雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

女子マラソン 鈴木優花さん6位

2024-08-11 18:27:41 | 日々これ好日

   『 女子マラソン 鈴木優花さん6位 』

   パリ五輪 女子マラソンで
   鈴木優花さんが 6位に入賞した
   これで マラソン競技は 男女ともに6位入賞となった
   大健闘だったと思う 
   今 テレビでは 自転車競技が行われているが
   パリ五輪も 間もなく閉幕を迎える・・・

                  ☆☆☆

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道長と紫式部 ・ 望月の宴 ( 117 )

2024-08-11 08:24:36 | 望月の宴 ③

     『 道長と紫式部 ・ 望月の宴 ( 117 ) 』 


若宮(敦成親王。母は彰子中宮。)の五十日の御祝いということで、人々は酔い乱れて、何とも恐ろしげな今夜の様子と見て取って、宴が終るとすぐに、わたし(紫式部らしい)は宰相の君と言い合わせて隠れてしまおうとしたが、東面(ヒガシオモテ)の部屋には殿の君達(トノノキンダチ・道長の子息。頼通、教通ら。)や宰相中将(藤原兼隆)などが入り込んでいて騒がしかったので、二人で御几帳の後ろに隠れていたところ、二人とも殿に見つかってしまった。
「歌を一首お詠みなさい」と仰せになるので、たいへん困ってしまい恐ろしくもあり、
『 いかにいかが 数へやるべき 八千年(ヤチトセ)の あまり久しき 君が御代をば 』
( 御五十日のお祝いに際して どのように数えるべきでしょうか 千代八千代にも余る 若君の御代を )
と、お詠みしますと、「おお、見事にお詠み下さいましたな」と、二度ばかり口ずさみになって、すぐさま仰せられた。
『 あしたづの 齢(ヨハヒ)しあらば 君が代の 千歳の数も かぞへとりてん 』 
( 私に鶴のような 千年の寿命があれば 若宮の御代の 千年という数も 数え取ることが出来るのだが  )
あれほど酔っておいでだったのに、お心にかけている筋の事なので、このように続けてお詠みになられたのだと思われた。

こうして、通例の作法の禄などがあって、人々は何とも締まりのない有様で、よろけながら退出なさった。
殿の御前は、「宮(彰子)を娘としてお持ちしていることで、私は恥じることがない。私を父として持って、宮にとっても悪くあるまい。また、母だって、たいそう幸せ者だ。良い夫をお持ちだから」などと、冗談をおっしゃるのを、上(倫子)は、たいそうきまり悪く思われて、あちらの部屋に去ってしまわれた。

こうして、中宮(彰子)は十七日(十一月)に内裏に還御なさる予定だったので、その為の支度に女房たちは大忙しである。
その夜になると、いつものように里に退出していた者たちも皆参集した。女房たちの半数は、髪上げなどしてきちんと正装している。四十人余りが伺候している。
たいそう夜が更けたので、あわただしく還御なさる。女房たちの車のことでいざこざもあったが(紫式部と馬中将の間でもめ事があったらしい。)、「いつもの事だ。聞き入れることはない」と仰せられて、殿(道長)は相手になさらなかった。
中宮の御輿には宣旨の君(中宮の上臈女房)が同乗なさった。糸毛の御車(屋形の外部を絹の組緒で飾った牛車。)には、殿の上(倫子)と少将の乳母が若宮をお抱きになって乗った。
この後も、あれこれとあるが、わずらわしいので書かなかった。

殿からの昨夜の御贈物は、中宮は今朝になってから、ゆっくりと落ち着いてから御覧になられると、御櫛の筥一双(ヒトヨロイ)の中の品々は、見尽くすことが出来ないほどである。さらに、御手筥一双で、その片方の筥には、白い色紙を綴じた冊子などで、古今集、後撰集、拾遺集などが五巻に作られていて、侍従中納言(藤原行成、三蹟の一人。)と延幹(エンカン・能書の僧。)とがそれぞれ冊子一帖に四巻をあててお書きになっている。懸子(カケゴ・中筥)の下には、元輔(清少納言の父。)、能宣(ヨシノブ・大中臣能宣、三十六歌仙の一人。)といった古の歌人の歌集を書写して入れてある。

     ☆   ☆   ☆

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