牛は、うまいものを食べたら、そのうまいものが末永く在ってくれるようにと、必ず身近なヒトに情報共有します。
かといって食べ物ブームは嫌い(正確には第三者の意のまま、ブームに乗せられて市場にある特定の食材を買い占めたり、価格を高騰させる群集が嫌)なので、非常に狭い範囲でですが。
特に、従妹と叔母と牛母。
彼女達には、情報を提供し、また牛も提供してもらいます。
このヒトたち、食べるの好きなんですよ。
(作るのも上手いんだこれが。)
どこ行っても何か食べてる。
「もう入らない!」とかいいつつまた食べてる。
これからうまいもの食べに行くって言ってるのに既に何か食べてる。
叔母と牛母、ドライブ行くとバックの中には必ず何か食べ物が入ってる。いわゆるおばちゃんの法則そのまんまなんですわ(笑)
牛の食欲とうまいもの根性は、牛母と牛叔母に育てられたと言っても過言ではないでしょう。(そのわりに、牛母が食えないモノが多いのは何故だろう。。。牛肉もうなぎもダメなんだよなぁ。)
彼女達をいんぷれっさwに乗せて、牛はあっちこっち走り回る事が非常~に多い。
で、従妹の発案により、松島の「かき小屋」へ行こう!という事になったのは、さかのぼること10月21日、よく晴れた日でございました。
かき小屋。
国道45号線、ファミリーマートの角を海側へ。
「ホテル海風土」をくぐる通路のすぐ先、松島地区漁業組合隣。
毎年期間限定で営業してます。
見ての通りプレハブの小屋2つです。
興味があるかたはよぅく読んでください。
↓
今シーズン(2006年)は、
10月20日~12月17日と、H19年1月6日~3月11日の、
金、土、日、祝日のみ営業。
営業時間は11:00~15:45、ラストオーダーは15時まで。
2名様より45分1本勝負、お一人様2000円。
※5名以上は要予約
※2009~2010年のかき小屋情報が宮城観光連盟のサイトにありました。最新情報を確認することをおススメします。※
合わせて松島観光協会のサイトを確認していただきたいのですが、より効率よく楽しむためには、この続きもよんだほうがよろしくてよ奥様。長いけど。
なぜかって?
観光協会でも記載してるんですよ、「野趣味溢れる食べ方をご体験ください」って。
やしゅ 1 【野趣】
自然のままの、素朴な味わい。また、野性み。
「―あふれる料理」
自然にもいろいろあろう。素朴もまたしかり。
だがしかし。
「野趣」の「野」は「野生」の「野」でもあるのだよ。
行く時は、必ず汚れても良い格好で、汚れては困るバックなどは持たずに行きましょう。
白い服なんてもってのほかです。
さぁ!集え、同志よ!
共に牡蛎を食らう為、渾身の食欲をもってその殻を開けるのだっ!!
…え?そうですよ?
自分で食う牡蛎は自分で剥くんですよ。
あたりまえじゃないですか。
小さい頃教わりませんでした?「自分の事は自分でしなさい」って。
さらに「野」趣味あるれてるわけですからね、気をつけるべき事もあるわけです。
相変わらずダダ長いですが、読めるかたはどうぞ。
※これは2006年当時のレポートです。
2008~2009年の情報は一番最後に掲載しておきます。
【牛はいかにして牡蛎を食らうか】
~2006年10月21日、晴れ。~
松島や ああ松島や オイスター。
当日はきれいな青空がとてもさわやか。
おだやかな遠浅の海に、点々と島を浮かべる松島湾。
気合の入った従妹と叔母は、カメラを向けると、これ以上無いベタなポーズをとってくれました。
…今時珍しいくらいベタベタで;
さて、さっそくかき小屋へ。
ちなみに最初から覚悟すべきと思うのは、周囲のニオイ。
裏手のほうに、牡蛎殻と思しき山があるのですが、それが悪臭を放って臭いんですよ。
駐車場で車を降りた時点で、臭気と虫にコンニチワ。
牛が行った10月末は、まだ気温も高かったので余計臭かっただけで、冬場はそれほどではないと思いますが。
11時過ぎに到着し、既に中は満員。外にいくつかパイプ椅子が置いてあるのですが、あっという間に埋まりました。
牛とその仲間達は、11時30分ごろからの予約を入れておいたので、時間まで表でぶらぶらしながら待つことに。
