わたしの住んでいるところは、四国の田舎である。法皇山脈という御大層な名前の山々と、おだやかな瀬戸内海に挟まれた土地である。
坂道が多い。ほとんどどこからでも海が見える。すこし山に向かってのぼり、振り返ると、宙に船が浮かんでいるように見える。
夕暮れの少し前。坂道から街を見おろす。
ごくわずかな町並みの向こうに、凪いだ海が広がっている。
なんでもない光景なのだが、美しい、と思う。ここに生まれてよかった、と思う。
坂道が多い。ほとんどどこからでも海が見える。すこし山に向かってのぼり、振り返ると、宙に船が浮かんでいるように見える。
夕暮れの少し前。坂道から街を見おろす。
ごくわずかな町並みの向こうに、凪いだ海が広がっている。
なんでもない光景なのだが、美しい、と思う。ここに生まれてよかった、と思う。