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民間企業のスペースX社が火星探査を2018年に実施へ!

2016年04月29日 | 宇宙へ!(民間企業の挑戦)
宇宙開発を進めている民間企業スペースX社が、
非常に野心的な計画を発表したんですねー

それは、宇宙船レッド・ドラゴンを2018年までに火星に送る計画!

最初のフライトは無人なんですが、
火星に宇宙飛行士の足跡を付けるための重要な一歩になるはずです。


民間宇宙企業

スペースX社は自社のファルコン9ロケットやドラゴン補給船を使って、
衛星の打ち上げや国際宇宙ステーションへ物資の補給を行っている企業です。

最近では打ち上げたロケットの着陸や、
再使用に積極的にチャレンジしているんですねー

スペースX社による火星探査が実施されるのは2018年。

この計画ではは、
新たに開発されるレッド・ドラゴン宇宙船が利用されるそうです。


火星への着陸

無人宇宙船の火星着陸は、火星移住に向けた最初の一歩になります。

ただ、火星に大量のペイロード(積載物)を着陸させることは、
決して簡単ではないんですねー

宇宙船の質量だけでなく、
大気が薄いので、下降中のパラシュートによる減速ができないからです。

飛行士を含め、とてつもなく高額な積載物を、
安全に着陸させるための技術を検証するために、
早めの試験ミッションが必要になります。

そこでスペースX社では、推進技術を利用して、
ドラゴン2の後継になるレッド・ドラゴンを着陸せることを計画しています。


民間企業の開発スピード

レッド・ドラゴン宇宙船は火星に到着した後、
様々な火星環境を調査し、地球に送信することになります。

これはまさにNASAやヨーロッパ宇宙機関が実施してきた火星探査と同じなんですねー

スペースX社のイーロン・マスクCEOは、
以前にも火星への有人探査を2025年までに実現させたいと発言していました。

これは2030年代に予定されている、NASAの火星有人探査よりも早いものになります。

また、スペースX社では火星へ行く宇宙船の打ち上げのために、
大型ロケット“ファルコン・ヘビー”の開発を進めています。

今回発表された火星探査の詳細については、まだ明らかにされていません。

でも、宇宙船のレッド・ドラゴンとファルコン・ヘビーが揃えば、
火星探査も夢ではなくなるはずです。

イーロン・マスクCEOは、
9月にメキシコのグアダラハラで開催される国際宇宙会議において、
火星探査計画の詳細を発表すると見られています。

これにはNASAとのコラボレーション探査プログラムが、
含まれている可能性もあるようです。

無人宇宙船ドラゴン2の火星着陸計画への技術サポートをNASAから得る代わりに、
スペースX社は火星への大気圏突入、下降、着陸に関するデータを提供するそうです。


課題への対応

スペースX社の計画には、
ロケット、宇宙船、資金、NASAからの技術供与が揃い妥当に見えます。
でも課題が無いわけではありません。

火星探査計画の実現可能性は、
打ち上げに使われるロケット“ファルコン・ヘビー”にかかっていると言えます。

スペースX社は、
今年中にファルコン・ヘビーをデビューさせると予告しているのですが、
これまでに何度か打ち上げの延期が続いているんですねー

また、プラネタリープロテクションへの対応についても、
公式に発表されていません。

プラネタリープロテクションとは、
異星に降り立つ宇宙船が、地球の生命体によってその世界を汚染するリスクを、
もたらしてはいけないという考え方です。

スペースX社は過去に、火星のプラネタリープロテクション計画策定時には、
NASAに助言を求めるとしています。

さらに、飛行士が片道旅行を志願しない限り、
帰還方法に関する問題が付きまとい、こちらも重要な問題になります。

現在NASAでは、オリオン宇宙船新型ロケットSLSの開発を進めていて、
衛星の打ち上げや国際宇宙ステーションへの補給任務は、民間に委託している状態です。

そう、軸足を月や小惑星、火星探査に移しているんですねー
でもスペースX社には、どちらも実現していこうという勢いを感じます。

将来、国家に委託された民間宇宙企業が、
探査計画を推進するということも考えられますね。

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