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お気に入りの音楽や活字。その中に秘められた想いと、世の中の事、セールスの事をリンクさせて紹介していきます。

顔は違っても「質」は同じ・・

2011-07-07 | Haruki Murakami
村上春樹氏がカタルーニャ国際賞を受賞し、そのスピーチが公開されていました。 
全文はこちら→ http://www.asyura2.com/11/genpatu12/msg/568.html

 今回の大震災のことと原発事故のことにフレテイマス・・・「無常」と表現していく。。自然には勝てない起きたことを受け止め「すべてはただ過ぎ去っていく」 日本人の精神に強く焼き付けられた民族的メンタリティーだと。しかし原発事故は簡単には修復できないもの。。地球に与えられた人間はその自然を受け入れなくては生きていけない。。しかし玄原発は違う。。自分に都合の良い「効率」しか考えない姿勢。表面的「便宜」のみで・・・地球と共存することを忘れ、自我の欲求を満たすために・・・身の丈以上のことをしてしまったと -とスピーチを読んでいていて感じたわけで。。。 是非一読をおすすめします。 タイトルは「非現実的な夢想家として」というタイトルになっています。

そんな非現実的な夢想家の春樹さんのとっても現実的でシニカルな笑いも誘うエッセイ・・・『おおきなかぶ むずかしいアボカド‐村上ラヂオ2』が発売になってました。雑誌「an an」で連載したエッセイをまとめたものですが、、小説の顔とは違う、しかし春樹流の視点から観たこの世をおもしろく~ダル~く・・・しかしちょっとひねった視点で、、愉しませてくれます。大橋歩さんの銅版画がまたタマラナイ・・ホワホワ感が、、深夜に読むのに最高です。。 ホット柚子茶か、ホットウィスキーにちょっとマーマレード入れたいね~? って感じですが。。。 でも読んでいて日常の「観方」が参考になるね。。こんな日々のこと、、さりげなく書いてるけど、、考えてるんだろうな~と、、文終わりの「今週の村上」のヒトコトがまた文を締めるだよね・・・ 1冊目よりもこの2冊目の方が。。ニヤリと笑えることが多かったな。心のコリをほぐすマッサージ師のような。。そんな本です。ホンとうに・・・・・・

このエッセイの中の“カラスに挑む子猫”など。。シニカルな視線を春樹氏特有の表現で表すのが好きですね。政治的に重くならないように、、でも今の日本をチクリと・・世界を駆け巡り、色々な街で生活するからこそ、、日本を見る視点がキチンとできるんだろね。「おいおい!ってこのまま行くと危ないよ~」的なコトをさり気なく・・またはストレートに(こちらは小説で・・・・) 春樹氏の「文底」にあるコトバをキチンと拾えるように。。もっとこちらも勉強しないといけないですね。

村上ラヂオ・・・表面を掬って聞くのではなく「聴く」ように読む・・・そんなラヂオってネーミングも抜群だね!

 

では最後に・・・ スピーチの一節より・・・・我々は「無常(mujo)」という移ろいよく儚い世界に生きています。生まれた生命はただ移ろい、やがて例外なく滅びていきます。大きな自然の力の前では、人は無力です。そのような儚さの認識は、日本文化の基本的イデアのひとつになっています。しかしそれと同時に、滅びたものに対する敬意と、そのような危機に満ちた脆い世界にありながら、それでもなお生き生きと生き続けることへの静かな決意、そういった前向きの精神性も我々には具わっているはずです・・・

歴史の中で大きな自然や人工の大激震に耐え復興復活した国・・・今回はいままでと違う質の問題に直面しています。だからこそもっと知恵を阿集め協力し、、少しでも早い現状復帰が必要です。立ち直り、世界へまた安心を発信できる国としてRE・スタートできるように・・・と願うばかりですが、、春樹氏のように「質」「柱」が明確でしっかりしているのと違い。。。政治家の皆さんはコロコロ・・・思いつきと後から取り繕う。。の繰り返しでは、もうダメですよ。 しっかりした「柱」を明確に、信念を貫き通して欲しいよね。





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