岩手県久慈市 つたや旅館 

2009-03-07 01:02:22 | 旅行記

ナッチャンWorldらしき船を眺めつつ、青森港にほぼ予定通りに入港したあさかぜ5号。

その日青森はどしゃ降りでした。

下船後、ワイパーを激しく動かして青森市内の某店の駐車場でルートを確認した後、意を決半端な雨じゃない。しかも雷雨。慎重に行こう。今日中につけばいい。
目的地は…

岩手県久慈市。

そうです。牛が大好きな、あの久慈市です。
だってこのまま南下するのもったいないもん。
せっかく北にいるんだから寄ってかなきゃ。

走り始めて間もなく、こっちから連絡する前に宿から電話がきた。しまった、電話するの忘れてた。
連絡が遅れたことをお詫びしつつまだ時間がかかる旨、そして必ず伺う事を伝える。

ようし、がんばろうぜインプレッサw。
ラリージャパン的にはたぶんDay5くらいだ。むしろスイーパーかもね。
ハイドロプレーニングの世界へ引きずり込まれないように、心の中でタイヤのグリップの神様に祈りながら…あ、GR9000、雨には弱いんだっけか…いいや、気づかなかった事にしよう(汗)

鳥肌が立って毛が逆立つほどの雷。
真っ白い稲光が一面を照らして、ワクワクするくらいに幻想的…なんだけど、やっぱりそこはヒタヒタの路面と視界をさえぎる雨粒の世界なんだよねぇw
今までの道中の天気の良さのツケを、今このときに全部払ってると考えると実に納得できる。

ま、これも長旅の一夜よ。
恐れ多き自然を讃えつつ、さぁ歌えっ!
「♪太陽も雨もか~ぜ~もっ、いずれ味方に…」
雷雨まで見方につけたらあと怖いのは地震と津波だな、とかよくわからない事を考えつつ、岩手へ。
…道中そんな感じで必死だったわりに、久慈に着いたら晴れてました。ナニソレ。

昭和28年創業「つたや旅館」。宮造りの建物。
初めて久慈に行った時から気になってた宿です。
絶対牛好みの宿に違いないという確信と共に、今回こそ泊まる!と意気込んでたんです。
宿泊料金は某格安サイトにて、直前予約素泊まり税込みで2,849円のステキ価格。(普段はもっとします…。)

路肩に寄せて駐車場を聞きに行ったら、宿のご主人が出てきてくれて「お疲れさまです、正面につけちゃっていいですよ!」と誘導されたんだけど。
えっ、いいの?ここに?本当に?

↓翌朝撮影。
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や、スミマセンねぇ。
確かに平日だったし、他にお客さんほとんど居なかったし。
なんかすっかりインプレッサwの家みたい。

左側の白い建物はティールームになっていて、喫茶店として営業しているみたい。
まずそっちに通されて、先払いで会計を済ませました。
ご主人はお茶を入れてくれた。ああ、ノド渇いてたんだ、そういえば。

牛:「遅くなって申し訳ないです。予定してた船に乗れなくて。」
ご主人:「いえいえ、道中大変だったでしょう?八戸自動車道の上り線は崖崩れだそうですよ。」

う゛。そういえば途中何かの表示を見た気がする…悩んだ挙句、安全策で遠回りルートをとったおかげで遭遇しなくて済んだ…危なかった(汗)

ご主人:「船っていう事は函館から?」
牛:「ええ、札幌でラリーを観て、函館まで下って来たところです。」
ご主人:「あ!ラリー!お好きなんですね!お客さまの車もスバルでしょう?いや実は私もずっとスバル車を乗りついでまして…やっぱり雪が降るとスバルの四輪駆動がいちばんですよ。今乗ってる車が初めてスバル以外の車なんですけど、雪道が怖くてたまらないんですよねぇ~!」

…楽しそうに滔々と語るご主人。
確かに東北の雪深いエリアでは、二駆と四駆じゃ雲泥の差。
いや、そうなんだけど、でも久慈に来てスバリスト(笑)
世の中スバルヲタやラリー好きよりも、ホンダかトヨタなF1好きのほうが多いと思ってたんだけど;

