猫のキキとヒゲおじさんのあんじゃあない毎日

『あんじゃあない』って、心配ない、大丈夫っていう群馬の言葉、いい歳こいたキキとおヒゲのどうってことない前橋の暮らしです

畳の表替えをした日は、「白井屋ホテルの感想①」を考えながら、ヤギカフェのおでんのポップと赤城山の寝牛を眺めました

2020-11-14 07:56:16 | あんじゃあない毎日

昨日は吉駒の稽古場の舞台に接する座敷の畳の表替えをしました。
広瀬川の川向うにある星野畳店さんにお願いしました。
畳の表替えなんて、今はもう珍しくなった年の瀬の風景の一つかもしれません。

 
表を新しくた畳を敷きこんでいた星野さんが、小さな紙片を渡してくれました。「くまもと畳表」と印刷された紙片の裏には「生産地 八代市」、「生産者 藺月智」。タカラジェンヌの芸名みたいなんで、早速検索してみたら、「藺月」は熊本県八代市とその周辺にだけにある姓みたいで、「いつき」と読むのだそうです。さらに探したら、「第45回熊本県い業大会品評会」の入賞者の中に藺月智さんの名前を見つけました。

 


広瀬川の水は昨日も止まっていました。Droitへトレーニングへ行くときに見た交水堰下流の水たまり、カルガモの群れが泳いでいました。

 
カルガモが水面に描く文様がすごく素敵でした。カルガモ水面アート、お楽しみください。

 

 トレーニングの帰り道、馬場川通を通ったら、白井屋ホテルの階段を学生風の若者たちが登っていくところでした。見学に来たのかな…

 本町通側から見た白井屋ホテル、壁面全体が、アメリカのアーティスト、ローレンス・ウィナーさんの作品になっています。2日前に白井屋ホテルを見せていただいて、いろんなことを考えていました。こんなにアート作品をふんだんに取り入れたホテルって、世界中を探しても珍しいのではないのかと思います。白井屋ホテルの建築としての評価とは全く別な視点で感じていることを、今日は「白井屋ホテルん感想①」として書きます。

 二日前、白井屋ホテルを見た帰り道、1964年に開店した前三百貨店のことを思い出していました。私が高校を卒業して東京へ出た後のことでした。帰省したときに、足を運んだ前三百貨店、「前橋でもこういうのが成立するんだ…」って感心したものです。当時、県庁所在市で百貨店がない都市は全国で三つだけ、前橋はその一つだったのです。なかったものができたという単純な驚きでした。

 場所は、今、前橋テルサがあるところです。前橋の1960年代は、地元の実業家たちが新しい事業を地元の資本で立ち上げた時代でした。前三百貨店もその一つ、三越と提携した本格的なデパートを前橋商工会議所のメンバーが中心となって出資を募り開業させたのです。

  前三百貨店開業の少し前には、今の千代田通に「山水会館」がオープンしました。結婚披露宴や卒業謝恩会や企業のパーティーなどが開けるパーティー会場を備え、フランス料理のレストラン、「マンハッタン」という本格的バーなんかが入った複合施設でした。これも又、前橋商工会議所の有志が創業したものでした。1960年代は、前橋の実業家にとって創業の時代だったみたいです。松葉屋が松清本店に、そして北関東初のスーパーを開店したのが1958年、このあたりが先駆だったのでしょうか。

 その前三百貨店は、開店22年目の1985年に閉店しました。
閉店の理由は別として、1970年に入ると、「創業」への意欲が前橋の街から急激に消えていったことは事実のようです。1970年代は中ごろからは、「創業」の道を選ばずに大手流通資本の商業施設を誘致することが流行りになりました。丸井、ニチイ、ダイエー、西友、イトーヨーカドーと、大手流通資本の店舗を誘致することに意欲を燃やし続けたのです。製糸業や製粉業などの地場産業に見切りをつけて、神社仏閣を移転させて、資産管理で暮らしていく道を選んだんです。
でもね、「創業」した前三百貨店も廃業に追い込まれましたけど、誘致した大手流通資本の店舗もみんな撤退していってしまったんです。

