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心療内科 新(あらた)クリニックのブログ

最新の精神医学に関するトピックスやクリニックの情報などを紹介します

心理士2名がソマティック・エクスペリエンシング療法のプラクティショナー資格を取得

2023年05月24日 | 専門外来
3年間に渡るソマティック・エクスペリエンシング療法の初級・中級・上級の研修を経て、今月、当院の心理士2名(森ゆみ、上野)がソマティック・エクスペリエンシング療法のプラクティショナー資格(SEP)を取得いたしました。

ソマティック・エクスペリエンシング療法は身体と神経系の統合をベースにした、安全で自然なトラウマ療法です。身体感覚に働きかけることで自律神経系の自己治癒力を呼び覚まし、過去のトラウマによって引き起こされているさまざまな辛い症状を和らげていきます。それによって過去に起きたことに縛られずに、自分らしく生きるという実感を取り戻すことができます。 

EMDR療法やTF-CBT等に加え、ソマティック・エクスペリエンシング療法もやっと本格的に提供できるようになりました。今後もさらに質の高い医療の提供を目指し、スタッフ一同、精進いたします。

*ただし現在、カウンセリングをご希望される患者様が大変多くいらっしゃり、新たにカウンセリングを受け入れることが困難な状態となっております。つきましては、本年5月10日より本年12月末日までの間、新規でのカウンセリングの受け入れは一旦、停止とさせていただいております。

(院長 森)

TF-CBT Introductory Training 修了のお知らせ

2022年08月01日 | 専門外来
当院の野畑医師と心理士の久冨、中武が7月30日、31日に開催されたTF-CBT Introductory Trainingに参加いたしました。

TF-CBT(Trauma-Focused Cognitive Be havioral Therapy;トラウマフォーカスト認知行動療法)は効果が実証され、いくつかのPTSD 治療ガイドラインにおいて子どものトラウマへの第一選択治療法として推奨されているプログラムです。EMDR療法と同様に、海外では子どものトラウマ治療法として普及が進んでおります。

講師は白川  美也子先生 (こころとからだ・光の花クリニック院長)と服巻智子先生(Minds & Hopes 所長)が務めてくださりました。白川先生は日本におけるトラウマ治療の第一人者のお一人で、TF-CBTのトレーナーの資格とともに、日本EMDR学会認定EMDRコンサルタントの資格も有しております。 

今回のトレーニングは当初、長崎市内の会議室にて実施される予定でしたが、コロナ第7波に伴う大規模な感染拡大を踏まえ、急遽、オンラインでの開催となりました。

今後もさらに研鑽を積み、当院における心理検査や心理療法をますます充実させていきたいと思っております。   

(院長 森)

あたまのストレッチ教室の様子

2022年04月21日 | 専門外来
4月7日より当院3F多目的室にて、「あたまのストレッチ教室 」を実施しております。現在のところ5名の方にご参加いただいております。本日は3回目で、テーマは「思い込みを変えよう …先入観が強くなってませんか? 」でした。

毎回、違ったテーマで、1回約1時間取り組んでいただきます。実は人間は様々な思い込みや決めつけを無意識にしてしまう場合が少なくなく、参加者からそれぞれの意見をお聞きし、最後にファシリテーターの中西心理士がコメントいたします。

どんな意見が出ても、決して否定したり批判したりすることはなく、個々の意見を尊重するようにしていますので、和やかな雰囲気となっております。

計16回のセッションがあり、5回目まででしたら途中からの参加も可能です。当院通院中の患者さんで、今からでも参加したい!という方がおられましたら、主治医までご相談ください。

(院長 森)

4月7日より新たに「あたまのストレッチ教室」を始めます

2022年04月04日 | 専門外来
4月7日より当院多目的室にて、精神科リハビリテーションの一環として新たに「あたまのストレッチ教室」を開催いたします。これは、正式には「メタ認知トレーニング」と呼ばれるもので、メタとは「高次の」という意味で、メタ認知とは「高次(高い視点)から認知する」ということを意味します。 つまりメタ認知とは、「自分が認知している物事を、もう一人の自分が客観的に認知し、コントロールしている状態」のことをいいます。 

