萌え本図書館

世界に広がる萌え本の輪

(カゲロウデイズで)日本文化史が面白いほどわかる本

2015年10月14日 | ★★★☆☆
『 (カゲロウデイズで)日本文化史が面白いほどわかる本 』
塚原 哲也 (監修), じん(自然の敵P)(原作), しづ、わんにゃんぷー (キャラクター原案), ときお (イラスト)

 
KADOKAWA/中経出版 (発行)
A5判、ソフトカバー、208ページ
2015/07/21発行
ISBN-13 978-4-04-601026-1
NDC分類: 210.1

定価 :1,512円(税込み)


 内容(「TRC MARC」の商品解説より)
「カゲロウデイズ」の登場人物たちが、原始文化から昭和戦後期文化まで、文化史の流れをマンガでわかりやすく解説。日本文化史のポイントが楽しく学べる。

 内容(下記出版社の紹介ページより)
【入試頻出の「文化史」のポイントを効率的に学習!】
後回しにしてしまいがちな「文化史」。でも、入試に頻出の重要事項が満載。メカクシ団のキャラたちと一緒に、「文化史」のポイントを楽しく学べます!


まえがき p.02
目次 p.04
キャラクター紹介 p.08
〔プロローグ〕 p.12
原始文化
 Chapter01 旧石器文化・縄文文化・弥生文化 p.16
古墳文化
 Chapter02 古墳でのまつり p.20
飛鳥・白鳳文化
 Chapter03 寺院建立のはじまり p.24
天平文化
 Chapter04 国際色豊かな文化 p.28
 Chapter05 仏教の国家的な隆盛 p.32
弘仁・貞観文化
 Chapter06 漢詩文の流行 p.36
 Chapter07 密教の隆盛 p.40
摂関期文化(国風文化)
 Chapter08 かな文学の特徴 p.44
 Chapter09 浄土教の始まり p.48
院政期文化
 Chapter10 貴族による庶民文化の受容 p.52
 Chapter11 佛教の浸透 p.56
鎌倉文化
 Chapter12 鎌倉仏教 p.60
 Chapter13 南都復興 .64
 Chapter14 公家の文芸復興 p.68
 Chapter15 語りの文芸 p.72
室町文化
 Chapter16 公家文化と大陸文化の融合 p.76
 Chapter17 寄り合いの文芸 p.80
 Chapter18 民衆芸能の洗練 p.84
北海道と沖縄の文化
 Chapter19 北海道の文化 p.88
 Chapter20 沖縄の文化 p.92
戦国期文化
 Chapter21 都市の豪商が作る文化 p.96
 Chapter22 京文化の地方伝播 p.100
桃山文化
 Chapter23 豪華絢爛な文化 p.104
 Chapter24 抑制の美学 p.108
 Chapter25 南蛮文化の到来 p.112
寛永文化
 Chapter26 絢爛と数奇の共存 p116
 Chapter27 美術工芸品の日用化 p.120
元禄文化
 Chapter28 町人文化の発達 p.124
 Chapter29 工芸デザインの発達 p.128
 Chapter30 つどいの文芸 p.132
 Chapter31 儒学の広まり p.136
宝暦・天明文化
 Chapter32 新しい学問の広まり p.140
 Chapter33 明清文化の影響 p.144
 Chapter34 浮世絵の流行 p.148
化政文化
 Chapter35 教育の広まり p.152
 Chapter36 出版の広まり p.156
 Chapter37 庶民文化の成熟 p.160
明治文化
 Chapter38 出版事業の活発化 p.164
 Chapter39 生活様式の文明開化 p.168
(中略)
 Chapter42 学問・教育の発展 p.180
大正・昭和初期文化
 Chapter43 都市の成長 p.184
 Chapter44 マスメディアの発達 p.188
昭和戦後期文化
 Chapter45 中流意識の広まり p.192
〔エピローグ〕 p.196
時代の服装 p.199
番外編1 明治時代の神仏分離について p.204
番外編2 キリスト教の広まり p.206
奥付け p.208


萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:「カゲロウデイズ」の登場人物、メカクシ団メンバーのエネ、シンタロー、モモ、キド、カノ、セト、マリー、ヒビヤ、コノハの9名と貴音、アヤノ、ヒヨリ、遥の計13名。

