薬屋のおやじのボヤキ

公的健康情報にはあまりにも嘘が多くて、それがためにストレスを抱え、ボヤキながら真の健康情報をつかみ取り、発信しています。

ニコニコ笑顔、ときに大笑い(三宅薬品・生涯現役新聞N0.304)

2020年05月25日 | 当店毎月発刊の三宅薬品:生涯現役新聞

当店(三宅薬品)発行の生涯現役新聞N0.304:2020年5月25日発行

表題:ニコニコ笑顔、ときに大笑い

副題:心も体も健康になる最高の治療法は、これにつきましょう

 当店新聞も2回連続してコロナ問題を取り上げましたところ、お客様から「三宅薬品さんの新聞だけは、何かパーッと明るい話題を取り上げてほしいわ。」とのご要望を受けました。そこで、コロナウイルスに対する免疫力をアップさせてくれもする明るい話題を探し出しました。
 もっとも、裏面の瓦版は、コロナ騒動のボヤキにしてしまいましたが。

(表面)↓ 画面をクリック。読みにくければもう1回クリック。裏面も同様です。

(裏面)瓦版のボヤキ

    今年はワラビが手に入らん

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我が女房の心不全闘病記

2020年05月20日 | 高血圧

我が女房の心不全闘病記

 2018年9月10日の記事 「ついに古希を迎えた小生、人生の考え方がまたひとつ変わってきました」 のなかで、女房の病気について次のように書きました。

 2か月ほど前に、3つ年下の女房が治療法がない慢性心不全とわかり、今のところ日常生活にさほど支障はないものの、もはや全く無理が利かない体になってしまった…。
 
なお、女房の体力低下は前からあり、女房が高齢者の仲間入りをした2年前に店の定休日を週2日(日、月曜日連休)としたところです。…女房も、無理が利かない体と上手に付き合いながら、“暇つぶし”と“ボケ防止”に店をやっていこう、そして、店は気の合ったお客様との楽しいコミュニケーションの場、という考え方に変わってきていますので、この先、夫婦で細く長く店はやっていけることでしょう。

 女房の体調変化は、4年ほど前(2014年:63歳)からありました。それまでは低血圧傾向にあり、血圧(上)が常時110程度でしたが、急に140ほどに上がったのです。こうした血圧の急激な変化は、血管のどこかで血液の通りが悪くなり、その先への血流確保のために心筋の収縮が以前より強くなった、という可能性が大きいと考えらます。
 でも、体調になんら変化がなくて、女房は、“まあ、これは年のせい。年齢相応の血圧になったわ。”と言い、検査も受けませんでした。そんな頃、小生の血圧も20ぐらいポーンと上がったものですから、“お互い、年を食ったもんだ”と、小生も気にしませんでした。

 今、思うに、このときに検査を受けておけばよかったのかも…。
 このブログの高血圧の記事 「 高血圧は健康で長生きできます。血圧の薬は飲んじゃダメ。中高年は180でも大丈夫。(改訂版)」 のなかで、小生は次のように書いているのですからね。
 
☆ 注意が必要、急な血圧上昇 
 ほぼ一定の値を示していた血圧が、過剰なストレス負荷などの原因が思い当たらないにもかかわらず、あるときから急に上がり始め、恒常的に3、40なり、それ以上にも上がってしまった、というような事態が発生したときには、何らかの血流阻害が体の中で起きていると考えるべきでしょう。こうした場合には、早速に生活習慣を改めるとともに、精密検査を受けられたほうがいいでしょうね。

 その後、女房の血圧は若干上がり気味でしたが、せいぜい150ほどにしか上がらず、体調も良好でした。しかし、それから2年ぐらい経った2016年頃、再び血圧が急上昇し、180ほどになりました。“こりゃあ、放っておくと、どこかの血管が詰まるかもしれん。”と、小生も少々心配になりました。 
 女房は薬剤師であり、無資格無免許の小生(ただし登録販売者の資格あり)よりも医学的・薬学的知見はあり、また、自分の体は自分が一番よく分かることですから、血管の詰まりを解消する漢方薬「丹参製剤」を飲み始めました。
 しかし、一向に血圧は下がってくれず、以前から感じていた“むくみ”が増してきました。そこで、当店に出入りしている漢方製薬会社の営業マンとあれこれ相談し、もう1種類漢方薬をあれこれ試すも、むくみはどれだけも取れず、血圧も高値安定。
 体調の変化としては、むくみの他は、少々息苦しさを覚えるだけで、日常生活に特に支障はなく、加齢により動脈硬化が進んでいるか、としか捉えていませんでした。
 今、思うに、ここまで急に上がって、決して下がらなかった血圧ですから、少なくともこの時点で検査を受けておけばよかったかもしれませんが、血管の詰まりを解消する方法は「手術か丹参製剤か」そのいずれかしかないでしょうから、女房は後者を選択したところです。もっとも、丹参製剤は規定量の半分しか飲まなかったですが。

