なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

花は無くても実はあった ~京都府立植物園2022/12初旬(3)

2022-12-10 05:20:49 | 植物

私が京都府立植物園の中で一番好きな場所は植物生態園・・・というのは再三ここでも書いています。
ところが、12月になると普通の野山同様、植物生態園も枯草と落ち葉ばかりの場所になってしまいます。
私が行ったのはまだ12月初めでしたが、生態園入り口の「今見られる植物」の案内板にはたった5種類。
しかもそこには花の名前が1つしかありませんでした。

じゃあ、何もないのか?
チッチッチ、入り口の写真だけで諦めてしまうのは素人です。
探せば、色々と出てくるのが植物生態園の面白いところ。
今回も、結構な数の見どころがありました。
その中から、今日は実を取り上げたいと思います。
ついでに、他の場所で見た「実」もご覧いただきますね~

今日は久しぶりに名前を後シリーズにします。
最初はこちら。


昨日載せたコナラの近くにありました。
全体はこんな感じで。北山門から入ってすぐのところにこの木があるのを初めて知りました。


この鈴なりになってぶら下がる赤い実はイイギリ(イイギリ科イイギリ属)。
最初は緑、次に茶色になってから、最後に赤くなる珍しい実です。

お次はみんな知ってるこちらの実。


この木はすごく沢山の実が付いていました。
背は低く、常緑の小低木です。
 

こちらはマンリョウ(サクラソウ科ヤブコウジ属)。
お正月近くに赤くなり、万両という縁起のいい名前であることから、好まれます。

お次はこちら。すぐにお分かりですよね。


万と言えば千でしょう。


こちらはセンリョウ(センリョウ科センリョウ属)。
こんなに綺麗に咲く場所があるとは知りませんでした。

お次はこちらです。


万両、千両ときたら、百両と行きたいところですが、あいにく京都府立植物園では見つけられず。
一つ飛ばして十両、すなわちヤブコウジ(サクラソウ科ヤブコウジ属)を載せようと思ったのですが・・・
上手く写真が撮れなかったので、代わりに今盛んに実を付けているツルコウジをどうぞ。
少し毛深く、葉の雰囲気も違います。

おつぎはこちらのトゲのある植物の実です。


こちらは一両ことアリドオシ(アカネ科アリドオシ属)です。
いいことが有り通しという意味で縁起物として使われるそうです。
でもこのトゲはとてもきつく、ちょと触りたくはありません。

来年はぜひ百両も植えていただきたいです。
さて、京都府立植物園にはそれ以外にも赤い実が見られます。
植物生態園でも結構よく見られるのがこちらの実。


実の付き方と葉のツヤツヤでおわかりでしょうか。
全体はこんな感じ(左)、常緑ですが赤くなっている葉もあります(右)
 

こちらの実はハクサンボク(レンプクソウ科ガマズミ属)です。
ガマズミの仲間だけあって実の付き方はよく似ていますが、常緑なのですぐに分かります。

ここらで植物生態園を離れます。アジサイ園の中のお手洗い横にある木の実です。


こちらはナギイカダ(クサスギカズラ科ナギイカダ属)。
イカダと言えば葉の真ん中に花が咲くハナイカダが有名ですが、こちらのナギイカダも葉の上に花が咲きます。
ところが、調べてみたら上の写真で先っぽが鋭く尖った「葉」は葉ではなく茎が扁平になったものなんだそうです。
葉はというと、退化して無くなってしまったのだそう。
知らなかった~

お次は一見ジューシーに見える赤い実。
でもこの実は食べられません。鳥もすぐに食べに来ないということは、よほど美味しくないのでしょう。


早春に葉に先立って黄色い花を沢山咲かせます。

こちらはサンシュユ(ミズキ科サンシュユ属)。
上の写真の左下隅にもうモスク型の花芽が付いていますね~
この写真はクスノキ並木から大芝生方面に向かうあたりで撮りましたが、森のカフェの裏手にも沢山あります。

次はまだ赤くなる途中のこちらの実。
ごてごてと付いた実も特徴的ですが、大きな葉もよく目立ちます。
郵便局の木にもなっている・・といえばお分かりでしょうか。


こちらはタラヨウ(モチノキ科モチノキ属)
葉の裏を引っかくと文字が書け、なんと切手を貼ったら送ることもできるそうです。

お次は二個だけぶら下がっていたこちらです。


簡単!カキノキ(カキノキ科カキノキ属)ですね。何かの品種なんだと思いますが、確認できませんでした。

ここまでは赤い実でしたが、お次は青紫の実。
赤く見えるのは萼です。


まだ残っているとは思いませんでした。クサギ(シソ科クサギ属)の実です。
他の場所ではほぼ実は落ちてしまい、赤い萼のみ目立っていました。

お次は最後です。
今年は益々豊作!かんきつ類ゾーンに沢山なっていたこの巨大な実は・・・


まるでナツミカンかグレープフルーツのようですが、こちらはオオミレモン(ミカン科ミカン属)です。
レモンなんだ~

京都府立植物園に行った次の日に、ご近所散歩をしていると、庭にこのオオミレモンの木を植えておられるお宅を発見。
それほど大きくない木なのに、やはり実がたわわに生っていました。
最近人気なのでしょうか。

さて、明日は木の花をご覧いただきたいと思います。

冬に咲く木の花といえば・・・そうそう、あれですよ!

【撮影:2022/12/3  京都府立植物園】




コメント (14)
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