ラリー開催中の道内でラリー好きに出くわすのはわかる。
けど、ユースでも居酒屋でも宿でも、エリアどころか開催中でも無いのにかたっぱしから車好きラリー好きスバル好きに出くわす率が良過ぎるってもんだ。ただ好きなんじゃない、妙に濃いヒトばっかりなんだ。(しかもみんな年上のオジサマと来た。)
ああそうか、「出会いの回数保存の法則」があるとしたら牛はこういう所で出会っちゃってるから別の出会いが無いんだな。激しく納得w

そんなワケで歓迎していただいて(笑)部屋に案内されました。
車にあった食料とビールで夕食を済ませてシャワーを使って、その日は終了。

この宿、本当に昔ながらの雰囲気を残した宿だったんですよ。
牛にとっては、郷愁の感・わびさびのある良宿でした。

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廊下からふすまを開けるとすぐ部屋で、天井が高くて、天井さがりが出そう(笑)だけどいかにもな和室。
たまに、純和風建築なのに無理に改装してちぐはぐになっている宿があるけど、ここは建物をありのままに活かしている感じ。
床の間にテレビとヒーターが置かれているのはやむを得ない。むしろ庶民的w

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飾られた花にさえ昭和の雰囲気が。

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暗いけど明かりを感じさせる廊下とか板の間。
立派な木の廊下も好きだけど、古くなっててギシリと軋んだりすると、ああパネルじゃなくて本当に木を接いでいるのだなと実感できて好きです。

別の部屋の入り口に門のような囲いをつけるリフォームをしてたから、それができたら「廊下と部屋の間がふすま一枚」という無防備さは緩和されるかもしれない。
(この時は廊下にスリッパを置く状態だった。)

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(インプレッサw、やっぱ邪魔…)

エクステリアは派手さも無いし、目立つのは軒だけ、むしろ隣の喫茶店部分のモダンな白壁のほうが目を引く。
いかにも昭和だなぁ。

たぶん近代化された民宿やシティホテルしか使ったことのないヒトには理解しがたいと思う。けど、年月を経た本当のふすま、本当の畳、本当の木の床や階段の質感や欄間の細工を愛でる事ができるヒトにはとっておきの宿だと思うんです。

次は食事もつけて、サイフォンで淹れるというコーヒーもいただきたい。
唯一困るのがお風呂だけど、ちょっと離れたところにある温泉施設を利用すればいいや。

ああ、久慈。久慈に行きたい。


<その後のフェリー情報>

2009-03-06 00:20:32 | 旅行記

東日本フェリーは2008年11月30日に国内フェリー事業から撤退したわけですが、その後津軽海峡を越える船がなくなってしまったわけではありません。

青森-函館、大間-函館航路はグループ会社である道南自動車フェリーが引き継いだ後、別会社「ブルーオーシャン株式会社」が組織され、通称「津軽海峡フェリー」の名称で運行することになったようです。

道南自動車フェリー お知らせ(2009/02/07)
http://www.donanferry.co.jp/07topics/topics20090227.html

津軽海峡フェリー
http://www.tsugarukaikyo.com/

しかも!
あの「ナッチャンRera」「ナッチャンWorld」が繁忙期のみ復活(未定)するかも!
牛にもまだ乗るチャンスがあるかもしれない!
(行く気か…;)

激動のフェリー業界。動向が気になります。
特に「なっちゃん」については、休止の理由としては原油価格高騰だけでなく、狭い湾内で高速船が起こす波による、湾内の漁業への影響がとても大きな問題になっていたようです。
本来、高速船ならではのスピードが売りだったはずなのに、波の影響を考えて速度を落とし、結果遅着を繰り返していた問題がどのように解決されるのか。

そして、本州と北海道を繋ぐこのあたりの航路は、ただ旅行だけでなく地域住民のかたの交通手段としての役割は大きいはず。
手放しで喜べる事ばかりじゃないとは思いますが、とにかくがんばって欲しいものです。

そんな折、海事プレス社から「フェリーズ」の最新号が出ました!

