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4か月ぶりの打ち上げと着地に成功! スペースX社“ファルコン9ロケット”

2017年01月20日 | 宇宙へ!(民間企業の挑戦)
スペースX社のファルコン9ロケットが、
1月14日にカリフォルニアのヴァンデンバーグ空軍ステーションから、
打ち上げられました。

打ち上げは成功。
その後、ロケットの第1段機体もドローン船への着地に成功したそうです。

爆発事故から4か月

昨年の9月1日にロケットの爆発事故を起こして以来、
スペースX社はロケットの打ち上げを4か月以上中断していました。

事故当初は「これまでで最も複雑な原因解明になる」と考えられていたのですが、
後にロケット2段目の液体酸素タンク内に浸された“ヘリウム圧力容器”に、
問題があっとことが判明します。

この圧力容器が超低温にさらされることで、
内壁のアルミニウムと外壁の炭素繊維複合材に隙間ができたそうです。

そこに液体酸素が侵入、あるいは液体酸素が固体化し、
周囲の圧力によって炭素繊維複合材が破断、磨耗したことで点火し、
爆発に繋がったと説明されています。

事故原因が分かったことでスペースX社は事故調査を終えることができ、
今年に入って連邦航空局からの打ち上げ許可を得ることが出来たようです。


壮大な計画へ

今回打ち上げられたのは、
イリジウム・コミュニケーション社の人工衛星“イジジウム1”。
ファルコン9は、この人工衛星10個の軌道投入を行います。

さらにスペースX社は2019年1月までの間、
7回にわたりイリジウム社の人工衛星を打ち上げることも決まったそうです。

今回の打ち上げ成功により宇宙開発事業に復帰したスペースX社ですが、
NASAとの間に、宇宙飛行士の商業輸送にかかわる輸送機開発で契約を結んでいて、
その初打ち上げ予定が2018年。

そして、月探査レースに参加するイスラエルチームの“SpaceIL”ローバーを、
ファルコン9が打ち上げることになっています。
  このレース“Google Lunar X Prize”には、
  日本チーム“HAKUTO”も参加することになっています。


さらにスペースX社は、
ロケットの打ち上げから第1段機体の回収による打ち上げコストの削減、
宇宙飛行士の輸送、さらには火星移住まで壮大な計画を立てているんですねー

なので今後進めていくのは、
順調に受注している衛星打ち上げの消化だけでありません。

壮大な計画を実現していくには、一度着地したロケットの再打ち上げや、
最も打ち上げ能力の大きいファルコンヘビーロケットの打ち上げなどを実現し、
信頼性を上げることが必須になります。

なかでもファルコン・ヘビーは、
火星への有人・無人宇宙船の打ち上げにも利用される重要なロケットなだけに、
延期になっている打ち上げが、いつ頃になるのか… が気になりますね。


こちらの記事もどうぞ ⇒ 民間企業のスペースX社が火星探査を2018年に実施へ!



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