加地尚武の佐倉新町電気街

「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

【読書】世界を変えた自己愛性性格異常者「スティーブ・ジョブズ」

2011年10月30日 14時59分41秒 | 本のこと。
スティーブ・ジョブズ I
クリエーター情報なし
講談社


いわゆるベストセラーは、あまり進んで読まないのだけど、この本だけはアマゾンで予約していた。このさい電子書籍で購入しようかと思ったが、正直に言うと、今の日本で新刊本の電子書籍を買う気がおこらない。どうせならiPadで気持ちよく読みたかったのだが・・・

二巻本の一冊目は、ジョブズがアップルを立ち上げ、追われ、「トイ・ストーリー」がヒットするまで。

アップルを追われるまでの経緯は「アップル・コンフィデンシャル」やムックなどでおなじみの物語だが、細かなネタが面白く、一気に読めた。
とくに娘「リサ」のこと。成功しなかったオフィスコンピュータの「リサ」の名前の由来について本人がきっぱりと肯定したのはこれが初めてではないだろうか。

よくできた伝記がみなそうであるように、その人物の偉大さと同時に卑小さ、非情さ、性格的欠陥もまたよく描けている。
タイトルは、ジョブズの恋人の一人の認識である。

たしかに、多くのエピソードが物語るジョブズは、明白な性格の異常性を持っている。しかし、だからどうだというのだろう。
この本は、ジョブズという人物を描く本なのだ。ビジネス書ではない。まちがっても自分の仕事に活かそうなどと思ってはいけない。凡人たるわたしはそう思う。

ここには一人の男がいる。いつまでもハングリーで、いつまでも馬鹿げたことを思いつく男が。

二冊目が楽しみである。アップル追放、ネクストの失敗という苦い良薬を得たジョブズが、もっと世界を変えていくに違いない。

天才を悼む。

2011年10月06日 19時39分25秒 | パソコン・デジモノ
自由と独創、信念貫いた姿に共感…ジョブズ氏(読売新聞) - goo ニュース

一日中、頭の中を離れない。
ジョブズ氏が亡くなったのだ。

僕がはじめてMacintoshを買ったときのことを思い出す。とはいっても、そのころアップルを牛耳っていたのはスカリーなのだが。

だがアップルを追い出されたおかげでピクサーが産まれたと思えば(事実とはちょっと違うが)それも世界にとってはよかったことなのだ。

ありがとう、ジョブズ。
iPodのおかげで僕はふたたび音楽とめぐりあうことができた。
この文章もipad2で書いている。あなたがいなければ、タブレットという存在が広く受け入れられることもなかったろう。

パソコンオタクの僕はiPhoneよりAndroidの方を愛用しているが、iOSは世界を変えた、と思う。

謹んで哀悼の意を表します。