ふたたびみたび

2012-11-10 14:42:24 | 妄想

久しぶりに、いつもよりは穏やかな気持ちで土曜日の朝を迎えた。
朝食を食べよう。ヨーグルトがある。
コーヒー牛乳も飲モウ。
サラダと、今日一日のためのフレンチフライを買ってきちゃおうか。

この穏やかな今日の午前にたどり着くまでの過程を反芻してみる。
長かったなぁ。だけどまだ続くんだろう。

インプレッサwのオイル漏れが酷くなるばかりで、空を見上げてもため息。
愛する友人たちとも語らう時間をもてなくなって、狭い部屋の中で納得行かないExcelのワークシートとにらめっこ、反吐がでそうな最悪の会話を耳から注ぎ込まれる。
いつもヒリヒリするような気持ちをねじ伏せ続けるから余計辛くなって「失うものカウントアップデススパイラル」。
串焼を齧ってたら「オマエはビョウキだ」って言われたけど、そんなんわかってる。
でも自力でどうにもなんない上に救いもないんだもん。
そうこうしてたら、トドメに昔お世話になったかたの逝去の知らせを受けた。
・・・さすがにざっくりきた。膝をつくに十分だった。
ぼんやりしながら、それでも朝は来てしまうから、ヨロヨロしたままで数日を過ごした。

こんな毎日を、よくも牛は何ヶ月も続けてきたものだ。
モウ無理。

脱柵・・・いや、脱走しよう。
一刻も早く逃げ出すんだ!
どこへ?
地下街のちょっと暗い目立たないところ、青ひげの兄弟の店の隣にある薬局。
そう、「妄想調剤薬局」へ!
(注:完結したはずでしたが、ごく一部のかたに好評だったので再登場です。)
------------------------------------------------------

牛:「ごめんください。薬をください。ビョウキなんです。」
薬売り:「いらっしゃいませ。おや牛さん、だいぶお会いしてませんでしたね。二度と来なければよかったのに。」
牛:「ってやんでぇ!来たくて来たんじゃねぇや!おとなしくしてみりゃなんだい、その物言いは!」
薬売り:「だいぶ情緒不安定ですね。更年期障害ですか?」
牛:「っき~~!おぅおぅ、テメェ薬売りだろ?なんとかしやがれ!」
薬売り:「養命酒はいかがですか?」
牛:「えー?養命酒?チョコラシリーズの新しいの出たじゃん。」
薬売り:「チョコラBBドリンクビットとハイパーが出ましたね。」
牛:「次は流行のエナジードリンク缶かと思うんだけど。」
薬売り:「パッケージはエーXイさんらしく静脈と動脈を模した青と赤で、ナイチンゲールの手書きのhhcの文字を・・・」
牛:「ああ、中身はチョコラBBスパークリングでいいんじゃない?それでカクテルとか作ればいいのねw」
薬売り:「キャッチフレーズは『元気だしていきましょう。』のままでいいですね。
牛:「商品説明は『つらい疲れに、せめて普通のパフォーマンスを発揮したい時のためのドリンクです。』ってなかんじで。」
薬売り:「ところで養命酒ですが・・・」
牛:「養命酒とチョコラBBスパークリング?飲んだこと無いけどあわなそう・・・。」
薬売り:「誰も混ぜろとは言ってません。」
牛:「それにしても養命酒・・・そう来たか。」
薬売り:「まだそんな歳じゃないとか思ってるでしょう。でも侮らないほうがいいですよ。」
牛:「確かに最近手羽先の冷えが酷くて。」
薬売り:「指先とつま先でしょう?牛さんの手羽先とはこれいかに。」
牛:「でもコレ、1回に20mlだけ?足りないよ~。」
薬売り:「ビールとは違いますから。」
牛:「去年からチョーヤの『ハーブ梅酒』がお気に入りだけどあれだって100mlでしょ?あれの5分の1かぁ。」
薬売り:「だからアルコール飲料とは違いますってば。でも度数はワイン並みですよ。」
牛:「わかった。わかったよ。やってみるよ養命酒とチョコラBB。」
薬売り:「だからそうじゃなくて・・・養命酒は他のお酒とは混ぜては・・・」
牛:「お酒じゃなくてチョコラBBじゃん。しかもスパークリングなら医薬品でも医薬部外品でもなく栄養補助食品じゃん。」
薬売り:「ヒトの話を聞いてるんだか聞いてないんだか。」
牛:「じゃ、もらってくね。」
薬売り:「あの、ところで今日来たのは・・・」
牛:「そーだ、最近胃薬が目薬になったりしてるらしいじゃん?今度その話聞かせてね!まったね~!」
薬売り:「・・・行ってしまいました。いったい何の用だったんでしょう。ま、元気になったみたいですからこれでいいんでしょうね。」

-----------------------------------------------------------

さて、と。
今日はゆっくり過ごそう。
部屋を片付けて、お茶をいれよう。
無理はしない。
面倒なこと全部後回しにして、暖かい毛布を新調しようかな。