雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

地球の仲間たち

2018-07-31 18:56:29 | 日々これ好日
        『 地球の仲間たち 』

     本日 火星が最も接近するとか
     今夜十時頃には 月の南西に火星 その西に土星 さらにその西に木星と
     天候さえ良ければ 地球の仲間たちが 三つ見える
     火星が大接近しても びっくりするほどのことはないが
     暑さも 浮世の憂さも ほんの一瞬 忘れることが出来るかもしれませんよ

                          ☆☆☆ 
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ターニングポイントか? ・ 小さな小さな物語 ( 1106 )

2018-07-31 08:15:37 | 小さな小さな物語 第十九部
異常なほどの高温、記録的な豪雨、止めを刺すかのように、これまでに経験したことのないような進路を取る台風と、少なくとも、明治維新間もない頃からの記録を参考にする限り、この七月は大変厳しい天候の一ヶ月でした。

例えば、この七月には、各地で何度も「40℃」が観測されていますが、今のところ、ある程度限られた地域という感はありますが、猛暑日とされる35℃を越える地点となりますと、北海道はまだそこまでいっていないようですが、その他の地域では、ほとんどの観測地点で記録されたり、接近したのではないでしょうか。
テレビ放送においても、ニュース番組やいわゆるワイド番組などでは、天気予報に関係する報道がその量を増しており、内容的にも予算が投入されているらしく多彩になり、一つの番組の人気度、あるいは視聴率にも大きな影響を与えつつあるようです。

さて、この七月の異常な気象状況を、近い将来私たちはどのように表現するのでしょうか。
「2018年(平成三十年)の七月は異常に暑い夏だった」と言われるようになるのでしょうか。
それとも、「2018年の七月が、『40℃時代の日本』へのターニングポイントの月であった」と言われるようになるのでしょうか。
いずれにしても、今年の七月を経験した私たちは、暑さというものに対して、もっともっと真剣に、そして具体的な行動をとる必要があるのではないでしょうか。
個人的には、すぐにでも具体化してほしいと思うことは、気象庁から出される暑さに関する注意報などを、大雨や大風に対する警報などと同格にして、少なくとも、小中学生の登校や授業内容などに制限をかけることを義務化すること。そして、少なくとも義務教育の教室などには空調施設を義務化し、現在、教室にはエアコンがなく、職員室には設置されている場合には、教室にエアコンが設置されるまでは、ただちに、職員室のエアコンの使用を禁止にしてほしいと思うのです。
少々、言い過ぎでしょうか。

いずれにしても、『40℃時代の日本』が定着するものとしての対策が必要だと思われます。
二年後に迫った東京オリンピックは、ある意味では格好の試金石になることでしょうが、遠来の選手や観衆たちを、どの程度暑さに耐えられるものか、テストする場にしてはならないと思うのです。
明日からは八月、厳しい暑さはむしろこれからという時期ですが、旧盆が過ぎる頃になれば、朝夕は少しばかり涼しさを感じるようになるはずです。そうなれば、暑さ対策などは、次第にしぼんでしまうことが危惧されます。
「暑さは自然災害の一つ」であることを、しっかりと認識し合いたいと思うのです。
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まだ迷走中

2018-07-30 19:02:45 | 日々これ好日
        『 まだ迷走中 』

     西に向かった台風12号は さらに南に向かうとは・・・
     よほどJRの線路が気に入っているとしても 迷走が過ぎる
     なお 丸一日ほどは 鹿児島の南海上で迷走するらしい
     影響を受ける地域の方々は くれぐれもご注意下さい
     明日で七月が終わるが 夏はこれからが本番
     残念ながら 暑さも台風も まだまだこれから

                       ☆☆☆ 
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鳴る矢を射る ・ 今昔物語 ( 27 - 33 )

2018-07-30 08:24:19 | 今昔物語拾い読み ・ その7
          鳴る矢を射る ・ 今昔物語 ( 27 - 33 )

今は昔、
西ノ京の辺りに住んでいる者がいた。
父はすでに亡くなり、年老いた母が一人いた。男の子が二人いたが、兄はある屋敷に侍として仕え、弟は比叡山の僧になっていた。