 大手資本の力に頼って安直に生きようとした街に、再び「創業」の時代の到来を感じています。白井屋創業に先立って、私がトレーニングに通うDroitをはじめ、若い人たちの手で新しい事業が創られ、動き始めています。私のような者も、創業の息吹を感じています。白井屋ホテルは、この街にやってきそうな新しい時代のシンボルのような気がするのです。
「めぶく。」なんですよね。
自分たちの地域社会の持つ価値を新しい目で評価して、事業に生かしていく時代が来たみたいです。うれしいです。これが、「白井屋ホテルの感想①」です。②はまた後日。

 

  白井屋ホテルの感想を頭の中でまとめながら歩いていたら、中央通のすずはんのガラスに、吉駒の写真が載っているチラシが貼られていました。
明日15日、前橋テルサで開かれる、公益財団法人かけはし芸術振興財団の主催の「電子楽器コンサート」でオルガニストの橘ゆりさんと共演することになっているんです。橘さんが編曲して演奏する「元禄花見踊」を踊るらしいです。まちなかで見るパートナーです。

  それから、ヤギカフェで休憩、ミルクコーヒーとオレンジピールのバターケーキをいただきました。あれ、店の前に新しい看板が出ています。

 「おでんやるんだ、一杯500円てさ、酒もサービスで付けてくれるんだね…」
「違いますよ、おでん一杯500円、お酒は付きません」
飲み屋的感覚で言うと、「一杯」とくりゃ酒に決まっている気がします。おでんは、「一皿」とか、「一盛」とかいうのじゃないのかな、カフェ風ではおでんも「一杯」、今度ごちそうになります。

 

 ヤギカフェでお茶し終わったのが午後4時少し前でした。小春日和、赤城山がくっきり見えてるはずもないのですが、一応5番街市営駐車場の9階にのぼってみました。やっぱ、山はぼやけていました。


午後4時10分過ぎ、「赤城の寝牛」がぼんやりですが見えています。わかりますか?


「赤城の寝牛」の輪郭を白線で描いてみました。鍋割が夕日を遮って荒山との鞍部に作る影が頭、そして、鍋割全体が寝転がった牛の胴体です。だれだろね、最初に言い出したのは。
それに、「赤城に寝牛が出ると、〇〇〇」というような言い伝えは聞いたことがありません。何かあるのかな…

 

 COCOが新しい隠れ家を設定しました。居間の階段下、私の自転車用のグッズが置いてあるところです。ウエストポーチやヘッドギアを枕に利用しています。

  
夕食です。まずは、菊花の卵とじです。泡立てた卵液に紫の菊の花びらをたっぷり混ぜ込んで土鍋で蒸しました。頼りない秋です。菊の花その他野菜の精進揚げです。柚子唐辛子で秋風にいただきました。そして、カジキマグロの煮付けです。使った野菜は12種類でした。

 菊の花と春菊の葉の天ぷらです。きれいでしょう、向こうに見えるオレンジ色の柚子唐辛子でいただきました。秋だいね…

 

11月13日の体温 7:20 36.6℃  15:00 36.7℃  22:00 36.2℃
     今朝の血圧 7:40 最高 125  最低 66 
     今朝の体温 7:40 36.5 ℃

 若柳吉駒でございます。4月12日に開催を予定しておりました第77回美登利会につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて延期してまいりましたが、秋になりましても、お客様に足をお運びいただくうえでいろいろな心配が解消できませんことから、来年の春まで延期させていただくことといたしました。誠に申し訳なく存じますが、どうぞお許しの上、来春の開催までのお待ちをお願い申し上げます。

第76回美登利会と三代目吉駒襲名リサイタルの舞台はこちらでご覧いただけます
お稽古場は前橋市城東町、詳しくはこちらをご覧ください