心療内科 新(あらた)クリニックのブログ

最新の精神医学に関するトピックスやクリニックの情報などを紹介します

ビプレッソ発売

2017年11月28日 | 抗精神病薬

クエチアピンの徐放製剤である“ビプレッソ”が本年の10月27日に新発売されました。従来のクエチアピンは速放錠で半減期が短く、1日に2~3回の内服が必要でしたが、ビプレッソは1日1回、寝る前の投与のみとなります。

ビプレッソの適応症は、「双極性障害におけるうつ症状の改善」となります。クエチアピン速放錠の適応症は統合失調症のみでしたが、ビプレッソの発売により、双極性障害のうつ症状への治療オプションが増え、治療者としては大変有難いです。というのも、双極性障害のうつ症状の改善はなかなか難しく、これまでに本邦にて正式に双極性障害のうつ症状に適応を持っていた薬剤はジプレキサのみでした。

ただ、ジプレキサはある程度の効果が期待できる反面、長期的にみると食欲増進に伴う体重増加が少なからずあり得ますので、なかなか使いづらいというのが本音でした。クエチアピンにも体重増加の副作用はありはしますが、ジプレキサ程ではありません。

今後も双極性障害におけるうつ症状の治療薬のさらなる開発が待たれます。


思春期・青年期こころの健康づくり講演会

2017年11月13日 | ブログ

昨日、長崎市男女共同参画推進センター(アマランス)研修室にて思春期・青年期こころの健康づくり講演会が開催され、当院の臨床心理士 久冨 香苗が長崎市より講師依頼を受け、「生きづらさを抱える子どもの声の聴き方 ~言葉になるもの ならないもの~」の題目のもと、講演をさせて頂きした。長崎市民、約100名の方にお集まり頂きました。定員が100名でしたが、100名を超える方々からお申し込みがあったとのことで、参加できなかった方には申し訳なく持っております。

講演の中では、「生きづらさとは」や「コミュニケーションとは」、「子どもの声にどう反応するか」、「子どもたちに向き合うために大人がすべきこと」について演習も交えながらお話しさせて頂きました。あっという間の1時間半で、参加者には熱心にお聴き頂き、また、質問も数多くお寄せ頂き、感謝申し上げます。

微力ながら、今後もこのような講演活動にも積極的に応じさせて頂き、少しでも社会貢献できればと思っております。


膠原病ふれあい教室

2017年11月10日 | ブログ

昨日、長崎市役所にて膠原病ふれあい教室が開催され、当院の臨床心理士 森 ゆみが長崎市より講師依頼を受け、「膠原病患者さんのメンタルヘルスについて」の題目のもと、講話をさせて頂きした。膠原病の当事者やその家族、約15名の方にお集まり頂きました。

講話の中では、リラクゼーションの方法を参加者と練習したり、痛みのマネジメントや抑うつなどの対応についてお話しさせて頂きました。あっという間の1時間で、参加者には熱心にお聴き頂き、感謝申し上げます。

微力ながら、今後もこのような講演活動にも積極的に応じさせて頂き、少しでも社会貢献できればと思っております。

次回は12月14日(木)に長崎市立図書館多目的ホールにて「パーキンソン病患者さんのメンタルヘルスについて」の講話を同じく森 ゆみが担当させて頂きます。ご興味のある方は、長崎市健康づくり課までお問い合わせください。