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宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

水星からも観測されていた10月8日の皆既月食

2014年10月18日 | 水星の探査
10月8日に見られた皆既月食は、
地上だけでなく、1億キロ以上彼方の水星からも観測されていたんですねー
“メッセンジャー”がとらえた月食。
画面中央の地球と並んで見えていた月(画像右)が、
地球の影に隠れて消えていく。

画像は、部分食が始まる頃から、
皆既月食が始まる頃まで、
水星を周回するNASAの探査機“メッセンジャー”が、2分おきに撮影した画像をつなげたもの。

この画像から、月が地球の影に入り、
かき消されたように見えなくなるようすが分かります。

“メッセンジャー”は2011年3月に史上初めて水星の周回軌道に入り、
3000周以上の周回を重ねながら、
地図作成や元素組成の調査などを行っていました。


すでに予定されていた観測ミッションは終了していて、
あと5か月で燃料を使い果たして水星の地表に落下、運用を終了することになります。
10月8日の月食中の、各天体の位置関係。


探査機“メッセンジャー”、水星3000周回を達成

2014年04月25日 | 水星の探査
史上初の水星周回軌道からの観測。
これを行ってきたNASAの水星探査機“メッセンジャー”が、4月20日に3000周目を迎えたんですねー
これからは、これまでにない低い高度から水星を観測し、その地表を詳しく探っていくことになります。
水星3000周回を達成した探査機“メッセンジャー”

2004年に打ち上げられた“メッセンジャー”は、金星や水星のフライバイ観測を経て2011年3月に、史上初めて水星周回軌道に投入されました。

そして、1年後の2012年4月に軌道修正を行って高度を下げ、
1日3周のペースで水星上空を回りながらの観測で、
水星地表の組成や環境について、最初の1年で生じた疑問をさらに詳しく調べているんですねー
今年3月末に撮影した水星の地表。
画像中央は直径132キロのスカルラッティ盆地。

現在は徐々に高度が下がる軌道にあり、もっとも近づくときで高度約120キロまで接近するそうです。

近距離からは、詳しい観測を効率よく行えます。
なので、地形や地表の組成も細かいところまで分かり、地表がどのように形成され変化してきたかについて、さらに理解する手がかりを得ることができるんですねー

“メッセンジャー”は、6月17日まで高度120キロをさらに降下し続け、
地表のようすや重力場、地場にいたるまで、太陽からもっとも近い惑星の姿を1周ごとに明らかにしていくことになります。

NASAの探査機がとらえた水星のクレーター

2013年11月11日 | 水星の探査
水星デュアル撮像システムの広角カメラがとらえた水星の画像。

このカメラは、NASAの水星探査機“メッセンジャー”に搭載されていて、週に一度、主に水星の南極側の周縁を撮影しています。

暗い陰から太陽の光が当たっている部分。
ここに向かって撮影された画像の中央付近に際立って見えるのは、名前の付けられていない直径120キロの巨大な衝突クレーターです。

その周囲には、衝突の際の噴出物によるとみられる、複数の直線的な痕が放射状に並んでいます。

光の当たり方から、最近できたクレーターではないのが分かるのですが、
その他の大型クレーターに比べ、周囲により目立った2次クレーターが多いのが特徴的なんですねー

“メッセンジャー”が撮影する周縁の画像は、水星の形状や地形に関する情報の他に、
水星レーザー高度計を使った、北半球の地形に関する計測情報を補足する新たな情報をNASAに提供しています。

“メッセンジャー”は、水星周回軌道に投入された史上初の探査機です。
搭載した7種類の科学機器による電波科学などに関する調査は、太陽系の最も内側にある水星の歴史や進化の詳細を少しずつ、明らかにしているんですねー

水星に大量の“水の氷”

