NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

野志にもそろそろ秋の気配が。 (8月26日)

2012年08月29日 | 間伐
夏休みもそろそろ終りが見えてきて、子供達の多くは宿題を抱え、人生初めての「あわれ」なる不可思議な感情を味わっているのではないでしょうか。
こうして子供は否が応でも大人への階段を登らなくてはなりませんが、大人には夏の終わりの物寂しさに物思うのもまたいいものです。
しかし、気温も湿度もまだまだ衰えを見せずにがんばっています。
一方日に日に朝は遅く夕は早くなり、いつの間にか静かになったセミの声、足元の叢から微かに響く虫の音、音の主役も交代しています。
目や耳から脳に入る秋の気配と体が感じる夏の暑さが食い違い、なんとなく物憂い気分に包まれます。
これが夏バテなんでしょうか。
それでも我々は本日も野志での間伐作業を行ないました。
しかし、参加者は安田さんと私の二人のみ。
他の皆さんは夏休みの宿題を片付けるのに忙しいのかもしれません。
それではのんびり行こうと、チェンソーのスターター紐の交換をすることにしました。

ハンドルを外し、紐を巻き取るケースとコイルスプリングを分解しました。
そして今度は組み立てるためコイルスプリングをケースに収めようとしましたが、これが難しい。
散々手こずって何とか収めはしましたが、紐の交換が終わったのは11時過ぎでした。

慌てて作業に取り掛かりました。
相変わらず急斜面での作業です。

妙に太ったヒノキの地上近くから枯れ枝が付いていて、作業にも移動にも妨げとなります。


ようやく下方の林層境付近まで降りて来ました。

昼休みには、トンボのつがいが何組も飛び交っていました。

午後は道から見える範囲の枝払いを行い、南側への見通しを良くしました。


今日の実質作業時間は2時間位でした。
いささか機材の手入れと夏山談義に花を咲かせ過ぎたようです。
涼しくなるであろう次回は、作業に集中しなくては。
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名古屋RCA間伐講習 (8月18日)

2012年08月22日 | 間伐
名古屋RCA(ロータリー・クラブ・アクト)の20代から30代のメンバー9人を迎え、鍋山で間伐講習を行ないました。
森とくらし隊に名古屋RCAのメンバーがいたことから、今回の講習が実現しました。
参加者全員がほぼ山林との触れ合い経験がありませんので、最初は座学から始めます。
内容は(1)人と森林との関わりの歴史。(2)拡大造林政策。(3)人工林の現状と問題点。(4)森林土壌と水と川と海の関係。(5)環境と生物多様性。です。
少々話は前後したり枝葉末節に踏み込んだり混乱はありましたが、森林の問題を考える材料を提供出来たのではないでしょうか。


座学の後、チェンソーの安全な扱い方と伐倒技術を説明して現場に入りました。


狙った方向に正確に倒すための正確な受け口と追い口の作り方の練習です。

午後からは二班に別れて実践的な間伐作業を行ないました。
昼前頃から上空の青空を突き抜けるように真っ白な雲が勢い良く湧き上がり、北東の付知方面からはしきりに雷鳴が響き雷雨の予感が間近にしていましたが、なんとか午後も降られずに済、3時前には予定通り間伐講習を終える事が出来ました。

参加者の皆さん、急傾斜での慣れない作業お疲れ様でした。
これをきっかけとしてこれからもっと森と触れ合い、森に魅せられた仲間になって下さい。
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満天の星 (8月16日)

2012年08月21日 | 遊び
個人的にカブを走らせ、一泊二日で南信濃を旅しました。

途中の水窪町山住神社の樹齢千年を超えるという杉のご神木です。
江戸時代から続く静岡林業の象徴です。


枝だけでも間伐材の太さがあります。


すばらしいデザインの枝ぶりです。


更にしばらく行った遠山郷下栗の里で見かけた急傾斜の畑です。
土が流れてしまわないのでしょうか。
躓いたら転げ落ちますね。


急斜面が崩れないように土留壁をアンカーで止めています。
家々が斜面にへばり付いているという表現がぴったりです。


そして、長野県南信濃上村のしらびそ高原でテントを張り、満天の星空を堪能しました。


夜明けの南アルプスです。
右手の二コブの右が聖岳、左が兎岳。
朝日が昇ろうとしている辺りが大沢岳、赤石岳。
その左の既に朝日を浴びている山が悪沢岳です。
標高2000m近くのしらびそ高原からは、南アルプスの3000m峰も手が届きそうです。
しかし残念な事に昨年の台風被害で聖岳登山口までの道路が被害を受け、復旧は来年になりそうです。
これで9月の聖岳登山計画は白紙に戻ってしまいました。
目の前の南アルプスは、まだ当分近くて遠い山のままです。

