雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

巨星の最期 ・ 小さな小さな物語 ( 733 )

2015-09-24 14:39:31 | 小さな小さな物語 第十三部
『 (一部割愛) 老齢期になると星は巨大化します。太陽は地球のざっと100倍の直系がありますが、その太陽よりも何百、何千倍というようなサイズの星もこの宇宙には存在しています。シルバー世代の星は、とにかく大きいのです。その後は? 実は、星も最後は死んでしまいます。星の終末の様子は2種類にわかれます。一つ目は、大きくなった星がさらに膨らむので、しゃぼん玉のようになり、さらに自分自身のガスを宇宙にゆっくり、ゆっくりまき散らしてついに消滅してしまうタイプです。2番目は、ある日とつぜん、星そのものが爆発をおこして飛び散って死んでしまうタイプです。この爆発を超新星といいます(他のメカニズムで起きる場合もあります)。
地球から観察すると、新しい星が出現したようなので、新星という文字がつきますが、実態は星の死です。  (以下割愛) 』
以上は、毎日新聞4月23日付朝刊の『県立大西はりま天文台からの便り』の天文科学専門員・鳴沢真也氏の記事を流用させていただきました。

いつも愛読させていただいているコーナーですが、『はるかな宇宙へ』という表題もついていて、壮大な宇宙の現象のワンカットを簡潔に教えてくれる記事なのです。
今回は、『クラゲ星雲』という見出しもついていて、クラゲ星雲の見事な写真も掲載されています。
この星雲は、肉眼では見えないそうですが、今から3千~3万年前に起きた超新星爆発の残骸だそうです。地球からは約5千光年離れていて、大きさは70光年程度あるそうです。
いつものことですが、宇宙に関する記事は、何とも壮大です。
「3千~3万年」ということは、その程度の差は誤差の範囲だということかもしれませんが、その間に、私たち人間であれば、何世代経ているのかと計算するには、電卓が必要になります。さらに、5千光年離れていて、70光年の大きさがあるとなると、想像の域さえ超えてしまいます。

宇宙や天文に関するお話は、私のように知識がなくても好き勝手の想像を広げることが出来る楽しい分野です。
日夜大変な苦労を重ねて研究されている方々には申し訳ないのですが、素人が考える分には、少々の思い違いなど気にすることなく想像することが出来、遠い昔の羊飼いたちが夜空を眺めながら星座を想い描き、物語を生み出したのも何だか分かるような気がしてしまいます。
しかし、今回の巨大な星の最期ということを考えますと、何ともスケールの小さな話ですが、人間の終末と似ているような気がするのです。

「巨星落つ」などという言葉がありますが、偉大な人物が死去した時などには、今でも似た表現が使われることがあります。
いうほどの「巨星」であったかどうかマユツバのような気がすることもありますが、「ゆっくりゆっくり吐き出しながら・・・」と「突然爆発を起こし・・・」という表現を見ますと、一般的には平凡な人生を送ったとされる人であっても、そのスケールはともかく、何だか人間の生き様、散り方、を教えられているような気もするのです。
さて、私は、どちらのタイプを目指すことにしますか・・・。

( 2015.04.24 )

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