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宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

赤外線天文衛星“ハーシェル”が観測を終了

2013年06月06日 | 宇宙 space
2009年5月に打ち上げられたヨーロッパ宇宙機関(ESA)の赤外線天文衛星“ハーシェル”が、
冷却材を使い果たしたので、3年以上にわたる科学観測を終了しました。

赤外線観測では、観測機器自体の熱による赤外線放射を防ぐため冷却材が必要となります。
でも、4月29日の“ハーシェル”との通信で、衛星の温度が上がっていることが分かったんですねー
そして、冷却用の液体ヘリウムが無くなっていることが確認されます。

“ハーシェル”の功績は、
 ・ これまで明らかになっていなかった宇宙の新しい姿を見せてくれたこと、
 ・ 星の誕生や銀河形成の知られざるプロセス、
 ・ 分子雲から生まれたての赤ちゃん星まで、さまざまな天体に見られる水の存在
など、いろいろなことが分かったことです。






赤外線でとらえた
星間雲“IC 5146”の
フィラメント構造












フォーマルハウトの原始惑星系円盤
“ハーシェル”は、こうした円盤の中で起こる
小天体の衝突や、水の存在をとらえている


現代に近いものから100億年以上前のものまで、星が爆発的に生れる銀河を700個以上発見し、
銀河形成史への理解を進展させた


科学観測は終了したのですが、これまでに得られた観測データの調査解析から、今後も多くの発見があると期待されているんですねー

“ハーシェル”の運用はしばらく続き、安定して太陽を公転し続ける軌道に移されるようですよ。


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