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宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

太陽系の物質は新星爆発でも作られていた?

2015年03月17日 | 宇宙 space
2012年に出現した新星の窒素の同位体比が、
プレソーラー粒子の中で、唯一起源がはっきりしていなかったものと、
一致していることが示されました。

これにより、超新星爆発や古い星の核融合といった元素合成プロセスのほかに、
新星爆発を由来とする元素が、太陽系に存在することが初めて明らかになったんですねー


2012年に発見された、へびつかい座の新星“V2676 Oph”の光の分析から、
この新星の窒素の同位体比が、これまで起源が不明だった“プレソーラー粒子”と、
一致することが分かりました。
2012年3月27日に撮影された、へびつかい座の新星。(画像中央の十字マーク)

プレソーラー粒子とは、
同位体比(同じ元素で異なる重さを持つ“同位体”の比率)が、太陽と大きく異なる粒子のことで、
隕石の中に見つかります。

同位体比を調べると、数ある元素合成プロセスの中から、
どの現象で粒子が作られたかを探るヒントを得ることが出来ます。

これまで多く見つかってきたのが、
古い星の核融合や超新星爆発などの起源を示すプレソーラー粒子なんですが、
起源が不明なものもあり、
理論的な研究から、超新星爆発の際に起こる熱核暴走反応で作られると見られていました。

今回の研究では、新星の窒素の同位体比(窒素14Nと窒素15Nの存在比)を、
世界で初めて、観測から決定することに成功。
その値が起源が不明だったプレソーラー粒子の値に、相当していたんですねー

これでプレソーラー粒子の起源が、ほぼ全て解明できたことになり、
太陽系を作っている物質が、どのような天体で合成された物質なのか…
全容が、ようやく明らかになったそうです。
プレソーラー粒子の、炭素および窒素の同位体比の分布。
新星に見られる同位体比は、起源が不明だった粒子(赤)の同位体比と合致している。



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