一年

2012-06-28 08:30:21 | 日記・エッセイ・コラム

あるヒトと話していたら、父が亡くなる前・・・病院に行く前の話になりました。
今さらと思いつつも何となく。

ちょっと重い話なのであまり話すことはなくて、特に家族にはなかなか話せなかったこと。
会話の成り行きで何人かの知人には話したことがあるけど、それでも久しぶりにそんな話題になったのでした。

「今思えばこうだった」「あの時こうしていればよかった」なんて思う事はたびたびあるし、そんな事言ったって時間は巻き戻せないのだけど、時間が経って落ち着いてから気づく事ってたくさんあるからそう思っちゃうのも仕方ない。

気にするなとか、考えすぎだとか言われる事もあるけど、消化しきれないものを反芻するのは牛だから仕方ないんですよ。
自分が欲した時に思い出して噛み締めて、心に自然に溶け込むように吸収できたらいい。
とても時間がかかるのも仕方ない。

今日はどみっさんの一周忌で、牛はやっぱりあれこれ考えては下を向きがちで、同時に楽しかった事もたくさん思い出してる。

どっちみち、あまりに大きすぎて飲み込めない。

ネコ缶を、どみっさんと牛とでわけあって食べたあの日を思い出して、今日はカンヅメを買ってこよう。
あの日と同じように、じっとりと蒸し暑い日になるだろうか。
ねぇどみっさん、牛は1年たってもやっぱりこのままだったよ・・・。

後悔せずに生きることは難しい。
だけどいつも思いたい。
それがその時の最善だったのだと。

そう思えるように毎日を過ごせたらいいのにな。


ただのA

2012-06-26 23:15:57 | 日記・エッセイ・コラム

たくさんの人が行きかう週末の仙台駅。
すれ違って、たまにぶつかって、出会って別れて探して待ち続けて。
ちょっとだけ疲れてる牛は誰も待ってはいなかったし、待たれてもいなかったのだけれど。

偶然のwitness。

胸をえぐるような別れはいくつだって知ってる。
慣れることなんてできなくて、いつも怯えて過ごすようになるくらい。
だからなのかな。こんなに胸に染みるのは。

彼は何かを叫んで、彼女はただ背中を向けて去っていった。
その二人の後姿がいとおしくて、だけどただの通行人の牛は視界の端に彼らを映してただ歩き去るだけ。

ねぇ、彼と彼女。
牛は上手に演じられたのかな。「通行人A」を。

あの二人がまた、明日に出会えますように。