小屋の前では、こんな牡蛎が。
無造作にスコップがつっこまれていますが、ここでも牛叔母はモデルになってくださいました。
(おばちゃん、こういうの好きだもんねw)
実際、ここからこうやってスコップ1杯分を持っていって、小屋の中の鉄板の上にガラガラと置くわけです。
ちなみに、食べた後の牡蛎殻運搬用ネコ。
…青いネコが牡蛎殻用にカスタマイズされこのような姿に。
どれだけ大量の殻が運ばれるのでしょうか。
「4名のS本さま~」
牛母も牛叔母も、旧姓がS本なだけで、4名のうち誰もS本という姓は居ないのですが、常日頃から何かの予約は必ずS本で取るので、そうと言われなくても皆自分達の事だと認識可能です。
お店のおばちゃんに連れられ中へ。
けっこうな大きさの鉄板が置かれた台が5つ位あって、その周りにパイプ椅子が雑然と並べられています。
荷物を置く場所はありません。車で行く人がほとんどだと思うので、できる限り貴重品以外の手荷物は車に置いて行きましょう。
牛はデジカメを持っていきましたが、もちろん汚れても壊れても文句は言いません。
(既に汚れてるのでむしろ平気;)
1つの鉄板に8名…牛一行は4名、相席で若いお客さんが4名。
鉄板は既にフタがかぶせられています。
中では牡蛎がジュウジュウと蒸し焼きにされていることでしょう。
ちなみに飲み物は日本酒・ビール・サワー類、お茶もあったと思いますが、自分でレジまで行って買う方式なので、あらかじめ買っておくと良いでしょう。
牛がチェックした限りでは、日本酒は日高見、浦霞、雪の松島※の3種類でした。
(ただし45分はあっという間です。たくさん食べるためにも、飲み物無しにして、食べ終わってから飲んだほうが良いような。)
レモンもありますのでお好みで。
※超辛口で知られる「雪の松島」ですが、なんと蔵元が今年(2006年)いっぱいで無くなってしまうんだそうです…残念。
それでは手元にある装備を確認しましょう。
銀皿の上に、紙エプロン、オシボリ、ナイフ、割り箸、軍手(片手分)があります。
紙エプロンを首に結び、オシボリをつかって脇におきます。
軍手を左手(聞き手の逆)にはめて、割り箸は割っておいて皿の上に。聞き手にナイフを持ったら、鉄板のフタが開くのを待ちましょう。
気分は「今週のびっくりどっきりメカ」を待つ子ども状態です。
いざっ!食べ放題スタートっ!
がばぁっ!
うひょ~ぅ!
結構な迫力です。
養殖筏から水揚げして、選別もされていない(当然洗ってもいないのでしょう)ため、大小さまざま、2~3個の牡蛎が一体化しているものすらあります。
このうち、鉄板の真ん中のほうから、
・手ごろな大きさで
・表面が白く乾いている(火が通ってそうな)、
・できればちょっと口開いてる
剥きやすそうなのを拾います。
最初は剥きかたを小屋の人に教わりましょう。
だいたいこんな感じです。
1 殻の膨らんでる方を下にして銀皿の上に置き、軍手をした手で上から押さえる。
2 殻の先端からナイフを差込み(隙間が無ければぎりぎりとナイフ先端で削ってよし)、貝柱を切る
3 そのままナイフでこじ開ける。
ちょっとコツがいります。
不器用な人は大変かも。
しかも中に入っている汁がこぼれてきます。
鉄板から周囲に飛び散ったりもします。
(白っぽいスラックスをはいていた牛母はかわいそうな事に; 理想は作業着としてのジーンズにスニーカー、シミになっても良いような着古したシャツとかでしょうね。)
あまりに剥きにくいものは、小屋のおじさんやおばさんにお願いするとキレイに剥いてくれます。
剥くのが得意じゃなさそうな女性には、おじさんが剥いたものをお皿に乗せてくれる事もありますが、基本自力で。
剥いた殻は、足元にある一斗缶にガンガン捨てていきます。
ただし、殻以外のゴミは捨てないように。(殻の廃棄をしやすくする為と思われます。)
がんばって剥いた牡蛎は、焼かれて縮んではいるものの、こんなふうにプルリンと♪
いただきまーす♪
むっひゃ~!うっま~!!
うーひゃひゃひゃひゃひゃw
剥け!殻を割れ!食らいつくせえぇぇ!
