広瀬川の堤防上の道を流れと一緒に下って行きました。土曜日のことです。
伊勢崎の市街地を過ぎたあたりの広瀬川の堤防です。スイバの花が一面に咲いてます。すかんぽです。
どてのすかんぽ、ジャワ更紗。 昼は蛍が、ねんねする。
僕ら小学、尋常科。 今朝も通って、またもどる。
すかんぽ、すかんぽ、川のふち。夏が来た来た、ド、レ、ミ、ファ、ソ。
「酸漠の咲く頃」 北原白秋作
スイバは雌雄異株なんですね。雄花と雌花はちょっと見よく似てます。それと雄花も雌花も色に変化があるんです。それで、一面にスイバの花が咲いた土手を白秋は「さらさ模様」に例えたんだと思います。ここの土手、もう少したつともっと白秋の詩の世界に近づくかもしれません。まだ咲き始めです。
川ではのんびり魚釣りに興じている人の姿が見られます。
豊受橋まで来たら、川沿いの自転車道を外れ、羽黒住宅団地の中を抜けて勝山神社をめざします。
勝山神社の先で、粕川に架かる橋に出ます。橋の上から下流を眺めるとこんもりとした森が見えます。御嶽山自然の森公園です。
橋を渡ってしばらく行くと原病院に出ます。その手前に、自然の森公園の案内標識が出ています。
ここまで来ると、ゴボウ畑が見られます。伊勢崎から太田にかけてのゴボウの産地は7月収穫のゴボウを栽培してます。今は、ゴボウの葉が伸び始めたところです。前橋では見られない風景です。
御嶽山自然の森公園の近くにはコンビニはありません。原病院の先に田中屋という魚屋さんがあります。なんでも屋で、菓子やパン類も売ってますんで、そこで菓子パンと飲み物を調達して公園に向かいました。
これが御嶽山自然の森公園の入り口です。「シカ出没注意」の看板が出ていました。会えるかな…
この公園は広瀬川に合流する直前の粕川沿いに遺された自然林です。古代の群馬にはこんな林が拡がっていたのかなって思うんです。静かです。聞こえるのは鳥の声だけです。
オオタカもすみついているそうです。カッコウやオオヨシキリの声も聞かれます。
ベンチに座って、魚屋で買ってきた菓子パンと水で昼食です。おいしいです。
林の匂いがします。遠くのベンチに老夫婦が坐ってます。どっかで昼食をすませたのかな、ベビーカーを押す若い女性のあとから男の子と一緒にザックを背負った男の人が往きます。
反対側の林の中で、虫取り網を持った男の子の後を母親らしき女性が追っています。
広い林の中で見た人たちはこれだけです。
ベンチに寝転びます。木立を見上げます。良い気持ちです。それだけの遊びです。
しばらく緑を見上げて、遠くの鳥の鳴き声を聴いてました。何も考えないようにしてました。そういう遊びなんです。
それから、林の中を一巡り、この森でしたことはそれだけです。良い気持ちです。
2時間ほど、ぼぉ〜っとさせてもらってから、広瀬川沿いの道に戻って、下流に向かいました。「境プール」の脇を抜けて行くと下流の武士橋(たけしばし)に出ます。橋の上から上流を眺めるとさっきまでいた自然の森公園が見えてます。
広瀬川はこのあたりまで来るとゆったりとした流れです。前橋の広瀬川とは別もんです。
武士橋の袂に、広瀬川に面して山門を構える「法光寺」という寺があります。
ここに高柳重信の句碑があります。重信は1923年に東京で生まれた俳句作家ですが、父親がこの地、旧佐波郡境町の人であったということで、縁の地に句碑がつくられているみたいです。
「月光」旅館 開けても開けてもドアがある
この俳句について、夏石番矢さんは、『「旅館」の名称「月光」が、異次元の狂気の世界を連想させる。「月光」の狂気に満ちた、無限に続く妖しい異界』と書いています。
俳句の解釈って難しいものですね。
私はこう思っているんです。重信(じゅうしん)さんはドアに導かれていたんだなって。ドアは、次に続く道しるべだったんじゃないかなって。
私もドアを開けながら生きてるのかな、開けないで留まっているのかなと…
遠くに赤城山を眺めながら家路につきました。前を父親らしき男性に導かれた子供が二人走っています。良い気持ちです。
みろく緑地あたりの川面では、子どもたちがカヌーの練習をしてました。往きと同じに休憩した公園の噴水では、子どもたちが水浴びをしてました。
広瀬川です。
国道50号線の観音橋で広瀬川と別れました。
野中町の田んぼです。ビールの原料となる二条小麦、花の季節を過ぎて実りの時に入ってました。少し色づきはじめてます。
土曜日に出かけた伊勢崎市境武士にある御嶽山自然の森公園への往き来の話、その後編です。
昨日、糸駒は上京、花柳寿楽さんの錦会を観に行きました。私は、家で雑事をこなして…。
遅くに帰って来た糸駒との夕食は、タケノコ生活第8夜となりました。タケノコの姫皮とフキ、二十日大根、レタスのサラダです。
そして家庭お料理の王道、カレーライスです。チキンとタケノコのカレーライスなんです。
これで何品になったかな、筍料理、あと1日は続けられそうです。
直派若柳流の若柳糸駒ことユキ子でございます。
8日に催しました美登利会にお運びいただきました皆さま、開催に当たりましてご支援いただきました皆さま、ほんとうにありがとうございました。祖母の初代若柳吉駒、そして伯母の吉啓、二代目吉駒と続けてまいりましたこの会をなんとか途絶えさせることなく続けさせていただくことができましたのも、皆さまのお力添えのおかげでございます。心から御礼申し上げます。
これからも、二代目吉駒の遺志と教えをしっかり守って、一生懸命つとめてまいりますので、よろしくお引き立ていただきますようお願い申し上げます。ありがとうございました。
4月8日の第75回美登利会の舞台の様子はコチラでご覧になれますす。
お稽古場は前橋市城東町四丁目です。詳しくはコチラをご覧ください。