YES MUSIC YES SALES

お気に入りの音楽や活字。その中に秘められた想いと、世の中の事、セールスの事をリンクさせて紹介していきます。

心理と心裏

2013-10-21 | Yukio Mishima
昨日に続く三島です。。。。 もう読み出すと止まらない、、、今日は「純白の夜」です。三島自身3作品目の長編。1950年雑誌婦人公論の1月号~10月号まで連載された。三島氏初の長編連載物ですね。単行本は50年12月20日中央公論社より刊行されます。現行版は角川文庫ですね。翌年は映画も封切られて、三島氏自身もエキストラで映画に出演していますね・・・

主人公が「郁子」。一説では三島氏の初恋相手の三谷邦子さんの邦子に音が似ているから「郁子」となったという説がありますが、、、舞台は昭和23年、銀行員の夫・村松恒彦の妻が「郁子」ですね。。その恒彦と妻郁子と恒彦の同僚沢田の3人がS画廊に顔を出すところがら物語が始まっていきます。 そして出逢う事になる恒彦のビジネスの相手「楠」・・・そして始まる 楠と郁子の不思議な関係。。。 
三島の作品としては描写の起伏感が少ないように感じますが、、、人と人の駆け引き、心理描写など、、当時25歳である三島がここまで洗練された文章を書く事にただただ脱帽ですね。 淡々と進んでいくのですが、、大きな起伏があるようで・・無いのですがね。。何か不思議な空間に漂いながら、、自分も「郁子」に酔いしれていくようで、、、「楠」に対する態度が自分のように感じられます。。 なんともワクワク、ドキドキしちゃいますね~ 三島氏自身もこの作品は氣にいっていたようですね。。 

今の世の中で、、こんな清純な関係なんて・・・ほとんどありえないでしょ。。。三島氏が今の時代に生きていたら、、どう感じているかね。。。 メールやSNSなど簡単に不倫関係になれて、、、出会いも簡単で、、、そして簡単に落ちていく・・・・ 驚くかな~ こんなに堕落した国に。。また情けなくて自分で自分を斬っちゃうかね~ しかし書かれたのが昭和23年でしょ。。。戦後3年でね~ いいね、、まだまだとんでもなく底辺な国だったと思うけど、、、こんな素敵な文章が溢れてくるって嬉しことですね。。そして国民の良い灯火になったんだろうね。。 憧れの裕福な世界で繰り広げられる不倫行為、、しかしい一線は越えさせない「郁子」の手法、、、と翻弄される「楠」。。。ワケ分からず。。。合わせる夫恒彦・・・・ いやいや数回読むと感じる、、良いそれぞれのキャラクター力ね。。お手伝いさんもいいよ~ 不思議な三角関係、、そしてそこへ沢田の乱入・・・ 試された女の選んだ結末。。。 一つ一つの描写を楽しみながら、、秋の夜長に味わいながら堪能できます。。。
今の時代と違い、、男尊女卑でね。。女性の立場が凄く弱い中でね。しかし「郁子」という希有な女性は自分らしく振る舞いながら、、、、翻弄しているようで翻弄されていたのか、、、、、最後は「逝くこ」とになってしまうのですね。  なんとも儚い終わりでございます。

お客様は百戦錬磨でビジネスの世界を渡り歩いているような方が多い中で、、、だからこそこちらも・・・表だけなく・・・・裏も必要ですね。 どんなプリパレーションをするか、、、そして仮説をたて、、、相手を想像し、、仕掛けを作りか。 どんな準備をしてお客様に臨むか。 準備無くしてお客様に会うなんてナンセンスの極みですね。お客様の心の表だけでなく、その言葉の裏に隠れた心を読み、もつれている糸をほぐしながら、、、、相手の心理を摑むこと。。。これが面白さですね。。 まだまだ未熟なので、、読み切れず失敗もいたしますが、、仕掛けが巧くはまった場合のワクワクは・・・たまらないですね。 待ち型ではもう駄目ですね。攻めの姿勢で常に「心理」を読む・・・心の表側ではなく、、その心の裏をきちんと・・・ね。 そんな人の心理を感じ学ぶためにも、、秀逸な小説は勉強になりますね。。。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 営業担当者は「複雑な彼」で... | トップ | 三感止音『こゆ~い一週間』 »
最新の画像もっと見る

Yukio Mishima」カテゴリの最新記事