あれは去年、11月頃に盛岡に行った帰りだったかな。
牛叔母、牛母、牛いとこの4名は、よく一緒に温泉やら何やらお出かけするんですが。
帰り道に、花巻ちかくにある「石鳥谷(いしどりや)」というところで道の駅に寄ったんです。
そう、「道の駅石鳥谷」。
牛は何度か立ち寄ったことがあるんですが、そのときも例に漏れず、試飲の日本酒をぐっとガマンし(ドライバーなので。)100%のご当地ジュースを飲んだり。
(ここ、宮古のマスカットサイダーも置いてるんですよ。)
叔母も牛母もそれぞれお買い物。
と、ここで。
扇屋の黒糖ようかんを食べて以来、牛母はずっとその想いを抱えていたらしいんですね。栃木は遠い。でも黒糖ようかんは食べたい。アレに代わる黒糖ようかんは無いものか、と。 そして購入したのがコレ。「喜平堂」の黒糖ようかん。
このとき、牛母がこれを購入したことは全く知らなかったんです。
だから当然、商品名、販売者名はおろか、その概観すらわからなかったんですよ。
で、この黒糖ようかんもまた、牛母の「お気に入りようかん」の仲間入りを果たしたらしく。
でも売ってるのは石鳥谷。
当然牛母は、牛にこう言うんです。
「アンタ、こんど石鳥谷の道の駅に寄ったら絶対買ってきて!」
「いいけど、なんていう所のようかんなの?」
「わかんない。覚えてないのよ。箱じゃなくてビニールがかかってて、『黒糖羊羹』って書いてあるやつ。」
…またかよ。しかもググったって概観もわかんないよ牛。
それでもその後ずっと、岩手方面に行くたびに気にはしてたんですが、通りかかった時には既に夜でお店は閉まってたりして入手かなわず。
だって、岩手県内でようかんと言えば、絶対的に江刺の「岩谷堂」のようかんのほうが有名なんですよ。だから東北道のSAや岩手県内各地の土産屋で目に付くのは、ほとんどが岩谷堂。ググっても岩谷堂。
しかも、後からわかったんですが、岩谷堂や扇屋と違って、こちらは知名度も低く、まさに「地ようかん」と言えるマイナーさ。
だいたいようかんなんて、全国各地で小規模に作ってるのがゴマンとあるわけで、しかもようかんを好んで食べる若者なんて少ないわけで、ご丁寧に画像つきでWEB上に掲載してくれるヒトなんてほとんどいないですよね。どんだけネットが便利ったって、所詮そんなもんです。(でも各地のようかんレビュー書いてるヒトは見つけた…)
試しに「喜平堂」で検索してみてくださいよ。コレは直接電話しないと見つからないってばw
そして今回入手したのは、花巻空港際に行った時です。
そうそう、室屋さんのフライト見に行って、お昼のうどん食べたとき。
キャンベル(ぶどう)が山盛り3房で300円とかいう価格破壊的な直売所で、りんごとりんごジュースを買ったほかに、牛は両手に黒糖ようかんを6棹ほど持って。
5棹は牛母のオーダー。1棹は、時を同じくして那須の扇屋で黒糖羊羹を購入してくださった赤メガネ氏へのお土産用に。
そう、扇屋と喜平堂の「ようかんトレード」ですよw
我ながらすばらしい企画です。そりゃヒトに「ようかん買って来い!」とパシリ的要求をしてるわけですから、こちらも相応のモノをご用意する義務があるってもんです。
(ここで赤メガネ氏がようかんを要求しているかどうかは考慮しておりませんが。)
かくして、夢の黒糖ようかんセッションが。
それでは、実食。
右、栃木 扇屋総本店の黒糖ようかん。
左、岩手 喜平堂の黒糖ようかん。
画像を見ても歴然ですが、全く性質の異なる黒糖ようかんです。
扇屋はアルミパックで、あくまでもやわらかく、上品でなめらか。その中にしっとりと濃い黒糖の風味が生きてます。
かたや喜平堂は、素朴の一言。ビニールパックを開け、竹皮模様の包みを外すと、薄いビニールに直接ようかんがくるまれています。食感は硬めで、むしろ外側はじゃりじゃりとした砂糖をまとっている程です。そんなざっくりとした食感の中に、黒糖の濃厚な味がしっかりと詰め込まれています。
これを渋めのお茶でいただきます。
お値段はそれほど張るものではないけれど、こりゃゼイタクですよ。
くわ~っ、うまいモノ万歳っ!
嗚呼、羊羹。
次に出会う羊羹はいったいどこの羊羹になるでしょうか。
でも久しぶりに、栗ようかんも食べたいなぁ。。。