さて、その母が重い病にかかり、何日も寝込んでいたので、二人の子はともに母に付き添い、西ノ京の家で世話をしていたが、母の病が少し良くなったので、弟の僧は三条京極の辺りに住んでいる師僧の所へ出かけた。
ところが、その母の病が再び悪化し死にそうになったので、付き添っている兄に母は、「私は間もなく死ぬでしょう。死ぬ前にひとめあの子(弟の僧)に会いたい」と言った。兄は母の願いを聞いたが、すでに夜になっており、従者もいない。三条京極の辺りとなれば遥かに遠い。どうする術もない。
そこで、「明朝には呼びに行かせましょう」と母に言うと、母は、「私は、とても今宵一夜を越せそうもない。あの子に会わないで死ぬのは、とても心残りです」と言って、弱々しくどうしようもないとばかりに泣くので、兄は、「それほどまでお思いなら、どうということはありません。夜中であっても、命を気にすることなく、呼びに行きましょう」と言って、矢を三本ばかり持って、たった一人で家を出て、内野を通って(大内裏の中を東西に通り抜けることを言う)行ったが、夜は更けしかも冬のことなので、冷たい風が吹きつけ、怖ろしいことこの上なかった。さらに、月のない闇夜の頃なので何も見えない。応天門と会昌門との間を通り抜ける時は、堪えられないほど怖ろしかったが、必死に我慢して通り過ぎた。

ようやく、師僧の僧房に行き着いて弟を尋ねると、弟の僧は今朝比叡山に登ったというので、仕方なく走って引き返したが、来るときのように、応天門と会昌門との間を通ったが、来るとき以上に怖ろしかったので、急いで走り過ぎながら、応天門の上の層を見上げてみると、真っ青に光る物がある。暗いため何物か分からないが、鼠のような鳴き声をしきりにし、わっはっはと笑った。頭の毛が太くなり(大変恐ろしいさまの表現)死にそうな思いであったが、「狐の仕業だろう」と思って心を励まし、西の方向に行くと、豊楽院(ブラクイン)の北の野に丸くて光っている物があった。それを鳴る矢(鏑矢。悪霊を追い払う力があると考えられていた。)で以って射ると、射当てたと思うや消えてしまった。
こうして、西ノ京の家に真夜中頃に帰り着くことが出来た。けれども、その恐ろしさのためか、数日間熱を出して寝込んでしまった。

思うに、どれほど気味が悪く恐ろしかったことだろうか。けれども、「それは、きっと狐などの仕業であろう」と人々は言い合った、
となむ語り伝へたるとや。

     ☆   ☆   ☆
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西へ西へと

2018-07-29 18:26:58 | 日々これ好日
        『 西へ西へと 』

     台風12号は これまで経験したことのない進路を取って 
     西へ西へと
     三重県に上陸した後は 大阪を経由して JRの線路の上を走るように
     西へ西へと
     当地も沿線上にあり しっかり通過してくれた
     それも 新幹線並みならともかく 各駅停車よりも遅いスピードで
     未だに九州にあり 先の豪雨の被災地も 大雨が心配されている
     せめて 新たな災害を誘発せぬことを 祈るばかり

                       ☆☆☆ 
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なぜ私は途中下車したのか

2018-07-29 07:55:46 | 私の好きなフレーズ
     あの時、なぜ私は途中下車したのだろうかと思うことがある


もう遠い日の出来事であるが、あの時、なぜ私は途中下車したのだろうかと思うことがある。
あれから歩きだして、もう一度電車に乗ったはずなのだが、その後の行動はおぼろげで、今一つはっきりしない。
ただ、はっきりしていることは、あのあと家に辿り着き、今こうして病院のレストランで人の心配をしながら食事をしているということである。もしかすると、あの途中下車は、私にとって必要な行動だったのかもしれない、と思うことが時々ある。


                           ( 「小さな小さな物語」第八部 No.458 より )
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郷土の代表

