薬屋のおやじのボヤキ

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24節気の健康と食養:大暑から立秋まで

2024年07月21日 | 24節気の健康と食養

 24節気の健康と食養:大暑から立秋まで

 24節気を約5日ずつ3区分した「七十二候」というものがあり、気象の動きや動植物の変化を知らせています。「略本暦」に掲載された七十二候で、本節気は次のとおり。
 大暑 初候 桐始結花(きり はじめて はなを むすぶ)桐の実が生り始める
    次候 土潤溽暑(つち うるおうて むしあつし)土が湿って蒸暑くなる
    末候 大雨時行(たいう ときどきに ふる)時として大雨が降る

 小暑の次にやってくる24節気が大暑で、毎年7月23日頃(2024年は7月22日)になります。気温もどんどん高くなって、読んで字のごとく、暑さは大暑でもってピークを迎えるということになりましょうか。特に梅雨のある本州・四国・九州では、例年、梅雨明けしてしばらく経って大暑を迎え、梅雨明け後の1週間、10日は猛暑となることが多いです。今年はまさにそうで、大変な暑さとなりました。

 ところで漢方5季(春夏秋冬と土用)の区分では、大暑から立秋までは、夏の土用(7月19、20日頃~立秋の前日まで)と概ね一致します。
 よって、『24節気の食養:大暑から立秋まで』は、投稿済みの次の記事と大きく重複しますから、先ずはこれをご覧ください。
 夏の土用に何を食べますか。まずは「体の中の水害を防ぐ」ことから。

 これに少々補足します。
 この時期、例年、梅雨明け後の1週間ほどは猛暑にさらされ、かつ、地面の湿り気で湿度も高く、蒸し暑さがとてつもないものとなります。昼間、屋外に長時間いると、熱中症の危険が大です。その時期が過ぎれば、湿度は低下し、少し楽になります。
 昼間、暑い盛りに、体の芯を冷やしてくれるスイカがとてもおいしく感じます。でも、冷蔵庫で冷やし過ぎたスイカの食べ過ぎは「冷たい物中毒」の恐れがあり、要注意です。
 ところで、この時期には、冷蔵庫で異常に冷たくした水や茶、さらには氷を浮かべた飲み物をやたらと口にしたくなります。でも、日本よりもっと暑いアラビアやインドでは真夏は熱い湯や茶を飲むのですし、お隣の中国では若い女性も熱い湯を飲みます。日本では梅雨明け後の1週間ほどは湿度が高く、体に熱がこもって、異常に冷たい物を取りたくはなりますが、可能なかぎり控えたいものです。なんせ胃の仕事は物を溶かす「溶鉱炉」なんですから、胃袋が冷えては働くことができないからです。
 喉が渇いたときの水や茶の飲み方は、当店の生涯現役新聞No.354で「三献の茶」を紹介しました。ご参考になさってください。(
近日アップ)→ 歴史に学ぶ胃のいたわりかた 胃は熱いものを欲しがる「溶鉱炉」であることをお忘れなく

 クーラーが必須となった今日、快適な冷房も長時間あたると、体が冷えすぎてしまい、様々なトラブルが発生します。その対応策は、前々回の「夏至から小暑」の記事で書きました正しい入浴法や、前回の「小暑から大暑」記事で書きました貼るカイロの利用があります。参考になさってください。
 この時期に旬となってくるのが、真夏の果物です。露地物のスイカ、メロンが出回わります。これらは、体に熱がこもる昼間に召し上がると、熱取りとなります。そして、昼食や夕食にはトマト、キュウリ、ナスの生食をぜひ。これらも体の熱取りになります。

 大暑が過ぎた頃に「土用の丑」の日がやってきます。この日に鰻を食べると滋養が付き、夏病みしないと言われます。中国や韓国では、概ね「土用の丑」と同じ頃、その前後10日の日の3回を「三伏」*といい、1年で一番暑い時期とされ、肉料理で滋養をつける習慣があります。韓国料理の「参鶏湯」が有名です。これについては、当店新聞2016年8月号で紹介したところです。
(注)*「三伏」とは、正確には次のようになります。
 夏至から数えて3番目の庚(かのえ)の日から「初伏」が始まり、夏至から4番目の庚の日から「中伏」が始まる。そして、立秋以後の最初の庚の日から「末伏」が始まり、初伏、中伏、末伏の総称が「三伏」となる。初伏と末伏はそれぞれ10日間と日数が決まっているが、中伏の日数は年によって異なる。夏至から立秋までの間に、庚の日が4回ある場合、中伏は10日間、5回ある場合は20日間となり、「三伏」の期間は年によって30日間となったり40日間となったりする。

 寝苦しさが一番ひどくなるのもこの時期です。敷布団が背中にぴったり張り付いて、暑くって汗をかき、熟睡できません。
 よって、女房はこの時期、畳の上で寝ています。
 小生も以前はそうしていましたが、1段レベルアップして本格的な「平床寝台&硬枕利用」を2015年10月から実行しています。
厚手のベニヤ板と木枕を使い、下図のようにして寝るのです。

           

 「人は病の器」と言われるほどにたくさんの病気を抱えているのですが、背骨と首骨を正してあげると、一見無関係と思われる部位の様々な病気が治癒してしまうことがけっこうあります。整体治療がその良い例ですが、寝方一つでそれが十分に期待できるとのことで、小生も実行しているのですが、これに慣れるまでが大変です。1年は掛かりました。興味がお有りな方は、次の記事をご覧ください。
 なんと腰痛も解消!背骨と首骨を正す西式健康法「平床寝台&硬枕利用」

 次回は、「立秋」(8月8日頃)からの健康と食養です。


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