 そうした対応を続けながら、さらに1年ほど経った昨年(2017年)11月に夫婦で富士五湖へ1泊2日で出かけ、標高差450mほどを往復する山登りをしてきました。恒常的に少々息苦しさを覚えるようになっていた女房ですから、往きは小休止をこまめにとってゆっくり登りましたので標準時間の5割増しを要しましたが、下りは標準時間で難なく降りられました。“けっこう丈夫いな、女房は。これなら心配はいらんわ。”と感じた次第です。
 ところが、今年(2018年)1月に女房が一人で名古屋へ行ったとき、長い階段を上る途中で息切れし、苦しくなって、しばらくじっとしていなければならない事態に。女房は、けっこう歩いたからそうなっただけかと思い、新たな対処法は何もとらず、やりすごしました。
 その後、息切れは少しずつ高まったようで、2月には漢方薬を1種類増やすことにしました。この時点で飲んでいた漢方薬・健康食品は次のとおりです。
 10数年前からずっと飲んでいる「銀杏葉エキス製剤」(抹消血流改善)と「高麗人参・シベリア人参製剤」(細動脈血流改善、冷え症改善)、最近飲み始めた「丹参製剤」(大動脈の詰まりを解消する漢方薬<ただし規定量の半量しか飲まず>)と「苓桂朮甘湯」(最終的にたどり着いた、むくみがどれだけかとれるようになった漢方薬)
 これに静脈流の改善に良い「四川富貴廣」(田七人参ほか生薬配合)を足す。

 しかしながら、息切れの改善は見られず、4月から疲労を感じたときには「牛黄製剤」を頓服で飲むようにしました。これは疲労解消にかなりの効果があります。
 この時点で、遅ればせながら精密検査を受けるべし、という状態に至っていたのですが、女房は娘と2人で6月に海外旅行に出かけることにしており、検査は旅行から帰ってから、ということにしました。旅行中は「牛黄製剤」を毎日しっかり飲む、これで乗り切れると考えられたからです。

 さて、何とか無事に海外旅行から帰って、早速に近所の循環器内科医院に行き、その紹介でG病院で精密検査を受けることになりました。
 その結果はというと、“こりゃあ、ひどい”という状態になっており、かなり特殊な症例ということで精密検査も2回にわたって行われ、後日、補足検査も行われました。
 診断の結果は、循環器内科医院の大先生(元G病院長で循環器内科のベテラン)とG病院の若手医師で若干見解が分かれましたが、最終的には「拡張型心筋症を伴う慢性心不全」という判定が下され、治療法はないというものでした。
 2回目の精密検査のあと、小生も立ち会って心臓の状態について説明を受けたのですが、聞くより見たほうがはやい。CTだかMRIだが知りませんが、その画像を見ると、左心室の冠動脈が真っ白で血流が止まった状態。左心室の周りから新たな血管が随分と伸びてきており、それでもって左心室の心筋を何とか働かせているといったところ。随分前に血管が詰まってしまったんだなあ、という印象を受けました。
 その辺りの説明を詳しくしてくれればいいのに、若手医師は、心臓の働きの基礎の基礎を説明した後、画像説明はそこそこにして、飲まなきゃいけない薬の説明をくどくど言い、おまけに食生活改善のため栄養士の指導を受けなさい、とまで言う。
 しびれを切らし、小生が“女房は薬剤師ですから…”と告げると、“あっ、そうでしたか”とくる。検査前に、調書には職業もちゃんと書いてあるのに、それを全然見ていない医者。出す薬もマニュアルどおり。これじゃあ、とんでもないヤブだ。
 ついでに付け加えておきますと、2回目の精密検査はカテーテル主体で、手術の扱いになり、きっと詰まっている血管の掃除でもしようということになったのでしょう、それを研修医にさせたものだから、これがへたくそで、無理にカテーテルを通そうとする。女房は一時的に窒息状態。死ぬかと思ったと言う。そして、生検もするからと、心筋の一部をつまみ取る。“あっ、取りすぎた”との声。心臓に穴が空くんじゃないかと、女房は心配になったそうな。まあ、そうしたことで、無事解放された後には、女房は心身ともクタクタに。恐れ入りました。