メタ認知が養われると、
✔感情のコントロールが可能で、冷静な対応ができるようになる
✔仕事への意欲が高く、何事にも積極的に行動できるようになる
✔柔軟性があり、周囲への配慮や気配りができるようになる
✔主観と客観の使い分けができ、相手の意図に合わせた言動や自分の行動の意図を説明できるようになる
✔自分の長所と短所が分かり、自分に足りない能力が見極められるようになる
などのメリットがあります。

精神障害をお持ちの方は、無意識に自身の思い込みや決めつけで「自分はダメだ」や「自分は嫌われている」と考えがちですが、メタ認知トレーニングを通してメタ認知が養われ、柔軟な思考ができるようになると、自分自身の考えについても冷静に、中立的にみることができるようになっていきます。

主な対象は、統合失調症や双極性障害、うつ病、発達障害などの患者さんで、考え方の偏りが気になっている方です。3名~10名の集団で実施いたします。担当は当院の心理士 中西がいたします。詳しくは当院の主治医にお尋ねください。

(院長 森)

インターネット・ゲーム依存の集団治療プログラムの様子

2022年03月03日 | 専門外来
現在、第3期生2名が毎週水曜の午前にインターネット・ゲーム依存の集団治療プログラムに参加し、取り組んでいます。

本プログラムは、久里浜医療センターにて実施されている認知行動療法をより取り組みやすいようにアレンジし、当院オリジナルのRegardプログラムとして実施しています。

毎週水曜の午前9時から1回50分かけて行い、全部で7回で完結します。プログラムの内容は以下の通りです。

第1回 一日の生活の振り返り
第2回 起きていた問題の振り返り
第3回 ネット使用の良い点・悪い点
第4回 過剰なネット使用について
第5回 ネット以外の活動を検討
第6回 欲求への対処方法
第7回 将来の目標設定

本プログラムへの参加を通し、今までのネットの使い方を客観的に見直し、過剰使用に戻らない対処法を身に着けることを目標とします。

本日は第3回目が行われました。今回のクールでは、ファシリテーターは当院心理士の中西が担当しております。参加者からは活発な意見が出され、有意義なひと時を過ごしていただくことができたのではないかと思います。
現在実施中のクールは3月末頃に終了予定で、現在、4月から新規に開催予定の第4期生を募集中です。参加人数は1クールにつき、2~10名です。なお、第4期は毎週火曜の午前9時から実施いたします。

対象は小学生高学年~高校生で、ネットやゲームの過剰使用により日常生活に支障が生じていると感じ、何とかしたいけれど自力では抜け出すのが難しい!と思っている方でしたら、どなたでもご参加いただけます。

ご希望の方は、お気軽に当院受付または主治医までお問い合わせください。

(院長 森)

インターネット・ゲーム依存の研修会実施報告

2021年02月18日 | 専門外来
本日、令和2年度第3回西海市・西彼杵郡学校保健会高等学校・特別支援学校養護教諭研修会として、「インターネット・ゲーム依存の対応・治療について」の演題のもと、僭越ながら私が講師を務めさせていただきました。

講演の中では、インターネットやゲーム依存の現状やゲーム障害の診断、対応および治療について約1時間半に渡り、お話させていただきました。インターネットやスマホの急速な普及に伴い、スマホやゲームの利用者は年々、増え続けており、それらに伴う依存症が大きな社会問題となってきております。

インターネットやスマホは私たちの日常生活には必要不可欠な存在となってしまっているため、ネットやスマホの依存症に陥ることなく、上手に付き合うことが必要となります。

ネットやゲーム依存の患者さんはなかなか受診に繋がりにくいという特徴があるため、我慢強く、長い目で診ていく必要があります。コロナがもう少し収束しましたら、今後は当院にてネット・ゲーム依存の家族会も計画し、定期的に実施していきたいと思っております💡。

(院長 森)

