グンドレンは最近、物資の到着が慢性的に遅れていることを気にしていた。そこで冒険者たちに、原因を探るよう依頼した。冒険者は久しぶりにファンダリンの町に戻り、顔なじみから話を聞くことにした。
宿屋の主人トブレン:グンドレンは元気か?奴の兄弟のことは気の毒だった。新しい鉱山が開かれたお陰で町に活気が出てきたよ。皆が感謝していると伝えてくれ。そう言えば町長がトライボア街道を荒らしているオークのことで頭を抱えていたぞ。
ウェスター町長:これは英雄の皆様。私の悩みを解消するために来て頂いたのですね。そう問題はワイヴァーンのとまり岩に巣食うオークの山賊なのです。何、報酬が必要? 分かりました、首尾よく退治出来たら町の公費から捻出致しましょう。何しろあなた方の成功は私の成功ですから。
眠れる巨人亭の女主人グリスタ:おやおや、これは珍しいお客様だ。場末の吹き溜まりにようこそ。相変わらずここにいるのはごろつきばかりだけど、もう以前のような人殺しのたまり場じゃないよ。愛すべきろくでなしってところだよ。金もちゃんと払うし。
鉱夫交易所のハリア所長:あんた達今度はオーク退治だってね。噂になっているよ。でも気をつけな、あんたたちを恨んでいる赤印組の生き残りがどこに隠れているか分からないよ。
ソルモンメ:前に逃げられたドラウが裏で糸を引いていたりするかもな
ハリア所長の警告は正しかった。ワイヴァーンのとまり岩に向かう冒険者たちは、目的地近くでオークの夜襲を受けた。オーク達は巧妙に接近したため、完全に囲まれるまで冒険者たちは気づくことが出来なかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/cf/b5a48eba6e3d304ee69b43cfc2427eba.jpg)
オークの襲撃隊を率いるリーダーのオログは余裕のためか自身は戦闘に参加しなかった。それが幸いし、冒険者はぎりぎりで敵を撃退することが出来た。形成が不利になるとオログはすぐさま逃げ出した。一行は捕虜にしたハーフオーガからオークのキャンプ地を聞き出した。
オークのキャンプ地に姿を隠して接近した。すると昨晩襲撃隊を率いていたと思われるオログが、広場の中央に立てられた柱に縛り付けられているのが見える。失敗の責任を取らされているのか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/3c/fb09113f2ab3475600261b65716c3e0f.jpg)
奥にはオークの首領がいると思しき崩れかけの塔が見える。入り口には派手な衣装を身につけたオークが見張りを放棄して、居眠りしている。他にも数体のオークがキャンプ地の外れを退屈そうにぶらぶらしているのが見える。 ハーフオーガからオークは総勢20名程度と聞いていたが、現在その多くは出払っているようだ。
イアドスが隠れ身でオログの様子を見に行くと、彼は気づき目配せしてきた。イアドスが近づくと彼は言う。
「お前たちは俺たちを殺しに来たのだろう。俺はボスを魔法で支配している黒いエルフを殺さなければならない。手枷を外せ。俺はお前の役に立つだろう」
ただならぬ様子に、仲間が集まる。ソルモンメは納得した様子でうなずいている。
手枷がはずれ、徒手空拳で突撃するオログに、ソルモンメがショート・ソードを放りながら言う。
「やはり、俺の予感は正しかった。その剣を使え」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/d2/c634e6828d3dae25b169c5216a2c35c4.jpg)
オークの首領は魔法をかけられていたのではなく、ファンデルバーから逃走した魔術師、イアルノ・アルブレックが変身して成り代わっていたのだ。憤怒にかられたオログが突撃するが、ドラウの護衛のジャイアント・スパイダーが行く手を遮る。イアルノは次々に魔法を繰り出し抵抗するが、ドラウは透明化し早々に逃走してしまった。
イアルノを捕えた冒険者の周りを、騒ぎに気付いたオーク達が取り囲む。殺気立ったオーク達を制してオログが言う。
「俺たちのボスはここにいる半オークのキズラル=カルが倒した。キズラル=カルには俺たちのボスになる権利がある。しかし半オークなのでその権利は半分だけだ。だから俺はキズラル=カルがボスとして最初に出す命令だけは守る。文句のある奴はいるか!?」