 ところで、左心室の冠動脈が詰まりかけたときには、何らかの狭心症の症状が出てもよさそうなものですが、女房には何らそうした症状が出ませんでした。そうしたこともあって、高血圧やむくみがどこからきているのだろうか、肝臓なのか、腎臓なのか、膵臓なのか、肺なのか、といったところを女房はいろいろ自分なりに探っていたのですが、どこということもない、さっぱり分からない、という状態でした。まさか心臓そのものだったとは思いもよらなかった、というのが検査結果を聞いてからの女房の弁。

 さて、その後の状況ですが、最初の検査で鉄欠乏性貧血がけっこうひどいことが分かり、これは女房も承知していたものの、鉄剤なり総合ミネラル剤を少しでも飲むと便秘し、なんら対処しないままできましたので、7月から循環器内科医院で定期的に鉄剤注射を受けることにしました。
 G病院の若手医師から処方された薬は、降圧剤2種類、血液をサラサラにするアスピリンと制酸剤、そしてコレステロール値がたいして高くもないのにコレステロール薬、あとは、むくみを取るための利尿剤が2種類、たしかそんなところでした。
 で、これら全部を規定量どおりに飲んだらどうなるか。女房も心得たもので、基本的に何も飲まず、です。(コレステロール薬については、このブログ記事 「 コレステロール降下剤は毒薬。更年期すぎの女性は飲んじゃダメ!(改訂版) 」を参照ください。)
 もっとも、利尿剤は即効的にむくみを取ってくれますから、2種類のうちどちらか一方を量を加減して飲んでみる、といったところです。そして、血圧が180と、医師から見ればチョウ高いですから、150を下回る程度に抑えられるよう、どちらか1種類をチビチビ飲んで、その後の検査をパスする。そうした飲み方をしています。
 その後、予後を見てみたいとのG病院の若手医師の要望があって、2度通わされるも、あとは循環器内科の大先生に定期的に通うからと頼み込み、なんとかG病院のヤブ医者からおさらばさせていただきました。
 さて、G病院から解放された11月下旬に循環器内科医院へ女房が行きましたら、大先生は心配顔で、“降圧剤が前回より倍量出ているがどうしてだろう?”とおっしゃる。すかさず女房が、“わたし、降圧剤、飲んでませんから心配いりませんわ”と返答する。すると、大先生は笑いながら、“少しは飲んだ方がいいんじゃないかあ~”といったようなやりとりをして、鉄分注射だけで帰ってきました。

 11月現在の体調は、7月から定期的に鉄分注射を受けるようになってグングン良くなりました。ヘモグロビンが少なきゃ、息切れするのは必然ですから、当然の結果です。加えて、赤血球に活力を与える(だから疲労も取れる)「牛黄製剤」を毎日飲むようにしましたから、より快調です。両先生とも慢性心不全がかなり改善していると驚いてみえます。
 でも、長い階段を上る場合はやはり息切れし、途中でストップして小休止、という登り方をしています。そして、日常は心臓に負担がかからないよう、決して無理な動きはしないと心がけています。でも、少しは足の筋肉に負荷を与えないと筋肉がやせてしまいますから、加減しながら自転車に乗ったり、歩いたりしています。

 治療法のない病ゆえ、最初の精密検査のあと、大先生は、“あなたは、もって20年でしょうなあ。”と、おっしゃる。即、女房は、“20年もなんて、先生。5年もてば十分ですわ、わたし。”と応答したとのこと。これには大先生もあっけにとられたそうな。
 還暦がとうに過ぎ、高齢者にもなり、あとは、いつピンピンコロリと逝ってもいい、できればそう願いたい、という気持ちになっている我が夫婦ですから、そうした返答になります。
(参考 延命治療を受けないためのリビングウィル(死の間際にどんな治療を望むかをあらかじめ示した書)を書く )

