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貿易コンサルタントが語る 独占販売店契約

2017年05月08日 | 貿易取引

さて、皆さん、販売店と代理店の違いはもうご理解されたでしょうか?そこで、今日は独占販売店についてお話しましょう。海外で良い商品を見つければ、当然、日本では自分だけが輸入して販売したいと考えるのは当然です。何社も同じ商品を同じ会社から輸入して販売すれば価格的にも心配です。買い付け量が多ければそれだけ価格を低く仕入れることができ物流コストも低く抑えることができるので、大きな会社には販売価格競争で負けてしまいます。

販売するほうも、初めから特定の会社に独占権を与えることはあまり行いません。初めての取引かどうかに関わらず、売り主としては、相手の会社がどの様な販路を持っていて、どの程度の売り上げがあるかを考えることになります。独占販売権をある会社に与える時、通常は年間の買付金額なども契約に盛り込まれることが多いです。これが曲者です。展示会などでの売買交渉のときの、MOQ (Minimum Order Quantity) 最低注文数よりもっと厳しい数字になります。

よほど、販売チャネルがしっかりしていて売り上げ予測がついているのならば良いのですが、この独占販売権を得るためについつい無理をして契約をすると、在庫の山を抱える羽目になりかねません。私としてもこのような事例を数多く見てきております。

私見となりますが、商品を仕入れることができるなら独占契約ではなくとも、まず、売買契約を結ぶことをお勧めします。そして、其の商品を国内で販売し、順調に販売量がのび販売予測ができるようになってから独占権の話しを進めることです。その間に他の会社に独占販売権を持っていかれてしまう可能性もあります。ビジネスでは当然ある競争です。負けないような競争力(販売チャネルの確立)と仕入先との信頼関係の構築に努めることが肝要だと思います。職業柄、貿易の手続きに関する質問が多いのですが、貿易の手続きについては、初めは矢張りとっつきにくいのでしょうが、経験を積むごとに慣れていくものです。其れより、「どの様な売り先を持っているか」販売の方がずっと大切なことだと思います。

これから輸出入ビジネスを始められようとお考えの企業の方あるいは既に貿易取引を始めているけれど、より高度な貿易知識や交渉力が必要であるとお考えの企業の方は、シバタ・インターナショナルまでぜひまでご連絡下さい。経験豊富な貿易アドバイザーが熱意を持ってお応えいたします。

 

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