クルーズ 9号 2009/02/27発行
http://www.cruise-mag.com/ferries/index.html

やったぁ♪8号が2007年12月17日だったから、モウ1年以上経ってたんだ(涙)
アマゾンでも楽天でも入手できない(!)ので大変。急げ!書店で取り寄せだ!

青函フェリーのようにネット予約も無く無駄をそぎ落とした貨物系。
津軽海峡フェリーのようにネット予約やスマートチェックイン(無人ドライブスルー発券)をそなえた旅客系。

どちらも味わい深い。
ああフェリー。フェリーに乗りたい。


青函フェリー あさかぜ5号

2009-03-05 00:36:33 | 旅行記

トラピスチヌ修道院を出た後、フェリー埠頭の近くにあるスーパーへ向かい、じゃがいも(「レッドムーン」を購入。道内だと普通に売ってる。)と飲み物、洗顔料等を補給。

ついでに東日本フェリーのターミナルにちらりと寄ってみる。
東日本フェリーといえば、高速船「ナッチャンRera」「ナッチャンWorld」を導入したものの、1年もたたず…2008年10月末で運行休止となったばかり。
ターミナルは規模も大きくきれいに整備されていて、設備投資の大きさも実感。
うう、一度乗りたかったなぁ、なっちゃん。。。

「ターミナルにちらりと寄る」…つまり乗りはしないのだ。

前日の夜。
東日本フェリーの時間を調べたらちょうどいい時間の便が無かった。
それじゃ道南自動車フェリーにする?あ、青函フェリーもあるのか、と思った先から記憶が無い。そこで力尽きたらしい;

ってワケで手続きしに青函フェリー函館支店に直接乗りつけ。

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(この時点ではこんなに青空だったんですよ。)

青函フェリーは「共栄運輸株式会社」と「北日本海運株式会社」の共同運行。
ネット予約はできない。電話かメールのみ。
よく見たら、24時間対応なのだそうだ。
本来は貨物輸送が中心だったからかな。
外観も内装もシンプルで飾り気無くって、すごくストイックな雰囲気。
窓口では男性が対応。
(建物内はすごくキレイだった。)

がしかし。

申込書書いて窓口に行ったら、なんと牛が乗ろうと思っていた便はキャンセル待ちの状態であるという。
ええっ!そんなに混むの?!夜中でも電話してから寝ればよかったorz
船自体それほど大きくないし、牛は予約無しだし乗れないものは仕方ない。
めずらしく朝のうちに次の宿を押さえてたけど(←順番が逆;)、どうせ食事無しの素泊まりだし遅くなっても支障はない。

次の便に乗ることにして、空き時間は追加観光。
ハリストス正教会に行って元町界隈をインプレッサwでぐるぐるした後、1時間前には乗船手続きに再訪。

ここで牛は、青函フェリーのサイトに掲載されていた「10%割引チケット」を印刷できないため、ThinkPadに表示したまま窓口に持ち込んでみた。

牛:「これ、使えますか?このクーポン。」(ディスプレイを見せる牛)
窓口のヒト:「これは…ぷ、プリントアウトしていただかないと;」
牛:「かれこれ10日以上旅行してるんで、プリントアウトできないんですよ。」
窓口のヒト:「…。」(他のヒトに「どうする?」みたいな話をしている。)
牛:「コンビニでネットプリントも考えたんですけど、このあたりのどこでプリントできるかもわからなくて。何とかお願いできませんか~?」
窓口のヒトたち:「う、うーん…今回だけって事で…;」
牛:「ありがとう♪」

…すみませんでした。モウしません。
(皆さんもどうか真似しないでください。)
そうかぁ本当はダメかぁ。いけると思ったんだけど。
紙媒体であるべき意味を考えつつもちょっと反省。
(今見ると、画像に「要予約」って書いてある。前は無かった気もするんだけど…;)

でもね、一割引きも大きいんですよ。
フェリーの自動車旅客運賃にも燃料調整金が入ってるし。
函館-青森で4m以上5m未満の車だと19,260円→17,330円だもん。
ライダーハウス4泊分程安…(←くどい)