 ところで、女房が日常生活をするうえで、一つ困った問題が生じました。これは4月頃から出ていたのですが、ときおり咳き込むことです。スギ、ヒノキ、その他が原因して花粉症の症状が春先から6月頃まで毎年出ますから、咳の原因は花粉症と思っていたのですが、それがずっと続くのです。慢性心不全であると肺に水が溜まり、それがゆえに咳が出る、ということが往々にしてあり、原因は花粉症ではなく、慢性心不全だったのです。
 慢性心不全が原因して肺が弱る、水が溜まる、咳き込む、ということになるのですから、肺に活力を与える生薬を飲めば、咳が減ずるのではなかろうか。となると、霊芝がファーストチョイスで、これを毎日飲んで何とかならないか。そこで、霊芝配合の健康食品「参霊茸」を目安量の半量ですが、これを2か月飲み続けました。
 しかし、残念ながら改善の兆候は全く出てきません。よって、接客中や夜中に咳き込みがひどいときは、やむを得ず咳止液を頓服で飲んで咳を抑えていますが、そのうち漢方の咳止めを試してみようと女房は考えているところです。

 以上が、2018年11月末現在の女房の「心不全闘病記」(ちょっとオーバーな表現で、すみません)ですが、折をみて、その後の状況を追記したいと思っています。
 類似した病気をお持ちの方の参考に少しはお役に立てれば幸いです。

(2020年5月20日追記)
 当初は、半年ごとに追記しようと思っていたのですが、もう1年半も経ってしまいました。症状が進むのが当たり前のところ、逆に良くなってきて、お医者さんもたまげておられるような状態になってきたからです。
 当初は咳でけっこう悩まされていたのですが、これは市販の咳止め薬を頓服で使うことによって乗り切っています。
 今は3か月に1回お医者さんに行って鉄分注射をしてもらっています。
 利尿剤はその後、弱いものに変えてもらい、毎日飲むことによってむくみを緩和させています。
 何といっても、やはり漢方薬の力はすごいものがあります。
 なお、当初飲んでいた「丹参製剤」(大動脈の詰まりを解消する漢方薬)は飲むのを止め、血管改善のためのものは以前から飲んでいた「銀杏葉エキス製剤」(抹消血流改善)のみとし、「高麗人参・シベリア人参製剤」(細動脈血流改善、冷え症改善)はシベリア人参単剤のものに変更しました。
 静脈流の改善に良い「四川富貴廣」(田七人参ほか生薬配合)と「牛黄製剤」(赤血球に活力を与える。だから疲労も取れる)は引き続き毎日飲用。それに「鹿茸製剤」(生命力を養うベーシックなもの。牛黄の働きを補助。)を足しています。

 階段を登るには10段で小休止、こうしないと息切がひどくなる、という状態は続いていますが、何をするにもゆっくり動けば日常生活に全く支障はなく、症状の進行は全く認められない、といったところです。
 検査数値も異常に良くなり、お医者さんも漢方系の薬・健食に驚いてみえます。
 降圧剤は一切飲んでいないのですが、当初180ぐらいあったのが、今は130ぐらいになり、どうしてこんなに下がったのか不明ですが、小生思うに、心臓の働きが鈍ってきて高い血圧を維持することができなくなったのではないか、といったところでしょう。なんせ慢性心不全なんですからね。
 気がかりなのは体重増加。これはお医者さんが言っておられたとおり。食欲が旺盛なのは変わらず、動きはのろくなった、よってエネルギー差し引き計算すれば余りが出る、というものです。
 各種花粉に反応する女房です。例年、初夏もくしゃみや咳をすることが多く、加えて心臓の弱りから肺に水が溜まり、そのために咳が出やすい状態にあるものの、今年はコロナ対応もあって接客中はこれらはご法度なのですが、ほとんどくしゃみも咳も出ず、何が功を奏しているのかつかみかねていますが、とても助かっています。

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24節気の健康と食養:小満から芒種まで

2020年05月20日 | 24節気の健康と食養

 24節気の健康と食養:小満から芒種まで

 24節気を約5日ずつ3区分した「七十二候」というものがあり、気象の動きや動植物の変化を知らせています。「略本暦」に掲載された七十二候で、本節気は次のとおり。
 小満 初候 蚕起食桑(かいこ おきて くわを はむ)蚕が桑を盛んに食べ始める
      次候 紅花栄(べにばな さかう)紅花が盛んに咲く
      末候 麦秋至(むぎの とき いたる)麦が熟し麦秋となる

