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金星 明けの明星

2019-01-14 23:59:59 | 雑学
本日の朝6時30分頃に、自宅より南東の空を見上げたところ、金星(明けの明星)と木星が見えました。写真では見えづらいですが、実際はこれよりもはっきりと見えます。


1.金星の位置と見え方
金星は、地球とともに太陽系の惑星の一つで、太陽に近い方から2番目の軌道を公転しています。地球よりも内側を公転しているため、地球からは、明け方と夕方にのみ観測することができます。明け方に見える金星を「宵の明星」,夕方に見える金星を「明けの明星」といいます。
金星も月と同様に光を自ら放つのではなく、太陽の光を受けて反射しています。そのため、地球からは金星も月のような満ち欠けを観測することができます。肉眼では輝く大きな点にしか見えず、満ち欠けを観測するには天体望遠鏡などを使用する必要があります。見かけの位置上、金星は太陽の近くに位置するため、太陽を見ないようにご注意下さい。

2.地球との類似点
金星には、地球に似た性質がいくつかあります。
・地球型惑星である(主に岩石や金属で構成されている)
・直径  (地球の約0.95倍)
・重力  (地球の約0.90倍)
・平均密度(地球の約0.94倍)
惑星の中では、最も地球に近い軌道を公転しています。このような性質より、「地球の姉妹惑星」と表現されることがあります。

3.過酷な環境
金星の大気の97%は二酸化炭素,3%は窒素で組成されており、地表面の大気圧は約90気圧にも達します。この気圧は、地球での水深900mに相当し、通常はがきの面積に路線バスの重量がはたらくような圧力に匹敵します。このような膨大な量の二酸化炭素により強烈な温室効果をもたらし、表面温度が平均で464℃,最高で500℃に達します。これは、金星よりも太陽の近くを公転する水星よりも高温です。さらに、金星大気の上層部では4日で金星を1周する強い風が吹いており、これにより金星全体に熱を分散しています。二酸化硫黄の雲からは硫酸の雨が降り注ぎます。

4.歴史と神話
このように金星は過酷な環境ですが、金星の神秘的な輝きは、古代より人々の心に強い印象を残していたようです。ヨーロッパでは、明けの明星の何にも勝る輝きを、美と愛の女神アプロディーテーにたとえ、ローマ名のウェヌス(ヴィーナス:Venus)が明けの明星(金星)を指す名称となりました。
金星が最も明るくなると-4.87等級となり、これは、地球から見える恒星として太陽に次いで明るいおおいぬ座のシリウス(-1.46等級)よりも約20倍明るいです。

5.まとめ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2010年5月21日に金星探査機「あかつき」を打ち上げ、現在も金星周回軌道から金星を観測しています。未だ謎が多い金星の解明に期待したいです。
一方、地球では二酸化炭素の排出量が多く、地球温暖化が問題視されています。このままの状態が続くと地球も少なからず金星のような状態に近づいてしまうため、一人ひとりがエネルギーの利用を見直していければと思います。

出典
金星 wikipedia
あかつき特設サイト
金星探査機「あかつき」(PLANET-C)