だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

母上のお散歩

2013年04月18日 | 四方山話
久々に「家族ネタ」

昨年の今頃は、夜中にオヤジ様が母上と無理心中するんじゃないか・・・と心配でした。
朝は恐る恐る母屋をのぞきに行きました。
いつも開けてある戸が閉まっていたり、室内が暗かったりすると、
「あっちゃー、ついにやっちまったかぁ」と、ワタクシメ、腹をくくることが何度かありました(泣)

母上の病気の進行は止められませんが、オヤジ様の気持ちを落ち着かせるために抗鬱剤を飲ませよう、と言っても「飲ませるにはどうしたらよかっぺか?」と真剣に悩んだりもしました。

ワタクシメとて、元気にふるまってはいるものの、くたくたで死ねるものなら死にたいですよ!
でもオヤジ様に首絞められるのはシャクに障るんで(苦笑)何とか生き延びてやるぞと・・・笑うに笑えない日々でした。

あれから1年。

母上の体調も「それなり」に安定し、暖かい日はヘルパーさんと外に出られるようになりました。
車椅子に載せたり諸々「お出掛け準備」が大変なので、
「せっかく外に出た(出した)のだから、時間の許す限り『散歩』を楽しませてあげよう」というヘルパーさんの気持ち。
そして何より、元気な頃は軽自動車をサンダル代わりにして走り回っていた母上です。大人しくベッド上、室内だけの生活を営むはずがないんです。

「お散歩」に出ると、なかなか帰ってきません。


オヤジ様は「ヘルパーさんの判断で『散歩』させないでほしい」というのですけどねwww

元気はつらつとしていた母上が、
しぼんだ風船のように車椅子に乗り、
口八丁×5位おしゃべりだった母上が、今はしゃべれないのですから、
そういう姿を知り合いに見られたくない・・・といったことをオヤジ様は言いました。

ワタクシメも似た感情は持っています。
でも、それは母上が決めることです。
母上は頭の方はしっかりしていますから。

時々、わけのわからんことを言う(筆談)のは元からの性格なので(爆)、そこはスルーするしかないべそ(o|o)

母上自身が変わってしまった自分を卑下して「外に出る・人と会うのは嫌だ」と言った時期もありましたが、もうそこいらへんは吹っ切れちゃったみたいで、ヘルパーさんと外に出ると自分の希望で近所を徘徊させてもらっているようです。

今日は「幼稚園」まで行ったそうです。


べテル幼稚園

この写真はワタクシメたち姉弟がお世話になった幼稚園です。
ベテル幼稚園は宗教法人日本キリスト教団の柿ノ木坂教会が運営する幼稚園です。
数年前に何回目かの建て直しをして、このような素敵な建物(教会&幼稚園)になりましたが、この土台造りに母上が一役買っています!




今日のお散歩は30分強。
このべテル幼稚園にも寄ったそうです。
ここは戦後「戦争未亡人」のサポートをするために子どもを預かったことから始まり、
ワタクシメが通っている頃は「教会」というよりは「大きな古民家」みたいでした。
名称も幼稚園ではなく「幼児グループ」でした。
当時は「幼稚園」というシバリがなかったから、ワタクシメのような障害のある子も受け入れてくれたのかも知れません。
小さな幼稚園だったので、園児の中の1割位は障がい児だった気もします。

妹が在園中だと思いますが、母上が親の会の役員をしている頃に幼稚園の認可を取りました。
信者でもないのに(笑)母上は「幼稚園設立」に奮闘したのでした。

逆にいえば・・・信者でもないワタクシメを受け入れて下さった教会の先生方の懐の深さには感謝しても「感謝」しきれず、母上は恩返しのつもりで「親の会」の旗を揚げて走り回ったのでしょう。


今日は日差しが強く暑かったこともあり、オヤジ様の心配の種は増え、「母上のお散歩」に対し難色を示しておりますが、べテル幼稚園の他にも母上の成果物(?)が地元のあちこちに残っています(大笑い)
母上の母親としての武勇伝は数々ありますが、すべてこの幼稚園から始まっている思います。
明日から体調が崩れるかも知れませんが、帰宅した時の母上は「過去の栄光・我が雄姿」を思い出し嬉しそうでした。






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