Yahoo!ニュース - NNA - 【香港】「マイルドセブン」はダメ?JTが反論
最初に吸ったタバコは「ハイライト」だった。中学二年生のときだった。もちろんむせた。高校生のころはたまに「ボニータ」という細巻き葉巻を吸っていた。本格的に習慣になったのは、「セブンスター」だった。大学生になってからだった。一日一箱吸った。
就職してから、「マイルドセブン」にした。本数が増えた。平均二箱、多い日で三箱吸った。タバコ仲間では「マイルド」になってから本数増えたよなあ、などと言っていた記憶がある。
ほぼ十年前、きっぱりやめた。具体的には言えないが健康のためではない。
だから、よくあるように、ヘビースモーカーが禁煙し、熱烈な分煙・禁煙主義者になっているのかもしれない。それをまずお断りしておく。
で、このリンクの記事である。JTの言い分もわかるが、香港政府に味方する。当然だと思う。
「セブンスター」と「マイルドセブン」。
仮にどんな風に理屈を付けようが、後者のほうがタールが少ない=健康を害する割合が少ないのではないか、という印象を持たれる名称であると思う。
当然、「マイルドセブン」と「マイルドセブン・ライト」にも同じ事が言える。
「マイルド」だの「ライト」だのは欺瞞である。いや、ちょっときついな。誤解を与えかねない/誤解してくれることを期待した形容であると思う。
ブランドを区別するために必要ならば「セブンスターA」「セブンスターB」でもいいではないか?いや、AだのBだのじゃわかりにくいのなら、「セブンスター大和」「セブンスター武蔵」でもいいじゃないですか? アジアに売るのに必要なら「ドラゴンセブン」でいいじゃないですか。
仮に、「セブンスター・スーパー・マイルド・ライト・1mgスペシャル」という名前であっても、「ゴールデンバット」や「エコー」や「ショートホープ」と同じく「危険」であることに変わりはない。
そうです。タール含有量の話じゃない。タバコは危険なのだ。800度で燃えている小さな松明なのだ。それは、森を燃やし、家を燃やし、小さな子どもの目にやけどを負わせるのだ。
結婚して、子どもが出来て、その子が歩けるようになって、縁日に手を引いて歩いているときに、わかった。小さな子もいる人混みの中でくわえタバコをしながら歩くひとの醜さを。
前を行く車から飛んでくるオレンジ色の火の粉の不快さ。駐車場の真ん中に盛られたシケモクの山。
名称の問題から喫煙マナーの問題にすり替えてしまって申し訳ないが、喫煙しないひとびとにとっては、もっとも重要な問題だと思う。この名称の問題は、はっきり言って、たかだか喫煙者個人の健康に対するイメージの問題だと思う。そしてそれはタバコという存在が社会に及ぼす問題の一部分に過ぎない。
JTはおとなしく従うべきだと思う。