無事乗船券↓を受領。
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フェリーの乗船券って、チケットらしいチケットだったり、ドットプリンタ印字だったり、A4丸ごと一枚だったりするんだけど、今回のはA5の紙一枚。
車輌じゃなくて旅客だと違ったりするのかな。

青函フェリーは、東日本フェリーや道南自動車フェリーとは別の港にあります。
殺風景。華やかさはまるで無し。
よくわからんけど船がとまってるだだっ広い駐車場を見つけてしばし待機。

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あさかぜ5号はとてもシンプルな…そうか、トラックとか大型貨物中心ならこの無駄の無さは理解できる。
青函フェリーでも別の船だったらもう少し違うんだろうな。
よしよし、インプレッサwで華やかさを添えてあげ…

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…華やかどころか汚かった。ナニそのわき腹の汚れ。
モウ貨物車輌でいいよな、インプレッサw。

そしてこのあたりから大粒の雨が降ってきた。
今回の旅も、天気予報ではあれだけ「下り坂」「初雪」「荒天が予想され」とか言ってたけど、影響はほぼ皆無。
キモチワルイくらいに都合のいい天気だったなぁ。
ここでもまた移動中に降るパターンか。

まもなく、雨の中カッパ着たヒトたちに誘導されてインプレッサw乗船。
車輌航送は何度も経験してるけど、確かに規模の小さい所は初めて。
たぶんトラックのヒトとか近隣住民が日常の足的に使う事のほうが多いのだろう、なんというか非常に男らしい誘導で…どのタイミングでどう乗ればいいのか戸惑うくらいシンプルな誘導だった;

車輌甲板に下りても指示無し。
どこからデッキに上がるの?あ、脇にあるタラップ?(困)
次々に車輌を誘導する騒音の中、近くを通った甲板員のヒトに身振りで会話。

牛: こっち?(首をかしげタラップを指差す)
甲板員: そうそう!それを上に!(うなづいて上を指差す)

…相手が日本人じゃなくても通じたと思う。

Seikan0514時35分、出港。
さよなら北海道。今年も楽しかったよ。

次はいつになるかな。
毎年そう思って、次の年には「やっぱり来ちゃった」なんて言いながら北海道に居る。
来年もそうなるだろうか。
もしかしたら今度こそ違うかもしれない。

ともかく、今年もいろんなヒトに出会った。
たくさんの景色の中を駆け抜けた。
それらすべての思い出が、牛の壊れた記憶野にどうか長く留まってくれますように。

あ、東日本のターミナルに船が。
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オレンジのラインが入ったいるかマークは道南自動車フェリーかな。
右側は「ナッチャンRera」か。

南へ飛び立つ鳥の群れと共に。
いざ本州へ、3時間50分の船旅。

じゅうたん敷きの2等には、乗客は10名位。
2等船室は大きく2つに区切られていて、牛が上がったほうには4人くらいしかいない。
快適じゃん♪
船内探索…といっても小さな船なのでほんの一角だけ。
トイレ、シャワー(男のみ?)、もう一つ部屋があるのか?
通路にちょっとしたソファが置いてある。他は…

自販機コーナー。
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サントリー2台、日清(カップ麺。お湯は別途使えるようになってる)1台、JT(たばこ)が1台…おや?

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な、何だろう、ナッチャンReraの運行休止よりも切ない気分になった…。


函館 トラピスチヌ修道院

2009-03-04 00:45:35 | 旅行記

起きた。がんばって起きた。

前の晩、いい気分で帰ってきて、ネットでフェリーその他の情報を漁ってたら途中で牛の電源が落ちたらしい。
真夜中に目が覚めてシャワー浴びてまた寝たんだけど、その割にちゃんと起きた。
渋滞にはまりながらも9時半すぎにはトラピスチヌ修道院に到着できた位には。

