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モバライダー mobarider

地球の水は誕生当時から存在した?

2014年12月06日 | 宇宙 space
アポロ宇宙飛行士から「ブルーマーブル」と称えられた青く美しい地球。

10月30日に発表された古代隕石の最新研究によると、
その壮麗な姿の源である“水”は、地球の誕生当時から存在したそうです。
NASAの探査機“ドーン”のフレーミングカメラが撮影した、小惑星ベスタの南極付近。


地球の海は、いつどこから来たのでしょうか?

今回の研究では、従来の説よりもかなり早い時期に、
地球に海が到来していた可能性を見つけることになります。

それは約46億年前…
内太陽系のすべての天体がまだ形成中の時代で、
地球の水の起源を何億年も巻き戻すことになるんですねー

従来の仮説では、形成当時の地球は乾燥していて、
その後、高エネルギーの衝突によって表面は溶けた状態になり、
水がもたらされたのは、水分を多量に含む彗星や小惑星の衝突が頻繁に起こった、
かなり後の時代だというものです。

地球の形成時に存在した水分子は、蒸発または宇宙に吹き飛ばされて、
現在、海として表面を覆う水は、何億年も後にやって来たと考えられています。

ただ、この仮説の確証は得られていないんですねー

研究チームでは、水が到来した正確な時期を突き止めるため、
太陽系の歴史の中で、異なる時期に形成された複数の隕石の分析に取りかかります。

最古の隕石は炭素質コンドライトで、
どの惑星よりも古く、太陽系創世当時の物質に関する手がかりが含まれているそうです。

そこで注目したのは、大型の小惑星ベスタに由来するとされる隕石。

ベスタは太陽系の誕生から約1400万年後に、地球と同じ地域で形成されたと考えられていて、
太陽系と同じ組成を多くとどめています。

中に大量の水を含み、以前から地球の水の起源として有力な候補でした。


測定データによると、ベスタ由来の隕石の化学組成は、
炭素質コンドライトや地球上で見つかる岩石と同じものでした。

つまり、炭素質コンドライトが水の共通の起源である可能性が高いことに…
地球上の水は、これらの岩石と同時に降着した可能性が高く、
形成当時から表面に、水をたたえた惑星だったことになるんですねー

このことは、現在の地球の70%を覆う水の一部が、
後から到来したという可能性を否定しているわけではありません。

従来の説よりも早い時期から、
「すでに生命の誕生に十分な水が存在していた」
ということがポイントになります。

初期の内太陽系に水が存在していたとすると、
地球型惑星の水星・金星・火星にも可能性があることになります。

いまは厳しい環境ですが、
初期には水分が多く、生命が進化していたのかもしれませんね。


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