吃飯了没有?

元中国深セン駐在員のブログ~中国・中国芸能情報・各方面の旅行日記、日本の街歩き情報を配信します。

以心伝心は日本だけです。

2009-11-13 00:20:07 | 工作雑感

今日、日本からの給料を入金している銀行の中国人担当女性から電話がありました。この銀行はこれまで現金引き出し代行業務と、その現金を会社まで送り届けてくれるサービスを行ってくれていましたが、安全のため送金サービスは中止したとのこと。今月から自分で現金を取りに銀行へ行くことになりましたが、その際「パスポートの原本を持参してください」と言われました。

このとき何故パスポート原本が必要なのか理由がわからなかったので、「何故パスポート原本が必要なんですか?コピーでOKですか?」と質問すると、「こちらの銀行に来られる際はパスポートを持参して下さい」と答えになっていない回答が来ました。「だからどうしてパスポート原本が必要なんですか?これまで現金引き出しにはパスポートのコピーだけでOKでしたが?」と質問し直すと「こちらの銀行に来られる場合は必要なんです。」を繰り返すばかり。埒が開かない可能性が強まったので、ゆっくり1つ1つ丁寧に質問を繰り返しました。

すると「銀行の入り口で身分確認を行う必要があるのです。安全のためです。」と、ようやく知りたかった回答を得ることができました。この手の会話、先日ブログにアップさせていただいたインフルエンザ予防接種の受付の女性とのやり取りと全く同じです。私は中国に来てこの手の問答が多いことに何度も驚かされました。日本人とならここまで質疑応答しなくても1~2回の質問で欲しい情報が戻ってきます。

この理由は未だに正確にはわからないのですが、自分なりに考えた理由が2つあります。まず1つ目は、中国人は他人の心をおもんぱかる習慣がなく、相手が何を聞きたいのか何をしたいのか理解しようとする能力にやや欠けている可能性があります。日本におけるサービス業の質が中国の比ではないという事実は、そういうことを意味していると思います。もう1つの理由は、中国の方は情報を収集しその事実を真摯に受け止め、分析して判断する能力に欠けている人が多いことです。後者の内容は後日また別のコラムでお話しようと思っていますが、本土に住む中国人から未だにノーベル賞受賞者が出ていないという事実と密接に関わっていると感じています。

上記状況から、普段の仕事の中でも中国人に仕事を頼む場合、自分の言ったことを完全に理解してもらえず、適当に、あるいは誤って処理されてしまうトラブルがよく発生し、イライラしてしまうこともあるかもしれません。

こういった事態に陥った場合は、考え方を変えることをお勧めします。それは、上述の「他人の心をおもんぱかる習慣」は世界的に見て普遍的な習慣ではなく、そういう意味で日本人の方が特殊であるという考えを忘れないことです。海外では日本での仕事のように、一言二言で相手が理解してくれることを期待してはいけません。相手が完全に理解できるよう指示内容ははしょることなくしっかり1つ1つ伝え、その後相手に仕事の進捗を報告してもらうことが肝要です。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