11月5日。この日は午前中のみで函館観光。
昼過ぎには青森へのフェリーに乗らなきゃいけないから、駆け足観光です。

本当は「トラピストバター現地買い付けツアー」にしたかったんだけど、トラピストバターを作っているトラピスト修道院は非常に厳格な男子修道院で、見学するなら要予約、しかも男性のみ。
そりゃそうだ。あくまでも修道院であって観光施設ではないのだから。
しかしながら、多少なりともキリスト教の精神に触れたことがある身としては、修道院という所を知りたい。
そのため今回はトラピスチヌ修道院(女子修道院)へ行ってみることに。

トラピスチヌ修道院は、幾分見学者をうけいれる体勢が整っていて庭を自由に見学できるし、近場に観光バスが利用できるくらいの駐車場(民間の有料駐車場。その代わりすぐ隣。がしかし、本当は他に駐車場がある。)もそなえている。
牛が訪れたときも、バス数台分の観光客が訪れていて、たいそううるさかった(笑)

門を入ってすぐ、聖ミカエルの像。
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(なぜかあさりよしとおの「るくるく」を思い出して笑いがこみ上げてしまった罰当たりな牛。)

聖母マリアの像。

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うん、キレイだねぇ。
一神教の宗教では偶像崇拝を否定することが多い。
キリスト教は宗派によって違いはあるものの、「聖像」の類がたくさんある。
日本にキリスト教が伝わった時、人々はロザリオやキリスト像を求めそれに向かって祈るため、宣教師達はとても困惑したという。時には、ロザリオをバラバラにしてビーズを分け与えるとそれに向かって祈っていたという話を思い出した。
「シンボルはあるがそれ自体に向かうのではなく、それを通して神に祈る」っていうのは、それまでの日本人の宗教とか風習からしたら分かりづらかっただろう。

宗教以外でも偉大な功績を残した人の像を刻むのは、人間にとってはやっぱり目に見えるものの方が納得できるからなんだろうな。

団体さんたちを足早に追い越して、「旅人の聖堂」へ。

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ここも美しい建物だった。
規則性はヒトを安心させるのだな。
シンメトリカルさで言えばインプレッサwも安心感あるけど(笑)
ともかく、どの教会の礼拝堂でも感じる凛とした空気は、牛にも心地よい感覚を与えてくれる。

聖テレジア像。
(ぶっちゃけ「テレジア」ってヒトはキリスト教とか歴史にたくさん出てくるので、像だと誰がどのテレジアさんなのかがよくわからない。)
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修道院は「祈りと労働と読書」を中心に規則正しい生活が厳格に守られているそうだが、心を乱さず俗世に惑わされず生きることとそれを守る建造物には、本当にかたくなさが感じ取れる。

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この中で暮らす修道者のみなさんは、午前3時半起床で夜20時前には就寝だそうです。
…無理だ。牛には無理だ。
お日様昇らないと寒いし。
夜はスタートレック見てから寝たいし。
(↑俗世に浸かったバカ)

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修道会って、そもそも俗世間に嫌気がさしてひきこもっちゃったヒトから端を発しているわけだけど(こんな言い方になってるけど悪気は無い)、それでもただ祈るだけでなくそこに「労働」が同格に組み込まれるあたりは「生きる」という事がとてもシンプルに実現されてるんだと思う。

さらに「読書」が同じく置かれるところに牛は興味がある。
読書というのは知識欲だ。
生きていればいろんな疑問を持つ。知りたいと思う。答えを求める。
どんなにシンプルな生活を守ろうとしても疑問は持つし、おなかもすけば、眠くもなる。
生き続けるには欲が必要だ。それはきっと否定できない。

牛は牛のやり方で、欲望に導かれて立派に生きればいいに違いない。
言うなれば牛修道会だ。
牛は今までだって、イニシエイターだと言い聞かせて生きてきたはずだ。
どこからが過剰な欲望なのか、過剰な欲望が導くものは何なのかを疑問とすればいい。
そこでこの言葉ですよ。

「国と力と栄えとは、限りなく汝のものなればなり」

国はつまり組織だ。組織とか権力や富とかいうものは使い方が難しい。
そういったものは全部ひっくるめてカミサマに預けておくって寸法だ。
牛はめんどくさいものは置いといて、いいとこ取りにしよう♪

果てしなくフリーダムな解釈だが、とりあえずこれで行っとこう(笑)
ただ…こういう事言ってると牛が裁かれる日は近い気もする;

とりいそぎ、よき一日を過ごすために、朝ごはんをちゃんと食べることにする。

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10時過ぎのだいぶ遅い朝食ではあるが、修道院の前にある「市民の森」の売店で牛乳と牛乳パンを購入。

ここで風が出てきた。
青空が見えてたのに、崩れてきちゃうかな。
よぅし、次っ!急げっ!