カバー表紙:タイトルは縦書き。タイトルの字色は灰色、黄色、白。神殿造の建物を背景にナビゲーター9名の集合イラスト。
中表紙:黒赤2色の升目にナビゲータのカットを配した背景、中心にメインタイトルなどを記す。
折込ポスター:なし。
本文:本文は横書き、一段組みが基本。コミック部分の台詞は縦書き。
構成・設定:  全ページカラー印刷。プロローグは4頁、エピローグは3頁のコミック。全体は「カゲロウデイズでー 」シリーズの定番、「勉強が苦手なモモのためにエネが電脳空間で日本文化史を講義する」体裁で進行する。本文は、旧石器時代から昭和戦後期までの日本文化史を時系列に沿って19章、45Chapterに分割し、各時代の文化史を解説する。各Chapterは4頁が基本構成で、最初の見開き2頁では右側(偶数)頁にタイトル、ナビキャラのアイコンつき会話体の基礎解説およびエネorシンタローのちびキャラカットつきPOINT解説を、左側(奇数)頁には2~3項目の事象・人物図解を配する。後半の2頁は解説コミック形式で、エネをナビゲーター役にメカクシ団メンバーによるコスプレ形式の解説が進行する。巻末の「時代の服装」もメカクシ団キャラによるコスプレ形式のファッションビジュアルガイド。番外編は本文の解説形式にならった見開き2頁の解説集である。解説、参考文献などは付属しない。

評価:
萌え絵度:  カバーを含むイラスト担当はときおさん。絵柄はアニメ絵風で水準は高くチビキャラの造形も高水準。萌え度自体は高くはない。
テーマ萌え度: 日本史のなかで「文化史」に的を絞った学習参考書。文化面限定とはいえ二千年以上にわたる日本の歴史を一冊にまとめる関係上内容が基本的な事項に限定されるのは当然で、その意味ではよくまとまっているといえる。多方面にわたる「文化」の各事象をキャラクターコミックで解説する本書の形式は、学習参考書としてはかなり野心的な試みといえる。
本書の一番の問題点は、解説文のほとんどが横書きであるのに全体はコミック部分にあわせた縦書き進行である点。日本史の参考書ということで縦書き進行にこだわったのだろうと想像されるが、コミック部分以外に頁をまたいだ進行はほとんどないので明らかな破たんはみられないものの、頁をめくって読み進めるたびに違和感を感じざるをえない。コミックの台詞を含め全体が横書き進行でよかったんじゃないだろうか。

萌え本的意義: 中経出版発行の萌え本としては、『 「きんいろモザイク」と英語レッスン きんいろモザイクと英語をまなぶ 』(15/04)に次ぐ22冊目。
「カゲロウデイズで- 」のシリーズとしては、『 -中学英単語が面白いほど覚えられる本 』(14/09)、
-高校英単語が面白いほど覚えられる本 』(15/01)に次ぐ3冊目で、英語以外の教科は初、
 続刊は『 -中学英文法が面白いほどわかる本 』(15/08)で、再び英語系に戻る。
 日本史を通覧するものや「源氏物語」「百人一首」など単独の文学作品についての類書は存在するが、文化史自体をテーマとした書籍は他に例を見ない。
学習参考書全体からみしてもかなり珍しい部類に入ると思われる。


総合萌え度 :★★★☆☆


紹介記事:

監修担当、塚原哲也さんの公式サイト:
つかはらの日本史工房
http://www.ab.auone-net.jp/~tsuka21/
>不定期な日誌  2015年06月06日 づけ記事。
「 僕が監修として関わった『カゲロウデイズで日本文化史が面白いほどわかる本』(中経出版)が7月に発売されます 」
 Amazon収載をお知らせ。下記Amazon.co.jpへのリンクつき。

中経出版K紹介ページ
特設ページ(カゲロウデイズで 関連図書)


カドカワオフィシャルストア(KADOKAWA OFFCIAL STORE) の、事前予約商品頁より、
http://store.kadokawa.co.jp/preorder/
事前予約商品 『「カゲロウデイズ」で日本文化史が面白いほどわかる本』
http://store.kadokawa.co.jp/preorder/888800000072/
 7月15日発売予定。
「メカクシ団公式「文化史」入門書が登場!!
エネ、シンタロー、モモ、キド、カノ、マリー、セト、コノハ、ヒビヤ…etc、
あのキャラたちが、「日本文化史」をやさしく&ていねいに教えてくれる!!!!
【大学受験で対策の遅れがちな「日本文化史」が、メカクシ団とフルカラーのマンガ+図解で学べる!】
入試で必須の「文化史」を、メカクシ団と楽しく学べます! 」
 オフィシャルストアでの事前予約で、オリジナル特典「カバーイラスト同柄のポストカード」をプレゼント。
(受注期間は、06月22日(月)23:59まで。)


Amazon.co.jp         の紹介頁
honto               の紹介頁
楽天ブックス          の紹介頁
セブンネットショッピング   の紹介頁
紀伊国屋書店         の紹介頁


付記:
Amazon、honto、セブンネット、紀伊國屋の発売日は07月13日、公式サイトを含めたその他の発売日は、07月との記載が主。
本書の発行と同時に、電子書籍の配信が開始されている。

公式サイトを含めた上記の各書店でのタイトル表記は、全て「カゲロウデイズで」とカギ括弧つき。


コメントを投稿