ただし、かなり塩からいです。東北の塩分濃度に慣れている牛ですらしょっぱいと思ったので、薄味じゃないと食べられない、という人はつらいかも。
大量に食べ続けていると、途中飽きてきますから、やはりレモンを買っておいて途中から絞って食べるのが正解かも。
銀皿の上は、牡蛎の汁と殻の破片、殻の汚れなどですぐに汚くなります。
剥いた牡蛎の身は、皿に乗せるよりも殻から直接食べたほうが良いです。
破片や汁がたまりすぎたら、一斗缶に捨てましょう。
途中、軍手にも汁が染みてきて、牡蛎を取るにも直接熱が伝わってくるようになってしまうので、なるべく汁をつけないように、それでもグダグダになってきたらお店の人に言うと新しいものをもらえるかもしれません。
そして、鉄板を囲む人のチームワークも必要です。
(大げさだなw)
「鉄板の真ん中から牡蛎を取る」と書きましたが、牡蛎が少なくなってきたら、鉄板のフチのほうに牡蛎を寄せるか、自分の皿に取っておくといいんです。
牡蛎が少なくなった鉄板には、係りの人がスコップで追加の牡蛎を持ってきてくれますから、「ここの鉄板もう無いよ~」的アピールは大事なのではないかと。
追加の牡蛎に火が通るまで待つことになりますが、これも45分の時間に入ってます。
なるべく早く追加してもらったほうが、追加の牡蛎を存分に食べられるのですよ。
新鮮とはいえ、貝毒やらウィルスは怖いですからね。
各鉄板の脇にも「生では食べないでください」の張り紙があります。
巷を賑わせているノロウィルスも、火を通せば死滅しますから、しっかり火を通すのは大切です。
しかしながら、食べ放題の45分中、追加の牡蛎に火が通るまで待ちきれなかったりすると、ついつい生の状態でも食べちゃうんですよねぇ。
ペロっと口にいれたら「あれ、今のちょっと生っぽい;」とか。
なるべくきちんと火を通すためにも、効率よく食べ進めたいものです。
…というわけで、怒涛の勢いで牡蛎を剥いては食べ、剥いては食べた牛とその仲間たち。
45分の戦いを終え、足元の一斗缶にはおびただしい数の牡蛎殻。
駐車場に戻ってから、各々持ってきていたペットボトルのお茶を飲んで一息。
「いくつ食べたかな?」
「おじさんが言うには1人50個ぐらいっていってたよ!」
「元はとったよね!」
(※そんなに食べたかなぁ。お得感を味わえるようオーバーに言ってるだけでは?でも追加2回来た位だ。)
ふと見れば、服にはあっちこっち牡蛎の汁がとびちった跡。
汗をかきつつ食べてたし。
表で待ってる人の中には、スーツを着込んだ男性、年配のご夫婦や、ヘソ出してかわいらしい服着たおねぇちゃん、いかにもやる気なさそうな若いヤンキーぽいカップルがいたんだけど…あの人たちが心配だ…;
元をとるには20~25個が最低ラインだと思うので、やはり剥くペースにもかかっているのであろう。
だけど、たとえ元がとれなくても、自分で剥きながらワイワイ言いつつ食べるのは楽しいし、何よりも新鮮な牡蛎をこんなに大量に食べる機会なんて無いのだから、それはそれで十分なのだと思います。
松島や ああ美味しいな オイスター。
単に量を食べることだけにとらわれず、おいしく楽しく食べるのが吉。
今年はもう終わりなので、来年一緒に行くべ~!
<2008~2009年のかき小屋情報>
牛は今シーズンはまだかき小屋へ行ってません。
今年中に行きたいんですが…なんと、2008年12月の土日祝の予約は既に満席らしいですよ…皆さん好きですねぇ…(牛も好きです)。
詳しくは松島観光協会のサイト 電脳松島絵巻 でご確認ください。
トップページ右の「今が旬の情報」に掲載されてます。
でもかき小屋情報はPDFでした…Readerが起動してもイラっとしない方だけどうぞ;
<「ここまで読んだけど…」なアナタへ。>
「宮城県遠いよ~!」
「待つのもイヤだし予約も面倒」
「もっと落ち着いて食べたいんだけど」
…そんなアナタも食べましょうよ、松島のかき。
牛が見繕っておきましたからね、画像をクリックすると楽天で松島のかきを購入できます。
便利な世の中ですね。ポチっとな♪
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松島のかきは広島産に比べると小ぶりなんだそうですが、その中でも大粒のかき…ああ、スイッチ入った…(涎)
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どうせなら自宅をかき小屋に。
友達呼んでかきパーティなんてのも。
どうせ食べるならこの位やっちまったほうが。
送料無料だしお得。ああヨダレが止まらない。。。
上記のふたつとも、「味のやま徳」さんの商品です。
商品ページを上にスクロールすると、かきの殻の剥き方、レシピその他が載ってて親切。
うう…よりいっそう食べたくなってきた…かき小屋に行こうか、家で食べようか…ああ悩ましい。。。