函館の夜…夜景と居酒屋と牛柄TAXI

2009-03-03 00:16:56 | 旅行記

問題です。
北島三郎のあの有名な歌「函館の女」。
♪は~るばる来たぜ函館へ~、の続きを歌ってみてください。

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♪さかまく波を…と歌ったかた、正解です。
♪あなたと食べたい鮭茶漬け、と歌えたらそれはそれで大アタリです。
牛は後者。名曲です。
だけど永谷園のお茶漬けは梅茶漬けのほうが好きです。
わからない人には全くわからない話も好きです。

11月4日という日はとにかく長くて盛りだくさんでした。
札幌で友人とちびっこを保育園に送ってから、登別温泉、室蘭のチキウ岬、白鳥大橋、じゃがいも「とうや」やかぼちゃ購入をはじめとする各道の駅、長万部のカニとその先の長い長い大沼国道、そしてここ函館山からの夜景までが、ぎっしりとこの1日に詰まってるわけですから。
がんばった。牛もインプレッサwもがんばった!

長万部から森の道の駅へ。その後5号線をは一気に南下。
函館市内に入ってすぐ、国道わきの駐車スペースに入りネットで宿を物色。

時刻は18時。
今から宿探してチェックイン、一杯ひっかけるには、インプレッサwと荷物置いて徒歩で外出、函館山行ってゆっくり食事してからホテルに戻るとしたら、あとはフロ入って寝るだけっしょ。
明日も早く出るんだし安いとこでいい。
ただ、明日以降の情報は欲しいからネットつながるとこ。
そうだなぁ…あ、コレ2600円。そこそこ安いし函館の駅前だ。

「バス・トイレ付き、無線LAN完備!素泊まりプラン(食事なし・窓なしシングルルーム)」

ん?(←「太陽の船ソルビアンカ」のジュン並みに訝しげ)(←誰も知らない…)
最後に何か見慣れない条件が。
「窓なし」…?格安宿ばっかり探してるとたまにあるんですよ、こういうの。
まぁいいや。「これにしちゃえクリック」を一発かまして速攻宿へ。

函館駅前のほど近く。商店街も目と鼻の先。
部屋に入ったらね、窓無いの(笑)
無いというより開かないんだ。障子がはめこんであって、おそらく窓の外は壁か配管か。
そのわりに普通のシングルよりか広い!
部屋の面積だけならダブルかツイン向けにも使えそうな広さ。
でも2600円っしょ~。あのライダーハウスなら5泊…(以下略)

荷物を整頓したら、サイフとPHSだけ持ってさっそく外出。
フロント脇のチラシを漁ってたら、フロントのおねぇさんが声をかけてくれた。

ホテルのヒト :「これからお出かけですか?」
牛 :「はい。函館山、まだ間に合います?」
ホ :「山頂バスは終わってますけどロープウェイなら十分大丈夫ですよ。ここから駅前の市電に乗ってココで下りて、進行方向にむかって左に折れて少し歩くとロープウェイの駅です。下りの最終が20時50分発なので遅れないように。今日はとても寒いですからしっかり着ていったほうが…」
牛 :「ありがとう!ついでにこの辺で1人でも行ける美味しいお店ありませんか?」
ホ :「やっぱり海産物ですね…うーん、お1人ですと…」
牛 :「あ、フツーの居酒屋とか1人で入るのは平気。むしろ得意です。料理1品の量が1人分って意味で。」
ホ :「それならありますよ♪すぐ近くで、その道をこっちに向かって…」