オーク達はぶつくさ言いながらもオログの考えに同意した。
「さあ、最初の命令を言ってくれ」
宿屋の主人トブレン:グンドレンは元気か?奴の兄弟のことは気の毒だった。新しい鉱山が開かれたお陰で町に活気が出てきたよ。皆が感謝していると伝えてくれ。そう言えば町長がトライボア街道を荒らしているオークのことで頭を抱えていたぞ。
ウェスター町長:これは英雄の皆様。私の悩みを解消するために来て頂いたのですね。そう問題はワイヴァーンのとまり岩に巣食うオークの山賊なのです。何、報酬が必要? 分かりました、首尾よく退治出来たら町の公費から捻出致しましょう。何しろあなた方の成功は私の成功ですから。
眠れる巨人亭の女主人グリスタ:おやおや、これは珍しいお客様だ。場末の吹き溜まりにようこそ。相変わらずここにいるのはごろつきばかりだけど、もう以前のような人殺しのたまり場じゃないよ。愛すべきろくでなしってところだよ。金もちゃんと払うし。
鉱夫交易所のハリア所長:あんた達今度はオーク退治だってね。噂になっているよ。でも気をつけな、あんたたちを恨んでいる赤印組の生き残りがどこに隠れているか分からないよ。
ソルモンメ:前に逃げられたドラウが裏で糸を引いていたりするかもな
ハリア所長の警告は正しかった。ワイヴァーンのとまり岩に向かう冒険者たちは、目的地近くでオークの夜襲を受けた。オーク達は巧妙に接近したため、完全に囲まれるまで冒険者たちは気づくことが出来なかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/cf/b5a48eba6e3d304ee69b43cfc2427eba.jpg)
オークの襲撃隊を率いるリーダーのオログは余裕のためか自身は戦闘に参加しなかった。それが幸いし、冒険者はぎりぎりで敵を撃退することが出来た。形成が不利になるとオログはすぐさま逃げ出した。一行は捕虜にしたハーフオーガからオークのキャンプ地を聞き出した。
オークのキャンプ地に姿を隠して接近した。すると昨晩襲撃隊を率いていたと思われるオログが、広場の中央に立てられた柱に縛り付けられているのが見える。失敗の責任を取らされているのか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/3c/fb09113f2ab3475600261b65716c3e0f.jpg)
奥にはオークの首領がいると思しき崩れかけの塔が見える。入り口には派手な衣装を身につけたオークが見張りを放棄して、居眠りしている。他にも数体のオークがキャンプ地の外れを退屈そうにぶらぶらしているのが見える。 ハーフオーガからオークは総勢20名程度と聞いていたが、現在その多くは出払っているようだ。
イアドスが隠れ身でオログの様子を見に行くと、彼は気づき目配せしてきた。イアドスが近づくと彼は言う。
「お前たちは俺たちを殺しに来たのだろう。俺はボスを魔法で支配している黒いエルフを殺さなければならない。手枷を外せ。俺はお前の役に立つだろう」
ただならぬ様子に、仲間が集まる。ソルモンメは納得した様子でうなずいている。
手枷がはずれ、徒手空拳で突撃するオログに、ソルモンメがショート・ソードを放りながら言う。
「やはり、俺の予感は正しかった。その剣を使え」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/08/d2/c634e6828d3dae25b169c5216a2c35c4.jpg)
オークの首領は魔法をかけられていたのではなく、ファンデルバーから逃走した魔術師、イアルノ・アルブレックが変身して成り代わっていたのだ。憤怒にかられたオログが突撃するが、ドラウの護衛のジャイアント・スパイダーが行く手を遮る。イアルノは次々に魔法を繰り出し抵抗するが、ドラウは透明化し早々に逃走してしまった。
イアルノを捕えた冒険者の周りを、騒ぎに気付いたオーク達が取り囲む。殺気立ったオーク達を制してオログが言う。
「俺たちのボスはここにいる半オークのキズラル=カルが倒した。キズラル=カルには俺たちのボスになる権利がある。しかし半オークなのでその権利は半分だけだ。だから俺はキズラル=カルがボスとして最初に出す命令だけは守る。文句のある奴はいるか!?」
オーク達はぶつくさ言いながらもオログの考えに同意した。
「さあ、最初の命令を言ってくれ」