国立天文台野辺山宇宙電波観測所の45メートル電波望遠鏡を用いた観測で、
不思議な“らせん”を描くガスの雲が見つかりました。

この雲の形状から“ぶたのしっぽ(pigtail)”と名付けられたんですねー
雲全体の長さは60~70光年で、“ぶたのしっぽ”のように“らせん”状に巻いた部分の直径は50光年もあります。
この巨大な“ぶたのしっぽ”は、ほとんでは水素ガスでできていて、量は太陽数十万個分もあるようです。
“ぶたのしっぽ”がある場所は、太陽系から約3万光年離れた天の川銀河の中心部です。
ここは恒星と、その材料となる分子ガスが大量に密集している場所なんですねー
分子ガスは濃密な“分子雲”となって、銀河中心核の周りを主に2種類の楕円軌道に沿って運動していると考えられています。

2つの楕円軌道と“分子雲”
1つは、天の川銀河の中心にある長さ約12,000光年の棒状構造と平行方向に伸びた楕円軌道で、
もう1つは、それと垂直方向に伸びた楕円軌道です。
この2つの軌道に沿ってガスが運動しているのですが、
銀河円盤上で軌道が交差している2つの場所では、分子雲同士の衝突が頻繁に起こっているんですねー
また、これまでの電波観測から、銀河円盤面に対して垂直な方向に伸びた電波源がいくつも銀河中心領域で確認されていて、銀河円盤に垂直に伸びる磁力線の束がこの場所に存在していることを示しています。
さらに、“ぶたのしっぽ”は南米チリにある国立天文台アタカマサブミリ波望遠鏡でも観測が行われました。
そして“ぶたのしっぽ”が周囲に比べてやや高温・高密度なこと、衝撃波でできる一酸化ケイ素が増えていることから、周辺で激しい衝撃が起こったと考えられます。
このことから“ぶたのしっぽ”の作られ方は、
銀河中心核の周りを、2種類の楕円軌道に沿って移動する2つの巨大“分子雲”に、
銀河円盤面に対して垂直な磁力線の束が挟まれる。
↓
こすれるように衝突する2つの巨大“分子雲”はにより、
磁力線の束がねじられて“らせん”状になる。
↓
そして“らせん”形状の磁力線の束に分子ガスが補足され、“ぶたのしっぽ”が出来上り っというシナリオです。
衝突だけでなく、磁力線が重要な役割を果たしていたんですねー
磁力線に関しては、さまざまな天体の形成を理解するうえで重要な意味を持っています。
今回の発見は、天の川銀河の中心部にある宇宙磁場の役割(の一部)を知る重要なものだったんですねー
“ぶたのしっぽ”が今のように成長するのに180万年も掛かったようですよ。
不思議な“らせん”を描くガスの雲が見つかりました。

この雲の形状から“ぶたのしっぽ(pigtail)”と名付けられたんですねー
雲全体の長さは60~70光年で、“ぶたのしっぽ”のように“らせん”状に巻いた部分の直径は50光年もあります。
この巨大な“ぶたのしっぽ”は、ほとんでは水素ガスでできていて、量は太陽数十万個分もあるようです。
“ぶたのしっぽ”がある場所は、太陽系から約3万光年離れた天の川銀河の中心部です。
ここは恒星と、その材料となる分子ガスが大量に密集している場所なんですねー
分子ガスは濃密な“分子雲”となって、銀河中心核の周りを主に2種類の楕円軌道に沿って運動していると考えられています。

2つの楕円軌道と“分子雲”
1つは、天の川銀河の中心にある長さ約12,000光年の棒状構造と平行方向に伸びた楕円軌道で、
もう1つは、それと垂直方向に伸びた楕円軌道です。
この2つの軌道に沿ってガスが運動しているのですが、
銀河円盤上で軌道が交差している2つの場所では、分子雲同士の衝突が頻繁に起こっているんですねー
また、これまでの電波観測から、銀河円盤面に対して垂直な方向に伸びた電波源がいくつも銀河中心領域で確認されていて、銀河円盤に垂直に伸びる磁力線の束がこの場所に存在していることを示しています。
さらに、“ぶたのしっぽ”は南米チリにある国立天文台アタカマサブミリ波望遠鏡でも観測が行われました。
そして“ぶたのしっぽ”が周囲に比べてやや高温・高密度なこと、衝撃波でできる一酸化ケイ素が増えていることから、周辺で激しい衝撃が起こったと考えられます。
このことから“ぶたのしっぽ”の作られ方は、

銀河円盤面に対して垂直な磁力線の束が挟まれる。
↓
こすれるように衝突する2つの巨大“分子雲”はにより、
磁力線の束がねじられて“らせん”状になる。
↓
そして“らせん”形状の磁力線の束に分子ガスが補足され、“ぶたのしっぽ”が出来上り っというシナリオです。
衝突だけでなく、磁力線が重要な役割を果たしていたんですねー
磁力線に関しては、さまざまな天体の形成を理解するうえで重要な意味を持っています。
今回の発見は、天の川銀河の中心部にある宇宙磁場の役割(の一部)を知る重要なものだったんですねー
“ぶたのしっぽ”が今のように成長するのに180万年も掛かったようですよ。