わたしは、年より若く見られることが多い。べつに自慢じゃない。必要以上に若く見られるというのは欠点だと思っている。
先日(といっても二月のことなんだが)、久しぶりに京都に行き、母校の今出川キャンパスを歩いたが、さすがに学生に間違えられることはなかった。上賀茂神社を左手に、出町柳まで歩く。ユリカモメたちが集まっている。
出町柳はあんまり印象が変わらない。名曲喫茶「柳月堂」も、わたしがコーヒー一杯でレポートを書いていたころと変わらずにあった。
ふいに、ゲイリー・バートンの「ダスター」が頭の中で鳴りだした。
学生の頃に購入し、いまに至るまで全然飽きずに聴いている。きっと名盤なんだろう。
ジャズといえばジャズなんだが、曲や、演奏からなにから若々しい。もちろん、高度な演奏だ。稚拙なのとは違う。だから「みずみずしい」と言い換えてもいい。「ジャズ」という言葉のオッサンくささ、あるいは「あやしげな関西弁のオバサンくささ」とは別の、先鋭的な若さのある音楽である。
ここまで書いて、思わず学生時代の不器用な恋愛のことを思い出した。恥ずかしくてたまらないのに。そう言えば、その国文学科の娘のことを考えながら、下宿でこのレコードを聴いていたことを思い出す。
いや、もう、忘れたっていいのではないか。思い出なんか。この名盤CDと違って不滅であることはない。
先日(といっても二月のことなんだが)、久しぶりに京都に行き、母校の今出川キャンパスを歩いたが、さすがに学生に間違えられることはなかった。上賀茂神社を左手に、出町柳まで歩く。ユリカモメたちが集まっている。
出町柳はあんまり印象が変わらない。名曲喫茶「柳月堂」も、わたしがコーヒー一杯でレポートを書いていたころと変わらずにあった。
ふいに、ゲイリー・バートンの「ダスター」が頭の中で鳴りだした。
学生の頃に購入し、いまに至るまで全然飽きずに聴いている。きっと名盤なんだろう。
ジャズといえばジャズなんだが、曲や、演奏からなにから若々しい。もちろん、高度な演奏だ。稚拙なのとは違う。だから「みずみずしい」と言い換えてもいい。「ジャズ」という言葉のオッサンくささ、あるいは「あやしげな関西弁のオバサンくささ」とは別の、先鋭的な若さのある音楽である。
ここまで書いて、思わず学生時代の不器用な恋愛のことを思い出した。恥ずかしくてたまらないのに。そう言えば、その国文学科の娘のことを考えながら、下宿でこのレコードを聴いていたことを思い出す。
いや、もう、忘れたっていいのではないか。思い出なんか。この名盤CDと違って不滅であることはない。
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