2012年12月06日 | 水星の探査
水星に、水の氷が存在することが明らかになったんですねー
「太陽にもっとも近いので、温度が高すぎて水の氷は存在しない。」

っと思われている水星でも、
極域のクレーター内部に水の氷がある可能性は、
以前から指摘されていました。

それは、水星は自転軸の傾きが、ほぼゼロに近いから。

このためクレーターの内部には、1年を通して日が射さないところがあり、
温度の条件も整うことに…

氷は常に陰となっている、クレーター内部の低温の場所で見つかったんですねー
実は月の水の多くは、こうした永久影で見つかっていたりします。


氷が存在する証拠

1991年、プエルトリコにある“アレシボ天文台”のレーダー観測から、
極付近に点在する明るい領域が見つかりました。

この明るい領域が、
1970年代にNASAの水星探査機“マリナー10号”がとらえたクレーターの位置と、
一致していたんですねー

これで、氷の存在の可能性はさらに高まることになります。

ただ“マリナー”の探査は、
水星の全地表の半分以下しかカバーしていませんでした。

そして昨年から今年はじめにかけて、
NASAの水星探査機“メッセンジャー”が探査を行うことに…

すると、クレーターで見つかった南北両極の明るい部分が、
すべて実際に陰となっている部分であることが確認されたんですねー

氷の総量は東京の都心部と同じ大きさに広げると、
厚さが3キロほどになる量だそうです。
“メッセンジャー”による北極付近の画像に、
レーダー検出の結果(黄色)を重ねたもの。
クレーターと一致しているだけでなく、
比較的低緯度のクレーターでは南側に集中しているのが分かる

こうした明るい部分はすべて、
氷が安定して存在できる温度であると予測されていた領域で、
氷が地表にむきだしになっています。

そして、少し温度が高すぎると考えられる場所の表面には、
光を反射しにくいひじょうに暗い物質があるようです。

“メッセンジャー”による水素の測定から、
熱を通さない暑さ10~20センチの表層の下に、氷が埋まっていると考えられています。

この暗い物質は、彗星や小惑星が運んできた有機化合物と見られていて、
こうした物質と一緒に、
太陽系内部の惑星に水がもたらされたと考えられているようです。


こちらの記事もどうぞ ⇒ 水星は40億年で14キロも縮小していた?

“メッセンジャー”がとらえた水星の新たな一面

2008年10月15日 | 水星の探査
NASAの水星探査機メッセンジャーが、
2度目の水星スイングバイを成功させ、水星の高解像度写真を撮影しました。

これまで撮影されたことのない角度の画像もあり、
不鮮明だった地表の様子が鮮明に映し出されているんですねー

遅れていた水星探査

“メッセンジャー”は、NASAのディスカバリー計画の一環として行われている水星探査ミッションおよび探査機です。

“メッセンジャー”以前に水星に接近した探査機には、
1974年から1975年の“マリナー10号”があります。

でも“マリナー10号”では、
水星表面のわずか45%しか撮影できず…
なので水星は、太陽系でもっとも探査が遅れている惑星の1つでした。

ただ水星の探査には、
太陽から受ける膨大な熱、電磁波による通信障害、水星の公転速度が大きいことなど、
探査が困難な理由もあったんですねー

それが2000年に入って、
太陽系形成を研究するため、ようやく水星に興味がそそがれることに。

そして、次々に探査機を水星へ送る計画が立てられ、
その1つが“メッセンジャー”になります。
マリナー10号
メッセンジャー

“マリナー10号”の調査では、
水星の物理的な性質以外ほとんど分からなかったので、
“メッセンジャー”では水星を構成する物質、磁場、地形、大気の成分などが、
調査されるようです。


水星への道のり

“メッセンジャー”は燃料節約のため、
地球、金星、水星と複数回のスイングバイを行いながら、
水星の周回軌道に接近することになります。

その結果、地球から水星まで最短距離では約1億キロのところを、
79億キロもの軌道を辿ることになります。

スイングバイとは、軌道修正を目的とした天体への接近通過のこと。

“メッセンジャー”は、
今年1月に最初のスイングバイを行われているので今回は2回目。
水星表面から200kmまで接近し、数百枚の画像を撮影したそうです。

公開された画像は、
再接近から90分後、約2万7000kmの距離で撮影されたもの。

画像中央からやや下寄りにクレーターが見えますよね。

これは“カイパー”といい、
NASAの探査機“マリナー10号”が撮影した画像で見つかっていたもの。
このカイパーの右側から端にかけてが、今回初めて撮影される領域です。

“メッセンジャー”は、
2011年3月には、史上初めて水星周回軌道に投入される予定となっています。

来年の3月以降には、水星の素顔がいっぱい見れそうですね (^^


こちらの記事もどうぞ ⇒ 水星に大量の“水の氷”