 立夏の次にやってくる24節気が小満で、麦の実が次第に充実してきた様がいわれです。毎年5月21日頃(2020年は5月20日)になります。
 野山は新緑が過ぎ、万物が次第に成長し、一定の大きさに達してくる頃となります。
 陽気が盛んになり、日中は汗をかき、暑さを感じます。紫外線がこれから一年で一番強い時期となり、ジリジリとした太陽光線で日焼けします。
 季節は完全に夏として実感できましょう。
 人の体は、新陳代謝を活発にする春の態勢から、元気よく動き回る夏の態勢へと完全に生理変化しています。春:肝の季節(厳密には春の土用:脾の季節を経由)から夏:心の季節への生理変化です。
  これを踏まえた夏の養生法を下記の記事で紹介しています。参照なさってください。
  
立夏は夏の入り、五味を上手に夏食に。先ずは「心」が求める苦味です。

 なお、以下の記事は、その一部を重複して紹介します。
 ここでは、小満から芒種までの養生について、まず、この時節として特徴的なものを紹介することにしましょう。
 この時期、当地岐阜の日最高気温は平年値で夏日となり、日最低気温は15度を超えます。よって、暑さと発汗の両方から、よく冷えた飲み物が欲しくなり、冷蔵庫からそれを取り出してがぶ飲みしたくなります。しかし、これは厳禁。このブログの「暑くなった5月半ば、“冷たい物中毒”から脱却するチャンス!」を参照ください。

 暑くなってきたこの時期からの健康法として、おすすめなのが「冷水シャワー」です。
 湯上がりにたっぷり冷水シャワーを浴びると、気分まで爽快となり、精神的ストレスも流しとってくれますよ。→ …始めましょう、冷水シャワー。万病に効果あり。… 
 これは五月病そしてこれから先に現れてくることがある六月病にも有効です。

 小満から芒種までの食養について、特徴的なものを2つ、これは一つ前の節気、立夏のときと同じですが、ここでも重複して紹介することにします。
 引き続きフキが旬です。市場では既に4月から出回っていますが、立夏からが本当の旬です。フキは初夏を代表する野菜で、その苦味が心を癒してくれますから、おおいに食したいものです。なぜ苦味がいいかは、のちほど説明します。
 もう一つが露地物のイチゴで、小満の頃にピークを迎えます。体がまだ暑さに十分に順応できず、体に熱がこもりがちになりますから、体を冷やしてくれる果物が欲しくなります。それに最適なのが旬のイチゴでしょう。

 立夏から心の季節になりますから、5つの味「五味」についても頭に置いといてください。漢方では、五臓のバランスを整えるため、夏は<主・苦味、従・辛味、添・甘味>この三味の組み合わせを最適としています。料理は、この三味を頭に置いて行っていただきたいものです。
 小満から芒種までの初夏にふさわしい料理としては、立夏に引き続き、やはりフキの煮物でしょう。少々甘味をつけ、辛味としては山椒の若芽がベストです。

 次回は、「芒種」(6月5、6日頃)からの健康と食養です。

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「夏」と「夏の土用」の「五味」(三宅薬品・生涯現役新聞バックナンバーN0.195)

2020年05月10日 | 当店発刊の生涯現役新聞バックナンバー

 毎月25日に発刊しています当店の「生涯現役新聞」ですが、これをブログアップしたのは2014年陽春号からです。それ以前の新聞についても、このブログ読者の方々に少しでも参考になればと、バックナンバーを基本的に毎月10日頃に投稿することにした次第です。ご愛読いただければ幸いです。

当店(三宅薬品)生涯現役新聞バックナンバーN0.:2011年5月25日発行
表題:「夏」と「夏の土用」の「五味」
副題:漢方味学を元に調理し、この夏を健康に過ごしましょう。

 ↓ 画面をクリック。読みにくければもう1回クリック。

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立夏は夏の入り、五味を上手に夏食に。先ずは「心」が求める苦味です。