2018-07-28 18:24:17 | 日々これ好日
        『 郷土の代表 』

     夏の高校野球県予選 わが県の代表二校が決まった
     この春は 一校も出場できなかっただけに
     郷土の代表として 健闘してくれることを期待
     もっとも 日頃は 郷土なんて感覚全く持っていないだけに
     少々 面はゆい気持ちもするが・・・

                       ☆☆☆
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秩序の姿 ・ 小さな小さな物語 ( 1105 )

2018-07-28 08:14:22 | 小さな小さな物語 第十九部
私たちが社会生活を送る上で、自主的であれ強制的であれ、何らかのルールが必要なのは当然のことです。自由気ままであるとか、人権侵害であるとか、秩序に対抗すべき行動や発言、あるいは、その締め付けに対する反抗もよく見られる現象です。
しかし、国家であれば国家なりに、地域社会ならばそれなりに、もっと小さな近隣などの生活圏、一つの家庭においても、スムーズな生活を送るためには、ある程度の秩序は絶対に必要だと思うのです。それは、もっと大きく言えば世界平和の根幹はどう秩序を保つかということでもあります。
その秩序を保つために、法があり、慣例があり、良識があり、それらを承知し身につけるために教育があると思われます。
しかし、正しい秩序がどういう姿をしているのかは、分かりにくいものです。

おそらく私たちの先輩たちは、人類が登場した昔から、二人なら二人の間で、三人なら三人の間で、ある種の秩序が保たれるように努力し知恵を働かせ続けたと思うのです。
やがて人口が増え、他民族との接触が起こり、衣食住を自然の恵みだけでは満足できなくなるにつけ、人間関係は複雑さを増していきます。秩序は、もはや、慣習や良識だけでは対抗できなくなり、法という強権を持ったルールを考えだし、罰というものさえ考えだされました。
法治国家という言葉があるように、すべてが法律により国家や組織が運営されるという社会が登場してきて、慣習や良識とされるものが無視される現象もみられるようになります。
社会生活を守るのが秩序であり、複雑な社会の秩序を守るためには、それが有効に機能するために法があると思うのですが、その法に欠陥があり、さらに法を司る権力が平等でないとなれば、社会は軋み苦しむ人たちを生み出すことになります。

このところ、機能していたと思われる秩序に揺らぎが見られるような気がしてなりません。
世界は、貿易戦争という言葉のもとで、世界中が揺らいでいる感があります。長い時間をかけて積み上げてきたと考えていた秩序も、別の立場から見ればそれは不公平なルールに見え、その人物が有力者となれば、これまでの秩序は根こそぎ覆される可能性が出てきます。
わが国では、かつての大事件の加害者たちの死刑が執行されました。予想されたことながら、死刑執行に対する非難や死刑是非論が表面化しました。法務大臣の苦悩は、法秩序の責任者とはいえ痛ましい気がします。この段階で非難するのは気楽な話ですが、もっと冷静な時点での国民の意思統一が必要な問題と考えます。
文部省というのは、国民の教育の根幹を統括する機関だと思うのですが、およそ一般良識では信じられないような汚職が行われているようです。報道されているのは、おそらく氷山の一角だという気がしてなりません。
まだ幼い子供や乳幼児に対する犯罪が後を絶ちません。実の親が加害者という例も少なくありません。秩序というより、動物の本能さえも退化が始まっているのでしょうか。

テレビの報道などを見ながら好き勝手な意見を並べていますが、実は、このように好き勝手な意見を述べることが出来るのは、世界的に見た場合、ごく当然というわけではないのです。自由や人権の抑圧や束縛が日常化している社会も少なくなく、私たちの社会は、かなり快適な秩序を築き上げているように思われるのです。
ただ、秩序は揺れ動きやすいものです。どんな法律や罰則を作っても、良識や慈悲に訴えても、常に変化していく性格を擁しているようです。それも、不公平な方向にです。
私たちは、今日一日の生活が、多くの秩序によって守られていることを、たまには考えてみる必要があるような気がするのです。
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台風 進路変更

2018-07-27 19:01:21 | 日々これ好日
       『 台風 進路変更 』

     台風12号 進路がどんどん変わっている
     当地は大丈夫と思っていたが 直撃の可能性も
     最新情報では 予想進路はさらに南に変わっているが
     大きな影響は 避けられないようだ
     特に これまでほとんど経験したことのないような方向からの襲来なので
     予期できぬ被害も 心配される
     できる準備はして あとは神頼み

