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宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

超新星爆発の衝撃波

2012年07月17日 | 宇宙 space
NASAのX線観測衛星“チャンドラ”が超新星爆発をとらえました。
爆発した星を取り巻く「まゆ状」のガスを、通り抜ける衝撃波が観測できたんですねー

この発見により、一部の超新星が他のものより何故強力に発光するのか? を解明する助けになるかもしれません。

この超新星“SN 2010jl”は地球から約1億6000万光年はなれた銀河“UGC 5189A”で、2010年の3月に発見されました。

ハワイにある全天自動検索システムを使ったこれまでの観測結果から、2010年10月の始めに爆発したことが分かっています。

今回公開されたのは、“チャンドラ”と“ハッブル宇宙望遠鏡”の合成画像で、
“チャンドラ”のX線データは紫色に、“ハッブル宇宙望遠鏡”の光学データは赤・緑・青で表されています。

そして、銀河の上のほうで強いX線を放ち輝いているのが“SN 2010jl”です。

研究チームは“チャンドラ”を使って2010年12月と2011年10月の2度、この超新星を観測しています。

その結果、放射されたX線は、これまで観測された中で最も輝くものの1つであることが分かったんですねー

“チャンドラ”による最初の観測では、爆発によるX線は“SN 2010jl”を取り巻く「まゆ状」のガスに吸収されています。
この「まゆ」は爆発前に大質量星から放出されたガスで形成されているんですねー

そして次の観測で、爆発による衝撃波が「まゆ状」のガスから通り抜けたことが分かりました。

“チャンドラ”の観測データから、X線を放射するガスが高温であることがわかりました。
また、この超新星からのX線を分析したところ、全く別のX線源がほぼ同じ場所にあることが分かりました。

それぞれから放出されるX線が重なり合って、地球まで届いていました。
ほんと、珍しいことがあるんですねー

2番目のX線源は超大光度X線源とみられていて、非常に質量の大きな恒星ブラックホールか、中質量ブラックホールの可能性があるそうですよ。