今年も全日本卓球選手権大会が東京体育館で開催されました。昨日が男女一般の部の決勝でしたが、男子決勝戦では過去10年に渡り日本の絶対的王者であった水谷選手にまだ中学2年生の張本智和選手が挑み、なんと圧勝しました!もちろん最年少優勝記録更新です。これまでの記録は水谷選手の17歳でしたが、今回、彼はそれを大幅に更新しました。ものすごい偉業です。水谷選手は敗戦後のコメントで、「中国選手とたくさんの試合をしてきたが、張本は彼らと同じレベルにある。(国内では)誰がやっても勝てない。張本が出てくる前にたくさん優勝しておいて良かった。それぐらい強い。たぶん何回やっても勝てない」と脱帽していました。元全日本男子監督で、現在は日本卓球協会強化本部長の宮崎義仁さんは「100年に一人の天才」と称しています。
実は、昨年の世界選手権でもこの二人は個人戦シングルスで対戦しており、その時も張本選手が勝っていました。今回は水谷選手も万全の準備をしてきたことだと思いますが、それでも張本選手が上回りました。まだ中学2年生、これから体もできてきてますます強くなることでしょう。張本選手の今後が本当に楽しみです。
日本の最後の世界チャンピオンは1979年の小野誠治まで遡ることになりますが、そう遠くない未来に張本選手が小野選手以来の世界チャンピオンに返り咲くことも現実味を帯びてきたように思います。張本選手のバックハンドはすでに中国トップ選手のレベルに達していますが、フォアハンドの威力はまだ中国選手の方がやや上です。フォアハンドの威力がさらに増したら、中国選手とも互角に渡り合えるでしょう。
ただ、張本選手のニュースへの一般人のコメントを読んでいると、アンチなコメントが少なくなく、とてもがっかりしてしまいます。確かに張本選手の両親は卓球の元中国代表選手ですが、両親は1998年に来日し、張本智和選手自身は日本生まれ(仙台)で、日本育ちの日本人です。他のスポーツ(陸上やサッカー、テニス、野球など)では在日や帰化選手が活躍していても、こんなにバッシングは受けていません。まあ、やっかみや妬みなのでしょうが、この現状を私は大変残念に感じ、日本国民の民度の低さにがっかりしています。
私は彼の才能と不断の努力を心から称えており、日本人として堂々と世界に羽ばたいてほしいと思っています。