ぼくは行かない どこへも
ボヘミアンのようには…
気仙沼在住の千田基嗣の詩とエッセイ、読書の記録を随時掲載します。

月の光が

2009-08-08 00:09:04 | 寓話集まで
月の光が あまねく照らす 夜の闇の街を 山を海を 月の光が あまねく照らす 月の光の届かない 夜の闇の陰のほかは 闇の下の うごめくモノ 不分明なモノ 生温かい親密なモノ 月の光が あまねく照らす 安アパートの二階のベランダの男の 横顔を 月の光が あまねく照らす 男の肉体の裏の暗い闇の ほかは 男は火を点して 赤い火を点して かすかな熱を喫って かすかな光を射して 暗闇にかすかな光 . . . 本文を読む