インターネット・ゲーム依存の集団治療プログラムの様子

2021年02月16日 | 専門外来
現在、第2期生2名が毎週火曜の午前にインターネット・ゲーム依存の集団治療プログラムに参加し、取り組んでいます。

本プログラムは、久里浜医療センターにて実施されている認知行動療法をより取り組みやすいようにアレンジし、当院オリジナルのRegardプログラとして実施しています。

毎週火曜の午前9時から1回50分かけて行い、全部で7回で完結します。プログラムの内容は以下の通りです。

第1回 一日の生活の振り返り
第2回 起きていた問題の振り返り
第3回 ネット使用の良い点・悪い点
第4回 過剰なネット使用について
第5回 ネット以外の活動を検討
第6回 欲求への対処方法
第7回 将来の目標設定

本プログラムへの参加を通し、今までのネットの使い方を客観的に見直し、過剰使用に戻らない対処法を身に着けることを目標とします。

本日は第3回目が行われました。ファシリテーターは当院心理士の久冨が主に担当しております。参加者からは活発な意見が出され、有意義なひと時を過ごしていただくことができたのではないかと思います。

現在実施中のクールは3月末頃に終了予定で、現在、4月から新規に開催予定の第3期生を募集中です。参加人数は1クールにつき、2~10名です。

対象は小学生高学年~高校生で、ネットやゲームの過剰使用により日常生活に支障が生じていると感じ、何とかしたいけれど自力では抜け出すのが難しい!と思っている方でしたら、どなたでもご参加いただけます。

ご希望の方は、お気軽に当院受付または主治医までお問い合わせください。

(院長 森)

EMDRの総説が精神神経学雑誌に掲載

2021年02月03日 | 専門外来
精神科領域では日本で最も権威のある医学雑誌の“精神神経学雑誌”の最新号に、EMDRの総説が初めて掲載されました。

EMDRはWHOも推奨しているPTSDの治療法のひとつですが、欧米に比べると日本での普及は遅れており、本邦でのEMDRの普及は喫緊の課題と考えられます。

また、EMDRはPTSD以外でも、トラウマが関連している精神障害には幅広く適応が可能で、効果が期待できます。今後も微力ながら、長崎県内でのEMDRの普及活動に努めていきたいと存じます。

(院長 森)

第7回長崎トラウマ関連症状勉強会

2020年12月20日 | 専門外来
12月20日(日)の9時~12時に、ZOOMを用いたリモート形式にて第7回長崎トラウマ関連症状勉強会が開催されました。講師は市井 雅哉先生(兵庫教育大学大学院発達心理臨床研究センター教授) にお願いいたしました。

市井先生は臨床心理士で、日本で唯一、EMDR研究所認定トレーナーの資格をお持ちの、日本におけるトラウマセラピーの第一人者です。

本日は事例検討方式(2例)で、県内外から25名程の精神科医師および臨床心理士の先生方にご参加いただきました。的確で分かりやすいご助言を頂いたり、補助となる資料もご提供くださり、大変充実した有意義な勉強会となりました。

今後も本勉強会を継続的に開催し、自身の研鑽とともに、長崎でのトラウマ治療の発展、普及に務めていきたいと存じます。

(院長 森)

第6回長崎トラウマ関連症状勉強会

2020年08月02日 | 専門外来
8月2日(日)の10時~13時に、ZOOMを用いたリモート形式にて第6回長崎トラウマ関連症状勉強会が開催されました。講師は日本EMDR学会認定EMDRコンサルタントの菊池 安希子先生( 国立精神・神経医療研究センター)にお願いいたしました。

菊池先生はEMDRのエキスパートのみならず、EMDR以外の様々な心理療法にも精通しており、また、同時通訳もできるという、日本を代表する臨床心理士のお一人です。

本日は事例検討方式(2例)で、県内外から25名の精神科医師および臨床心理士の先生方が参加されました。菊池先生からは的確で非常に分かりやすいご助言を賜り、大変実りのある有意義な勉強会となりました。

今後も本勉強会を継続的に開催し、自身の研鑽とともに、長崎でのトラウマ治療の発展、普及に務めていきたいと存じます。

(院長 森)