8月24日
03:45-05:00 20.45-22.00 BartokRadio
ドヴォルザーク:ピアノ協奏曲 ト短調 op.33
リャードフ:おとぎ話の絵「魔法にかけられた湖」 op.62
ボロディン:交響曲第2番 ロ短調
ヨージェフ・バログ(ピアノ)
マーチャーシュ・アンタル指揮ミスコルツ交響楽団
2021年2月15日 ミスコルツ、ミスコルツ美術館
普段なら多分演奏会があっても、聴かないプログラム。
個人的に聴取曲の拡大を狙う企画。初めてか回数の少ない曲を
選んで、録音しておいて聴く。
ドヴォルザークとボロディンは1-2回、リャードフは
多分初めて。お初に聴く曲に近いといってよい。
メロディーメーカーのドヴォルザーク。
「私にはヴィルトゥオーゾのための協奏曲を作曲することが出来ないことは分かっている。
だから別のことを考えなければならない」。ドヴォルジャークが代わりに思い付いたのは、
管弦楽に重点の置かれた交響的な楽曲で、ピアノがオーケストラと張り合うことなしに
主役を演ずることができることだったのである。(Wiki)
その狙いはうまく表現されていると思う。通好みの曲といってはそれまでなのかもしれないけれど、
1楽章が20分近くある。2楽章3楽章と10分近くあり、全部で40分近い曲。割と長め。
緩徐楽章もピアノ・パートが引き立つように書かれていると思うし、旋律も美しい。
彼のすごさを知るには十分な曲だと思う。コンサートにかかる機会の少ない曲。
ある意味ブラームスの1番のピアノ協奏曲に通じるものがあるのではないかと思う。
交響曲的な顔があり、その中にピアノが入っているというような。
ドヴォルザークはチェロ・コンチェルトが有名だけれど、ピアノもなかなか聴かせる
曲なのではと思った。
交響詩「魔法にかけられた湖」 Op. 62 副題は『おとぎ話の絵』 7分くらいの演奏時間の曲。
ゆったりとした曲調から始まる。トーンとしては落ち着いて若干暗めな感じを受ける。
そういう曲調が始終続き、盛り上がりを作らないような、本当に魔法にかかって静かに
なってしまうような湖の情景を現したような作品。題意にあっているかも。
リャードフもロシア5人組と同じ年代だけれど、プロの音楽家であったために交流はあったものの
その中に入ることはなかったようだ。6人組とはならなかった。
ボロディンの交響曲第2番は聴いたことあったかもしれないけど、覚えていない。25分。
東欧ものとロシア物は普段多分あまり聴かないという感じ。
第一楽章の重々しい低域の旋律が印象的、何かのオペラの部分を思わせる。
「イーゴリ公」と同時期に書かれていた事もあり、そのような部分が出ても
ある意味おかしくないのかもしれない。
2楽章のスケルツォは軽めに流れている。
3楽章~4楽章アタッカで入るので、続く感じで演奏される。
アンダンテのゆったりしたテンポで始まり、説得力のある旋律が流れる。
終楽章は長調で盛り上がって終わるのはいいですね。弦と木管が旋律を支えて
全体で盛り上がっていくまとまりが感じられてよかった。
聴き終わってみると、カロリー高く聴きごたえがあったプログラム。
機会があったらリピートできる曲目になった。
北ハンガリー交響楽団、ハンガリー北東部の街、
ミシュコルツで活動する歴史あるオーケストラという。
北ハンガリー交響楽団は、別名ミシュコルツ歌劇場管弦楽団。
100年近い歴史のあるオーケストラ。交響曲からオペラ、
ミュージカル、映画音楽まで幅広い。