なんだかこの女性、うれしそうに説明してくれる。
流れるような説明な上にフレンドリーさがちょうどいいw
いっそ「夜勤?何時にあがるの?一緒に食べに行く?」位言いたかったけどやめておくことにした(笑)

かくして、教えてもらったとおりに函館山頂にたどり着き、もの凄い寒さと風により他の観光客が一瞬にして建物の中へ撤退する中、牛はジャックウルフスキンのジャケットのフードまでかぶってその力量を遺憾なく発揮…それにしても寒かったけど。

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そういえば何年か前、神戸の夜景を見たときもむっちゃくちゃ寒かった。
あの日も朝から晩まで歩き回って、最後に薄着のままロープウェイに乗って凍えて大変だったんだった。
夜景ってのはとにかく寒いものだ。
だけど函館の夜景もなかなかだ。堪能。

その後、最終のロープウェイに乗って下山。
とにかく寒くて、市電の電停で待ってたら、ずっと気になってたタクシー発見。

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暗い中あわてて撮ったらブレブレですが、函館には牛柄のタクシーが走ってるんですよ。
ううっ、インプレッサw連れじゃなければ乗りたかったなぁ。そんでもって記念撮影もさせてもらいたかった。。。
いっそ連れて帰りたい。

このタクシー、「moomoo-TAXI」という一風変わったタクシーなんですが、ホルスタイン柄には白黒のほか赤、ピンクもあるらしい。
しかも、内装が白黒のホル柄(いや、コレはダルメシアン柄でしょ…)な車輌もあるらしく、サイトで見る限り非常に目がチカチカすることになってます。

それだけで驚いちゃいけない。

「モーモーSSツアー」を予約すると、運転手が牛柄の着ぐるみを着てきてくれるという謎なサービスすら展開しているのだ。
サイト見ると…いや、普通におかしいでしょ(笑)
車種も三種類そろえる中、「ウシティマ」「ウシファード」の名称が…容易に車種がわかりますが、とにかくその牛っぷりを称えたい。

と思ったら、「個人タクシーJAZZ研究会」なるものがあり、車内にカロッツェリアのデッキを備えたタクシーで「ミッドナイトJAZZクルージング」というコースまであるのだとか。
こういう営業努力はすばらしいですよね。
客に業界の愚痴をたれ続ける仙台のタクシーにはうんざりしていた牛ですが、こういうタクシーなら乗ってみたいと思えるというもの。

とにかく、牛にとってはかなり興味深いモーモータクシー。
函館へ行ったらぜひご利用を。
Moomoomini
牛も次に行くときにはSSツアー予約してみたい。
(子供向けに牛の着ぐるみを貸してくれるらしい。大人はどうなんだろう。)

さて、市電で駅前まで戻ったら、教わったホテルの近くの居酒屋「弁財船」でイカ刺しだのなんだのをつまみつつ晩酌と相成りました。
ここの居酒屋の親方と「お客さん、どこから?」「宮城だけど札幌でラリー観た帰りです」から始まってみたら。

「さっき来た男のヒトもラリーの帰りって言ってたよ。いやでも渋いねぇ!F1とかじゃなくてラリーか!いや私も昔ね…やっぱり車はラリーがいちばん…(以下略)」

話せば話すほど、このかたも車好きでバイク好きだった(笑)
で、ドゥカティとカワサキの話になって話が広がる広がる!
そしてお店の女性のかたも含めて「ザンギ」と「鶏のからあげ」は何が違うのかとか、ジャガイモの品種といも餅の話にまで及び、牛はやっぱり我慢できずに日本酒をおかわりしちゃってすっかりいい気分。
函館いい街だ。イカ刺しもうまい。

とても寒い夜だったけど、牛はほろ酔いで、ホテルまでの道のりをニコニコしながら戻るのでした。
うまいものばんざーい♪
ラリーばんざーい♪
車好きバイク好きよ永遠なれ~♪
っうぃ~!気分良いなぁ♪
ホテルのフロントのおねぇさんありがとー!いい店だったよぉ♪

…牛よ、明日も早いんだが。