むさしの連歌会

雅な和歌の言葉で連歌を楽しむ会、一度、のぞいてみませんか?

賦何色連歌(巻3、平成28年8月27日満尾)

2018年02月10日 | 作品集

初折表

   
発句 日ごと咲く底紅深きむくげかな かず  
つゆけき庭になびく八千草 直人  
第三 虫すだくひなにも月のてりはえて 梅豊  
第四 影はそれかの雁のひとつら 初瀬  
第五 静かなる波間に揺るる漁舟 純一  
第六 の潮路に今し旅立つ 路光 をち
第七 いまだ見ぬ都のくらしあくがれて 素拙  
第八 知るや知らずや騒ぐ群笹 和雄  
初折裏    
第一 風荒み枯葉舞ひ散る野辺の夕    
第二 続く高嶺に雪ぞ積もれる 純一  
第三 巻雲の青きみ空にかかるとき 路光  
第四 わらべを泣かす遠き雷 初瀬  
第五 思はずも妹の手握り肩寄せて 直人  
第六 心のうちをしばし語らむ 素拙  
第七 衣ずれの音のみ聞こゆる広廂 路光  
第八 雨たをやかに窓ぬらすなり 和雄  
第九 川岸に打ちては返す小さき波  
第十 おぼろの月の見えつかくれつ 初瀬  
第十一 うす霞山の端よぎる風ぬくし 素拙  
第十二 御寺に慣れし鶯ぞ啼く 純一  
第十三 鐘なりて花のひとひら散りゆくに 直人  
第十四 うたげのむしろ春や惜しまむ かず  
名残折表    
第一 現身の憂きことなべて忘るべし 路光  
第二 されど尽きぬは老いのくりごと 和雄  
第三 前安らけき世を祈りけり  素拙 やしろまへ
第四 鈴にあはすやみこの舞袖 初瀬  
第五 風涼み熊野の滝にいやされて 純一  
第六 雲のひとすみ影ぞもれくる 和雄  
第七 またもあふ望みも消えぬしるしかや 直人  
第八 方やいづこぞ訪ねてもみむ 初瀬  
第九 垣間見て後の心はすずろはし 路光  
第十 ちかうて遠き君がささやき 和雄  
第十一 松虫のはかなき声のなつかしく 純一  
第十二 草の葉末にすがる白露  
第十三 庵の月一人涙にくれはてて 直人  
第十四 思ひも深き旅立ちし友 素拙  
名残折裏    
第一 仰ぎては雲路はるけき天つ原 路光  
第二 木枯吹きて歩み進まず 純一  
第三 野のはての葦のかなずる冬の音 かず  
第四 凍つく池に鶴や佇む 素拙  
第五 これやこの知らず覚えず見し夢か 初瀬  
第六 霞がくれに遠き峰々 直人  
第七 待たば花あかねさす日の染まるらむ 南天  
挙句 のどけき風のかよふ御園生  

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