2020年05月04日 | 漢方五季の食養

立夏は夏の入り、五味を上手に夏食に。先ずは「心」が求める苦味です。

 5月5日頃が立夏(2020年は5月5日)で、この日から夏に入ります。
 “春たけなわ”なんてとんでもない。春はとっくに過ぎています。4月16日頃に終わっていて、立夏の前日までは「春の土用」です。
 これは、中医学(漢方)の捉え方ですが、人の健康を考えると、これが正解でしょう。
 季節を単に外気温だけで判断しては間違いの元です。というのは、人を含め動物のみならず生き物は、日照時間などで季節を先取りし、生体反応を示すからです。
 春夏秋冬は、通常考える時期より約1か月前倒しして始まり、ほぼ真ん中で終わってしまって、その後の半月強は季節の変わり目と考えましょう。
 さて、夏は、立夏から始まり、7月19日頃(大暑の約4日前)で終わります。そして、7月20日頃の「夏の土用の入り」から8月7日頃(立秋の前日)までが「夏の土用」となります。
 ところで、梅雨がない地域が大半の中国大陸に対して、日本は北海道を除いて梅雨があります。夏(立夏から)が始まって1か月少々で梅雨入りし、夏の土用の入り頃まで続きます。この梅雨時の健康法となると、中国大陸の主要部の夏とはけっこう様相を異にしますから、それとはどれだけか違った健康法を取らねばならないでしょう。
 これについては、別ページで示しましたので、そちらを参考になさってください。
  梅雨時の健康法は「湿熱」疾病と「冷たい物中毒」の合併症からの脱却

 ここからは一般的な夏について解説します。
 
立夏を過ぎれば、屋外で仕事をするとなると、日中は大変な暑さを感じ、かなりの汗をかきます。これが正常です。汗はかきたいものです。老廃物は、尿として全てを排出するのは不可能でして、汗腺からしか排出できないものもあるからです。
 そして、夏は早々に日が昇り、日が落ちるのも遅く、活動時間が長くなります。夏至は夏のほぼ真ん中に位置することから、当然にそうなります。
 そうなると、血液循環が他の季節よりずっと多くなりますから、心臓の活動が必然的に高まります。つまり、夏は心臓の季節なのです。
 心臓はそれを心得ていて、活発に働いてくれるものの、炎天下での重労働が続けば、当然にオーバーヒートしてしまいますから、心臓を労わってあげねばなりません。
 特に、現代人は飽食がもとで動脈硬化を起こしていることが多く、血圧が高めの傾向にありますから、心臓は年中疲労気味で、要注意です。

 そこで、本題の夏食ですが、漢方の世界では五味に注目します。酸味、苦味、甘味、辛味、塩味の5つです。これは、季節(春、夏、土用、秋、冬の5つ)と、主要臓器(肝、心、脾、肺、腎の5つ)に、それぞれ対応しています。春は酸味で肝、夏は苦味で心、土用は甘味で脾、秋は辛味で肺、冬は塩味で腎です。なお、脾は消化の要で、胃と考えていただいてけっこうです。
 さて、夏は心の季節で、心臓が重要な働きをしますから、心臓を労わるために心が求める苦味を補ってあげる必要があります。
 近年、大変注目されるようになった沖縄の苦瓜「ゴーヤ」、まだ時期は早いですが夏にベストな食材となります。それ以外に苦いものなら何でもけっこうです。例えば立夏頃に旬となるフキがあります。
 なお、半世紀前(小生が子供の頃)のキュウリは頭のほうが苦かったのですが、近年は品種改良されて全然苦くありません。キュウリは単に体を冷やすだけの野菜になってしまい、実に残念です。もっとも、そう思うのは小生が年を食ったからの話で、子供の頃はキュウリの
頭のほうは苦くて食いたくないと捨てていましたが、これは、子供の場合は心臓も若くて元気ですから格別に苦味を求めず、そういう反応を示すのでして、現代の子供も通常は同様な嗜好を示します。これが正常です。もし、子供が苦いものが美味しいと言い出したら、心配せねばなりません。この子の心臓は老けてしまったんだと。

 年を食って高齢者になった小生ほどの年齢に至らなくても、厄年を過ぎればたいていは苦味を求めるようになります。これは、心臓の弱りもありますが、胃が疲れると苦味が健胃薬として効くことも一因しています。先の子供の例もストレスから来る胃の弱りが原因かもしれません。あるいはその両方かも? そうなると恐ろしいことです。
 いずれにしても、年を重ねると苦味の強いものを求める傾向が出てきます。
 特にこの時期、暑さと発汗の両方から、晩酌には苦味の利いたビールがことの他うまいと感じます。(ただし、冷えたものは厳禁。このブログの「暑くなった5月半ば、“冷たい物中毒”から脱却するチャンス!」を参照ください。)

