沢山の
花を付けているのは凄い!

タニウツギ
ウツギも色々種類があって覚えても直ぐに忘れちゃいます(笑) ウツギといえば白花のイメージが
頭から離れません。
ナガバモミジイチゴは葉で覚えられそう
モミジイチゴは葉モミジの形しているのでしょうか
是非見てみたいです。

少しずつ鳥以外に樹木に興味が湧き目に
入るようになったのはなつみかんさんのお陰です。
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オオバアサガラ (ran1005)
2023-06-08 09:52:07
オオバアサガラの木・花、見た事が在りません。
うつむきに穂状に咲くのですネ。
エゴの花にさも似た咲き方ではありますネ。
イボタの木は諏訪湖岸でも良く見かけます。
開花している花は少なく、蕾状が多く眼に付きます。
仰せの通り、垣根などから飛び出て大きくなっています。
先日、筒状の小さな花を写したばかりです。
花が小さいのでニセアカシア程、香りの存在感も在りません。
タニウツギ・水辺にしな垂れている様子が美しいですネ。
漏斗状の花の元がスマート。
此方で見かけるニシキウツギとは大違いです。
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こんにちは (NANA)
2023-06-08 11:23:33
思い出しました!
神戸森林植物園で オオバアサガラ見たことあります
調べたら 9年前のちょうど今日でした
満開で 真っ白だったので 何となく記憶に残っていました(^^♪
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白い花 (さざんか)
2023-06-08 16:53:43
こんにちは。
今日は白い花が多いですね。
オオバアサガラ、勿論初めて見ました。
繊細で綺麗ですね。
エゴノキ科というのも頷けます。
エゴノキ、今針灸に行った帰りに見たら、実になっていました。
そうです、エゴノキは枝が横に張り出していますよね。
セイヨウが付かないイボタノキも見たことがありません。
タニウツギももう白っぽくなってしまいましたね。
蛇足ですが、オオバアサガラ、写真の右上のマークで出ましたよ。
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私の最も苦手とする木の花 (ninbu)
2023-06-08 19:31:10
なつみかんさん、こんばんは。
今日は木の花を載せていくとの、冒頭のなつみかんさんのお告げがありました。
私の最も苦手とする、木の花ばかりが登場するのではと不安が過りました。で
も、タイトルには、私の知っているエゴノキやウツギが記載されているので、
安心して読み始めました。

ところが、いきなりオオバアサガラが登場して、私の最も苦手とする木の花で
は、もうついて行けないと思い諦めてかけました。ところが次に出たエゴノキ
で気を取り直し、ウツギを見て元気が漲ってきました。

イボタノキは名前がユニークなので、一度見たことがあるのを思い出しました。
ただ、花だけを見せられててイボタヌキだと言えるかどうかは自信がありませ
ん。次に知っているタニウツギが登場し、最後のナガバモミジイチゴは4月に
つくば実験植物園で見たばかりです。

長々と、どうでもよい私の知っている木の花の解説をしてしまいました。やは
り、自分が知っている花が沢山あると、見ていても楽しくなるものです。でも、
知らない花は、また新しい興味も湧いてくる楽しさもあります。
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お馴染みの・・・ (なつみかん)
2023-06-08 21:38:07
shuさん、こんばんは。
今日のshuさんの投稿のような、ザ・高山植物を見てしまうと、地味やな~って思ってしまいました(笑)
でもこの時期の低山の木の花はそれなりに爽やかで綺麗です。
タニウツギ、おっしゃる通りこれまで見たのは日本海側とまではいきませんが、滋賀県や京都の北部の山でした。
オオバアサガラもそうですが、北部では普通に生えている木がちょっと南に下がるだけで見られなくなるのは不思議です。
(植えたら育つのに・・・)

モミジイチゴとナガバモミジイチゴ、なかなか微妙ですよね。
色々なものがフォッサマグナとか、関ヶ原あたりに境界があるように思います。
アズマシャクナゲもホンシャクナゲも、shuさんの投稿でしか意識して見たことがありません^^;
やはり間近で見ないとだめですね。
これからも色々な場所に足を運んで見せてくださいね!
私も今年こそもう少し遠くに行ってみたいものです・・・
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たまたまですよ~ (なつみかん)
2023-06-08 21:41:24
attsu1さん、こんばんは。
いえいえ、普段は一番初めに来てくださるattsu1さんじゃないですか~
いつも楽しみにしています。

オオバアサガラを初めて見たのは京都府立植物園で、盛りを過ぎて茶色いボロ布のようにぶら下がっていました。
その時は大きい葉が目に付き、「ふうん、だから大葉か・・・」と思った記憶があります。
その後、北部の山間を散策するようになり、すっかり繊細な花のファンになりました。
エゴノキも、今年見た中ではピカイチ綺麗でしたね。

タニウツギ、今回のは白く色あせていましたが、濃いピンクの花は山でもよく目立ちます。
サラサウツギ、素敵ですよね!!
でも野生のは見たことがありませんTT
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