                         ☆☆☆
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子が危ない ・ 今昔物語 ( 27 - 32 )

2018-07-27 08:20:52 | 今昔物語拾い読み ・ その7
          子が危ない ・ 今昔物語 ( 27 - 32 )

今は昔、
民部の大夫[ 欠字あり。姓が入るが不詳。]頼清(伝不祥)という者がいた。斎院(サイイン・賀茂神社に奉仕した未婚の皇女)の年預(ネンヨ・雑務にあたる職務)であったが、斎院の勘当をこうむり、その間、木幡(コハタ・宇治市内)という所に領地があったので、そこへ行って謹慎していた。

ところで、頼清が下女として使っている女がいた。名前を参川の御許(ミカワノオモト・御許は敬称)という。長年仕えていたが、この女には京に実家があったが、主人の頼清が斎院の勘当を受けて木幡に謹慎したので、女は長い間実家に帰っていた。すると、頼清のもとから、舎人男(トネリオトコ・貴族に仕え雑用にあたる下男)が使いに来て、「急ぎの用がある。すぐに参れ。このところ木幡にいらっしゃる殿は、特別な用事が出来て、昨日出立された。山科にいる人の家を借りて、そこへ移られた。急いでそこへ行くように」と言う。
女は、五歳くらいの女の子を持っていたが、その子を抱いて急いで向かった。

行き着くと、頼清の妻は、いつもより女を愛想よく迎え、手厚くもてなし食事などもさせたが、忙しげで、何やかやと染め物をしたり洗い張りをしたりしていたので、女も一緒に手伝っているうちに、四、五日が過ぎた。
そのうち、主人の妻はこの女に、「木幡の私がこれまで住んでいた所に、木守(コモリ・庭の樹木を守る者)として雑色(下男)一人を置いている。そこへ行って、その者にそっと伝える事があるので、行ってもらえないか」と言った。
女は、「承知しました」と答えて、自分の子を同僚の女に預けて、出かけて行った。

木幡に行き着いて、家の中に入ってみると、「きっと、人気もなく、ひっそりとしているのだろう」と思っていたが、たいそう賑やかで、先ほどまでいた山科の家で見た同僚たちが皆いる。不思議に思いながら奥に行くと、主人もいる。
「夢ではないか」と思って、[ 欠字あり。「すくんで」といった意味の文字か。]立っていると、人々が、「あら、お珍しい。参川の御許さんではないですか。どうして長い間おいでにならなかったのですか。殿には斎院のご勘当が許されましたので、あなたにもお知らせしようと人を行かせましたが、『「この二、三日は、殿のもとへ参るので、留守にします」と隣人に行っていた』と帰ってきたのですが、どこに行かれていたのですか」などと口々に言うので、女は、大変驚き怖ろしくなって、ありのままに「こうこうしかじか」と震えながらしどろもどろに言うので、家の内にいた者たちは、主人はじめ皆恐れおののき、中に笑う者もいた。

女は、自分の子を山科の家に置いてきたので、「もう殺されてしまったに違いない」と思うと気が気でなく、「ぜひ、人を遣って調べさせてください」と言うので、多くの人をつけて行かせた。
女は山科に行き、例の家のあったあたりを見ると、遥々とした野に草が高く繁っていて、人の姿はなかった。胸が詰まり、急いで子供を捜し求めると、その子供は、たった一人で荻や薄の茂みの中で泣いていた。女は喜んで子供を抱き上げて、もとの木幡の家に帰り、「こうこうでした」と話すと、主人はそれを聞くと、「お前の作り話だろう」と信じなかった。同僚たちもひどく怪しく思った。
しかし、幼い子供を野の中に置き去りにしてくる母などあるだろうか。

これを思うに、きっと狐などの仕業であろう。狐の仕業であったからこそ、子供は無事だったのだと多くの人が盛んに話を尋ねて言い合った。
このような不思議なこともあるのだ、
となむ語り伝へたるとや。

     ☆   ☆   ☆
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