 かと言って、苦味のあるものばかり摂取していると、食味が偏りすぎて、苦味を嫌う肺にダメージを与えます。そのために肺を守る辛味を加える必要があります。そして、甘味をどれだけか添えるとベストです。何事もバランスが肝要ですからね。
 夏は<主・苦、従・辛、添・甘> この三味の組み合わせを知っておいてください。
 ビールのツマミには、第1にピリッとしたものを、第2に甘味のあるものを、ということになります。ここで言う甘味は饅頭やケーキではありません。それは直ぐ後で述べます。

 この三味を組み合わせたお勧め料理で真っ先に挙げられるのが、皆さん良くご存知の、そうです、ゴーヤチャンプルということになります。
 ゴーヤの苦味、コショウなり唐辛子の辛味、そして隠し味としてみりんで甘味を添えると、コクが出て美味しくなること請け合いです。
 なお、漢方の味学では、豚肉や卵など動物性たんぱく質を甘味食材と考えます。
 よって、夏は、甘味は添えるだけのものですから、豚肉や卵はスタミナが付くからといってドッサリ入れるのではなく、脇役の存在とすべきでしょう。
 なお、ビールのツマミにサラミやビーフジャーキが合いますが、これらは甘味食材ですから、ちょっとだけにすると良いです。

 4つ目の味である酸味は、この時期、ほどほどであれば何ら問題ありません。
 夏に避けねばならないのが、最後に残った5つ目の塩味です。
 塩気が多いと心臓に悪いです。というのは、塩は体温を上げる力を持っていますから、塩分を摂りすぎると、夏季は内外から体熱を上げることになり、熱が体にこもってしまうからです。
 汗をかいて塩分が抜けますから、体は塩気を求めたくなりますが、調理は少々薄味ぎみ(ただし、減塩のし過ぎはかえって問題がでますから、塩辛くない程度であれば特に問題なし)にしたいものです。薄味では我慢できない(ある程度塩味が利いたものが欲しい)という方には、天然塩で味付けなさってください。天然塩に含まれる“にがり”
の苦味が心臓に良いですから、少々塩気が多くてもその害を打ち消してくれましょう。

 夏は<主・苦、従・辛、添・甘>三味の組み合わせを意識しながら、酸味で変化をつけ、塩味を控え気味にするという調理をしていただければ、健康的な食生活となりましょう。
 なお、夏野菜が旬の食材として登場してきます。大いに食していただきたいものです。どれも体を冷やす食品で、内にこもった熱を取ってくれます。
 ただし、クーラーの利いた職場で長く仕事をなさっておられる方は、体が冷えていることでしょうから、夏野菜は生食せず、火を通して、冷を弱めてお召し上がりください。
 また、冷えを強く感ずるようなら、体温を上げてくれる塩味を利かせるのも手です。

 こうした冷え症体質の方は、体内温度が低い低体温症のことが多いですから、ぬるめの湯に長く浸かり、体内温度を上げてあげましょう。そして、湯上がりには冷水シャワーで皮膚を引き締め、体熱を逃がさないようにします。
 暑くなってきたこの時期からの健康法として、どなたにもおすすめなのが「冷水シャワー」です。湯上がりにたっぷり冷水シャワーを浴びると、気分まで爽快となり、精神的ストレスも流しとってくれますよ。→ …始めましょう、冷水シャワー。万病に効果あり。… 

(追記)
 ところで、夏は長いです。そこで、「24節気」ごとの健康と食養について紹介しています。併せてお読みいただければ幸いです。
 24節気の健康と食養:立夏から小満まで
 24節気の健康と食養:小満から芒種まで

 24節気の健康と食養:芒種から夏至まで
 24節気の健康と食養:夏至から小暑まで
 24節気の健康と食養:小暑から大暑まで
 24節気の健康と食養:大暑から立秋まで(夏の土用)

五行配当表
(下図) 各ブロックの端に味が表記されています。
     
 「水」・「冬」のブロックの左端が味の「鹹」ですが、塩のことです。

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