無法者頭と特別な乗騎

バイクとTRPGの記録

顔なきもの -0

2024年02月24日 | 顔なきもの
彼らはそれぞれの理由により悪名高きドラッケンフェルズ城を目指している。名誉のため、城に眠るとされる財宝のため、そして信仰のため。それは公言された理由かもしれないし、心に秘めた計画かもしれない。









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狂える魔道士の迷宮 -28(ネタばれ注意)

2024年02月10日 | 狂える魔導士の迷宮
第15次探索3日目
学園の食堂で朝食をとる。隣の席ではエランが食事をしておりロサが話しかけると気軽に応じた。ドラウにしては気のいい奴だ。それともドラウ得意の欺瞞なのか。
学園では決められたカリキュラムがあるわけではなく生徒は自由に生活している。唯一の規則はここを去るために大魔導士を倒すという試練を達成するか、入り口を見張る大魔導士の左手を倒すか、あるいは下層へと向かう階段を見つけるかだ。ひとまず学園を探索しながら今後の方針を決めることにする。

せっかくの学園生活、少々羽目を外して楽しんでみた。ハラスターのコスプレをして図書館に行ったのだ。何故ハラスターのコスプレかというとエランが図書室に行くならそうするのが良いと言っていたからだ。図書館につながる長い通路にはハラスターの姿に似せたゴーレムが待ち構えていたが、私のコスプレを見ておとなしく通してくれた。


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幻影で隠された通路の先には少し広い場所があり両脇に身長9フィートの狂える魔道士の像が立っている。メネルが近づくと突然1体の像が「死ね!」と言い、メネルは死んだ。

「パワー・ワード・キルね」ロサが言った。
「死んだのか?」
「死んだわ」
まぐみんはベルトポーチを確かめ言った。
「大丈夫、ダイヤモンドはある」
「そうか、一先ず部屋へ運ぼう」

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「貴方生意気ね、下層民は身の程をわきまえなさい」
スクリアンナ・シャドウダスク、高慢なイラスク人の女だ。ロサとは犬猿の仲、いや竜虎相食むといったところだ。
「もう我慢ならないわ、勝負よ!」スクリアンナは手袋を外すとロサの胸に投げつけた。床に落ちた手袋をわざわざ拾い上げスクリアンナに優雅に投げ返してロサが言った。
「これが女学園流よ。百合会幹部の力お見せするわ。ヴォルクマール行くわよ」
「俺!?」
「向こうにはシールド・ガーディアンという従者がいるのだから、わたしも従者を連れていくのが礼儀よ」
「承知致しました、お嬢様」
復活明けのメネルは「行ってらっしゃい」というかようにベッドから手を振っている。


「わたしが立会人ね」まぐみんが嬉しそうに言った。
「両者、向顔」
スクリアンナ・シャドウダスクとシールド・ガーディアン、こちらはロサと俺が並んで向かい合った。
「勝敗はスペルのみで決まらず」ロサが言った。
「術者のスロットのみで決まらず」スクリアンナが言った。
「ただ、結果のみが真実!!」
「フィックス・リリース」まぐみんはそう言うと安全な位置まで下がった。

「ファイヤーボール」
「カウンタースペル」
「ライトニング・ボルト」
「カウンタースペル」
同格の魔術師の戦いでは互いに相手の魔法を打ち消しあってしまう。そうなると従者の優劣が勝負を分ける。だがこの俺がゴーレムごときに後れを取ることはない。シールド・ガーディアンをスクラップにした俺は武器を床に立ててロサに言った。
「お嬢様、こちらは片付きました。魔術師同士の戦と言えども最後にものを言うのは拳。久しぶりに学園仕込みの刃の歌を聞かせてください」
「ふふっ、いいわ。特等席で観覧しなさい」

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「やれやれ、みんな学園生活をエンジョイしているな」
死からの復活の後遺症でまだ本調子でないメネルはベッドに寝ころびながら独白して再び眠った。
扉が静かに開けられる音が聞こえる。もう終わったのか。声をかけようと身体を起そうとしたところで、呪文の詠唱が聞こえた。たちまち部屋には猛毒の霧が充満した。視界を妨げる霧のなか、メネルは扉へ突進した。扉は何者かが外から抑えていたが、必死になったメネルは体当たりして扉ごと外にいた者をはじき飛ばした。扉を抑えていたのは小型のデーモンだ。誰かの使い魔か。飛び起きたメネルはデーモンを無視して走り出す。ロサたちは実習室で決闘を行なっているに違いない。攻撃者が誰だか分からないが仲間と合流することが先決だ。廊下を曲がるとエランが見える。彼は驚いたような笑顔を浮かべている。
「やあ、メネル。お急ぎのようだね、どうした?」
エランは廊下の真ん中に立ちはだかりメネルの行く手を遮る。しかしメネルは卓越した体術を駆使して脇をすり抜ける。
「メネル待ってくれ!」後ろからはエランがデーモンと一緒に追ってくる。次の角を曲がると実習室だ。廊下の先に決闘を見守っているまぐみんが見える。大声を出すとまぐみんが振り返った。3本の指を立てて手を挙げる。

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やっぱりロサが勝ちそうだね。決闘を見守っていたまぐみんは背後の物音に気付き後ろを振り返った。メネルが必死に走りながら手を高く上げて振っている。立てた指が3本、2本と減ってゆく。全ての指を折ると同時に腕を大きく振り下ろした。良く分らないが、とりあえずメネルの背後に向かって爆裂魔法を放った。爆発の瞬間、曲がり角の向こうからエランが顔を出した。

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ジェンポル・リポウズで保存したエランの死体を彼のベッドに寝かせて部屋を確認した。デーモンの女王、ロルスを祀る小さなほこらが、ベッド脇の小さなテーブルの上に置かれている。 この社は簡単に持ち運べるようにデザインされており、一見したところランタンのように見える。社の中には玄武岩で作られたドラウ形態のロルス像が、蜘蛛の糸で吊されている。黒い旅人の服が一揃い、38ppの入ったスパイダー・シルク製のポーチが1つ、そしてフード付きの黒いクロークが一着入っている。クロークにはタナーサル家の紋章が刻まれた、黒曜石のスカラベ(25gp相当)がピンで留められている。ロサの話ではタナーサル家はスカルポートで奴隷貿易をおこなっている一族でザナサーギルドに敗れたらしい。

15次4日目~6日目 メネルの回復を待つため学業(呪文の書き写し)に精を出し、他の生徒との友好を深めた。

◆ ナイラス・ジョウド:ヒューマンの死霊術師、オーガゾンビを従者にしている。多分レッドウィザード。
◆ ヴァイオレンス(赤ローブ)とタービュランス(黒ローブ)のティーフリング姉妹:この学園から逃げ出したい。
◆ スパイト・ハロウデイル:生意気な子供だが見た目以上に危険な印象を受ける。女性のハーフ・オーガを従者にしている。ハラスターの魔導書を探している。
◆ マインドフレイヤーのセファロスク:スパイトの脳みそ食べたい。
◆ スクリアンナ・シャドウダスク:高慢なイラスク人、ロサに決闘で負けた。
◆ エラン・タナーサル:ドラウにしては真面目な奴だったが、メネルを襲って返り討ち。自室に保管中。
◆ ヤレック:ヒューマンの召喚術師らしいが行方不明。

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