次の日は大鹿村から分杭峠を超え長谷村に入り、伊那から天竜川沿いに南進して大平峠を越え帰宅しました。

走行距離約400km、中央構造線が形づくった険しい山々に点在する静かな里と沢山の峠を超える楽しい小さな旅でした。
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お盆もやっぱり野志での間伐 (8月12日)

2012年08月20日 | 間伐
オリンピックが終わりますね。
始まる前はそれほど見ることになるとは思わなかったのに、終わってみればテレビに釘付けでした。
今年の夏はロンドンオリンピックの名場面が沢山の思い出として残る事になるでしょう。
そして今度は欠かすことの出来ない日本の風物詩、お盆休みが始まります。
こちらは夏祭りに終戦記念日に墓参。
否応なく生と死を感じる暑い日々です。
しかし、我々は普段通りの間伐活動を続けます。
今回も野志での作業です。
前回はかなりのんびりした作業でしたが、今回は加藤さん、横井さん、安田さん、森岡の4人でかなり濃密な作業を行ないました。


これは蔓に巻かれて樹冠が折れてしまったヒノキを片付けているところですが、枝や蔓が絡まり倒れない上ソーバーを取られたりして手こずっています。
こういった作業は単純な伐倒より危険でもあります。



暑さは相変わらずでしたが、時折吹く風に助けられながら各自黙々と間伐作業を続け、今までに無く作業が捗りました。
最初は終わりなど想像も出来なかった作業にやっと少し出口が見えて来ました。

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暑い!! 野志間伐 (7月29日)

2012年08月01日 | 間伐
夜になっても気温が下がらないのとオリンピックの熱戦のせいで、寝不足気味の体にはかなり疲れが溜まっています。
こんな時に熱中症対策をおろそかにすると命にかかわりそうです。
今日も朝から日差しが照りつけ、空からの熱射と暖められた地面からの照り返しで気温は急上昇しています。
こんな日の間伐などというきつい肉体労働は、体験したことがない人からは酔狂としか思えないでしょう。
でも止められないのです。
どんな時にも森での作業は楽しいし、日陰に入れば暑さは何とかしのげるし、疲れたと思えば好きなだけ休めばいいのですから。
但し限界に来る前に休みに入るスイッチが鈍かったり故障したりしていると、危ないことになります。
ですから、夏場の作業時には互いに相手の様子に注意し、自分にがんばらない事と良く言い聞かせておきましょう。
そして早速のんびりスタートという訳ではなかったのですが、おしゃべりに夢中になって作業開始が10時になってしまいました。
時間が経ってしまっていたのに気づいて慌てて作業を開始しましたが、この現場は特に木が密集し下枝も伸び放題で空気が動かず、体を冷やしてくれる風がまったくありません。

1時間で警戒スイッチが入ってしまい、よれよれの体で急坂を這い登り、ヘルメットや防具を急いで脱ぎ捨て一息つきました。
火照った体はなかなか冷えず、ついつい休憩は長引き、そしてそのまま昼食時間に入ることにしました。
原発、文明、欲望、命等の取り留めのないおしゃべりと、暑い中でも時々吹く風に癒され酷暑の夏のお昼を過ごしました。
エアコンが無くても、日陰と風と静けささえあればいい気分で夏の午後が過ごせます。
2時間たっぷり休憩の後、再び午後の作業に森へと入りました。

そしてやはり1時間持たずに休憩。
現場に腰を下ろしておしゃべりをしているうちにまたまた時間を忘れ、そのまま2時半には本日の作業を終了としました。
森の中での気の置けないおしゃべりとゆったりとした時間、夏の日の気持ちの良い一日でした。
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